テラーノベル
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「寒い」
高ニの冬。
今年はとても寒くって、たくさんの雪が降る。
「早く休みにならないかな」
そんなことを呟きながら、通学路を辿る。
沢山の人の足音が、私の歩みを急かす。
ふと後ろから、声が聞こえる。
「っ、あの、、ハンカチ落としましたよ、」
突然の声に、肩が跳ねる。
ハンカチ、…あぁ、確かに無くなっている。
「ぁ、あの、ありがとう、ございます。」
少し人が怖い、
でも 逃げ出したい気持ちを抑え込んで、恐る恐るお礼を伝える。
「どぉぞ、っ」
ハンカチを拾ってくれた人は、 何かを急ぐようにして、私にハンカチを押し付けた。
良く見るとスーツを着ていて、あぁ、会社に行かなければいけないのかな、と察した。
「っ、ごめんなさい、みkっ、わ、私行かなきゃなので、っ」
そう言って、逃げるように急ぎ足で去って行く。
早足で去っていくあの人の背中を見つめ、立ち尽くす。
「寒かったのに、なんか、あったかい、。」
綺麗になびく桜色の髪に、胸がズキリと痛んで止まない。
どうしてだか後を追いたくなって、
気付けば息を上げて走っていた。
今日死のう。
そう決心して、スーツに着替えて扉を開ける。
「…疲れた。」
夜中の二時半、空になったエナジードリンクの缶を眺めて嫌になる。
「毎日、みこ、何やってんだろう」
好きでも無い上司の尻拭いをする為に、こんな時間まで残って、パソコンの画面を眺める。
そんな馬鹿みたいな自分に嫌気がさして、心がズキリと痛くなる。
毎日が重たくて、食欲すら湧きやしない。
正直に言ってしまえば、疲れた。
毎日増えて行く残業時間。
上司の小言。
職場のいじめ。
何が楽しくってここにいるんだろう。
目指していた夢も、自分も、何一つなり切れないまま、高校に残してきてしまった。
「もぅ、死のぅかな」
会社も、人間関係を築く事も、辞められないのならいっそのこと死んでしまおう。
やっと死ねる。
そんな想いで、死に場所を目指す。
「、、ん、?」
ふと、前に歩いている 青髪の子から、ハンカチらしきものが落ちる。
…最後くらい、勇気を出して見ようかな。
「っ、あの、すいません、ハンカチ落としましたよ、っ____________。
ハンカチを渡して、足早に逃げる。
あの人を追いかけると、あの人は、橋の手すりにまたがって、飛び降りようとしていた。
「…ぇ、」
困惑した。
止めなければ、あの人は死んでしまう。
でも、止めてしまえば、私は責められるのでは無いのか、?
…止めなければ、私が目撃者になっちゃう。
そんなの、やだ、!
咄嗟に叫ぶと、橋の手すりから橋の方へ転ける。
安心していると、
飛び降りようとしていたあの人と目が合う。
「んで、」
「ぇ?」
「なんで止めたのっ、」
私が目撃者になりたく無いから、なんて理由を話したら、怒られそうで。
「貴方に、死んで欲しく無いからっ、」
嘘を吐いた。
「オメェ、さっきみこがハンカチ渡したヤツだろっ、」
「なんで初対面のオメェが、みこを止めるんだよっ、」
あぁ、怖い、。
恐怖心に駆られて、理由をどうにか作ろうと焦る。
そして、言ってしまった。
「貴方に、一目惚れしたから、っ」
「…え、?」
コメント
4件
やっべぇぇぇえ、小説書いてなさすぎて下手になってる、!