何も違う僕ら
分岐点もっと人を解放する。
ヴィルは誰かが言っていた契約を解除しろ。という言葉が心に残っていた。
『もしも‥やり直せるなら‥』
無意識にそう言ったが何故そう思ったのかはもう分からない。
分からないが僕は薄暗い夜の満月を見ながら何かを後悔していた。
僕は何も間違ったことはしていない。
だって人を解放したらきっと‥自由を取り戻してそれからの人生が楽しくなる。。
でもそんな人生は僕が終わりを告げた。
なら僕がやってる事は‥?
そんな事を考えていたら悪魔くんが僕の目の前に現れた。
「キミは正しいヨ。大丈夫。人を解放し続ければいつか報わレル。だってセカイには悪役シカ居ない。善に見えるヤツも悪ダヨ。」
『‥僕、、は正しい?‥‥ならもっと解放してあげなきゃ‥哀れなる人間に祝福をあげなきゃ』
銀のナイフを刺せば人間は解放され、神に祝福を与えられる。
悪魔にそう教えられた。
僕は信じた。
だって悪魔くんはこれまでずっと僕の側に居てくれて、見守ってくれたから。
満月の月が雲によって隠されて、光が失う。
僕はそんな月を見るのをやめて、色んな家に侵入して、ベッドに横になってる人達を1回で突き刺す。
中にはまだ起きてる人がいて、僕に向かって
「悪魔だ!!」
だとか
「家族に近寄るな!!‥‥」
僕に向かって怯えた表情をする人達が居た
僕はただ解放してあげたいだけなのに。
ただ少しの痛みを伴うだけなのに。
僕は
『大丈夫だよ‥。祝福はみんなにあげるから』
と言い銀色の救いの手(ナイフ)をみんなに振りかざした。
地面中に広がる赤色の絨毯。
これは悪魔に取り憑かれた人間の証。
そう悪魔くんが言ってくれた。
僕はその血を見る度に頬が熱くなる。
『また解放してあげられた。』
そう実感するからだ。
解放した皆々はいつも動かなくなり、肌は冷たくなる。神の祝福を受けた証なのだろう
僕はそれからも人を救済した。
テレビを見ると
「大量殺人事件」についてアナウンサーの人が言っていた。
犯人は夜にいつも殺人を犯すらしい。
だが完全殺人で証拠が残らないから何も分からないらしい。
被害者にはなんの関連もないらしい。
世の中は物騒になっていったな。
僕はそのニュースを見て、そう思った。
BADEND『月の下の道化師』