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黎明
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ラーメン
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———なんでこんなに災難なんだよ今日は!!!!!
可不ちゃんと星界ちゃんのおつかい合騒曲/南ノ南
走ればなんとかなるよね。多分きっと恐らく。せかせか。
※警告:頭を空っぽにしてお読み下さい。
某年、10月8日。僕…舞火奏は、雨の中を全力ダッシュしていた。
前方には僕と姉妹である橘陽菜が、買い物袋を持ちながら同じく全力ダッシュしている。
スーパーへの道をひたすら走りながら、僕は今日一日の自分の言動全てを後悔していた。
まず朝。僕が朝食を食べながら「そういえば陽菜、今日の夜何食べようか?」等と質問したせいで、彼女は「すごく今カレーうどん食べたい衝動に襲われてるから、カレーうどん食べよう!」と言い、今日の夕食はカレーうどんに決定してしまった。僕うどん嫌い。後悔。
次に10時10分頃。普段通りダラダラ過ごしていて、なんとなくテレビをつけた。
「—続いて、天気予報のコーナーです。
現在ぽかぽかと晴れて過ごしやすい天気ですが、17時過ぎからの降水確率は90%です。
雨が降る予報ですので、傘は持ち歩くようにして下さい。」
天気予報士がそう言うと、横にいた人が「じゃあ買い物に行く人は早めに行ったほうが良いんですね」と言った。
それを聞いた陽菜が「あ、買い物行かなきゃ」と言ったので僕が「今から?後で良くない?」と言った。そのせいで「確かに雨降る前に帰ればいいもんね!じゃあダラダラしよう!」と陽菜がソファに寝転んだ。まさかそのまま16時まで寝ているとは思わなかった。というかもし買い物を明日にすれば雨の心配をせずに済んだ。後悔。
その後、陽菜が起きた16時頃。陽菜に何を買おうかと尋ねられた時、「雨も降りそうだしとりあえずカレーうどん買ってさっさと帰ろう」と言えば良かった。「カレーうどんって言ってたけど具材何もなかったよね?じゃあ僕の為に何かしらのチョコクッキー買ってきてよー」なんて反発的に聞こえる意見を言ってしまったせいで、軽く言い争いになって買い物へ行く時間が遅れた。多分その時にすぐ行けば雨が降る前に家に着けた。後悔。
で、言い争いになった結果ジャンケンで決めることになった。僕が勝てば陽菜一人でカレーうどん、陽菜が勝てば2人でカレーうどんとチョコクッキーを買ってくると決め、ジャンケンをした。
チョキを出せば良かった。「最初はグー」から出す手を変えるのを面倒くさがったとかいうクソみたいな理由でグーを出したのが間違いだった。陽菜はパーを出した。負けた。後悔。
そして今。スーパーへ行く途中の道を僕は走っている。雨が降るとしたら帰りだろうと思っていたから、まさか行きに降るなんて予想外だった。走れば大丈夫な量しか降らないだろうと思っていたから、傘が必要なくらい降るなんて予想外だった。
要するに、傘を忘れた哀れな人間2人は雨に濡れながら全力ダッシュしている。
そして僕にとって絶望的な事はもう一つ。
…陽菜の足が僕の数倍速いから全然追いつけねェんだよ!!!!!
なんで陽菜が前を走ってんだよ!!!!!
普通逆だろ!!!!!僕が前を走るべきだろ!!!!!
普通に身体能力的に差がありすぎる!!!!!
そして僕今ブーツだから更に走れないんだよ!!!!!
うわああああああああああっスーパー見えたッシャアアアアアア!!!!!!!!!!
とりあえずスーパーに陽菜を追って駆け込んだ。小雨だったけど結構濡れてた。寒い。
買い物を済ませ、外に出ると雨が強まっていた。
ふと、洗濯物を外に干しっぱなしの家が視界に入った。
あー、濡れまくってるなぁ…大変そうだなぁ……
……あれ?
横にいる陽菜を見る。
———僕の家でも洗濯物が外に干しっぱなしじゃなかったっけ…?
「…明日の着替えなくなるよね、これ」
まずい。できるだけ早く帰らなくては。
2人で焦り、スーパーを飛び出した。
…焦って飛び出さなければ良かった、と後ほど後悔する事になった。
「ねぇ陽菜速くない!?僕疲れたんだけど!?」
「でも早く帰らなきゃだよ!!」
「多分もう手遅れだから諦めて歩かない!?」
「いや早く帰らなきゃだよ!!」
「というかやっぱり陽菜速くない!?!?」
「それより早く帰らなきゃだよ!!」
「bot化しないでもらえるかな!?!?!?」
叫ぶ間にもどんどん陽菜の背中が離れていく。なんでそんなに速いの???
「てかさぁ!!!」
「何!?」
「カレーうどん作るのにこの具材だけで本当に大丈夫なの!?!?」
「多分問題ない!!!!!」
「多分ってつくと不安なんだけど!?この雨の中もう一回買い物とか洒落になんないからね!?」
そして、その不安は、
的中した。
「陽菜なんでカレー粉Kタイプ買ってこなかったの!?」
「奏が言ってくれれば買ってきたのに…」
「カレーうどん食べたいって言ったの君だよね!?」
「うん…」
「……まぁ、明日晴れるらしいし…他の具材ならあるし、ナポリタンでも…」
「待って」
腕を掴まれた。
「どうしても私はカレーうどんが今日食べたいの」
圧を感じた。えっこれカレーうどん食べたいって言われてるだけだよね???
「…この雨の中もう一度買い物に行くとしても?」
「うん」
「カレー粉を買うためだけに行くとしても?」
「食べたい」
「正気?」
「ずっと私は正気だよ?」
「狂気だよ???」
このまま言い争っていたらどんどん雨が強くなる気がした。
「…よし、陽菜。分かってるよね?」
「…うん、分かってる」
「「せーの、」」
———ジャンケンポン!!!
「なんでこんなに災難なんだよ今日は!!!!!」
「ジャンケン負けたから仕方ないよね、ほら行こう?」
「てかさっき雨強くなってきてたからもう行けないよね、うんうん!!!」
「今は小雨だから走ればまだどうにかなるよ、行こう?」
「君さっきびしょ濡れになったの覚えてないの!?」
もう一度僕と陽菜は雨の中を走った。
…無関係な僕もカレー粉を買いに走らされたのは一億歩譲って認める。
…しかし。
「なんで外で雨降ってるのに傘持ってかなかったの???」
「走ればいけるかなって…」
「マジで何考えてんの???」
終わり
筆者のあとがき
曲パロの第一話がこんな回ですみませんね。ふざけたい気分だったんです。
雨の中は急げ、だが走るな。転ぶから。皆も気をつけてね。
コメント
4件

追記 申し訳ございません!!!曲名は「星界ちゃんと可不ちゃんのおつかい合騒曲」でした!!!可不の主張が強いから勝手に可不が先だと思ってました!!!!!お詫びにせかせかしてきますね!!!!!!!!!!
あーもうこのエピソード、めっちゃおもしろかった!!😂💕 舞火奏くんのツッコミが冴えわたってるし、陽菜ちゃんのカレーうどんへの執念がすごすぎて草🤣 傘忘れたのに走る→雨強まる→カレー粉買い忘れ→ジャンケンに負ける…の流れ、完全に災難ジェットコースターだよね!! しかも最後の「走ればいけるかな」って陽菜ちゃんに言われる奏くんの図、胸にくるものがある…(笑) sさん、こんなに笑わせてくれる日常コメディ、最高すぎます!!次の話も絶対読むよ〜🌸✨