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自分でもよくわからない話。
誰かとかはないからお好きな人を当てはめてください。
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時計の針の音が鳴り響く静かな部屋
気持ち悪いほどの晴天の空
そして机の上にある空の灰皿
『…』
無性に寂しくなって、人肌が恋しくなる。
彼に触れたい。
彼の匂いが、体温が恋しくて
口が寂しくなって、それを紛らわすために煙草を咥える。
『フゥー…』
肺が、寂しさが満たされる気がして
『…』
隣に彼が居ないことが、苦しくなる。
『スゥー…』
ぼんやりと、彼がくれた灰皿を眺める。
正直に言うとなぜこれを選んだのかは知らない。
煙草も吸っていないのに。
使うことはないだろうと思っていた。
まぁ、
今こうして使っている訳だが。
『…帰ってこいよ』
誰に届く訳でもない、ただの独り言。
ガチャ
「ただいま」
『…おかえり』
重い荷物を抱えた彼。
『遅かったね』
「セールしてた」
「あ、そうだ」
「これ」
ヒョイッと、何かを投げられる
それは煙草の箱だった。
「それで良かった?」
『ん、ありがと』
煙草を吸いながら、適当な返事を返す。
「…煙草、程々にしなよ?」
『うん』
「…これ閉まってくる」
キッチンの方へと歩いていく背中を眺めながら呟く。
『誰のせいだと思ってるんだか』
そんな愚痴と共に煙草で灰皿を汚す。
『…』
明日も晴れるといいな。