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「8月15日」
_私はこれでもやっぱり、人間なんだね_
私は義務教育を終了させてからは、人生が平坦でした。
気分が高揚している日、沈鬱している日。
そんなものは自分にはありませんでした。
毎日、何も大きな感情なんてものは生まれず、恐怖もなく、どこまでも平坦でした。
勿論、それでは詰まらない人になってしまいます。ですから、私は”人間”というものを演じていました。
人が笑えば自分も笑い、悲しいといえば自分も悲しい顔をする。
そうして、自分というキャラクターを作り上げていました。
これには思っていたよりも、体力が必要でした。
疲れがどんどん溜まりました。
寝られなくなりました。
今までの3割も食べられなくなりました。
それでも私は演じる事を辞めませんでした。
私はある日、昔の友人と久しぶりに会い、一日遊びました。
自分は酷く疲弊しました。
そして翌日、多分初めて、自己嫌悪という沼に飲み込まれました。
何をしてもその沼からは出られそうにありませんでした。
私は混乱しながらも、友人に相談しました。
逆効果でした。
私はその日、何も食べられませんでした。
寝られませんでした。
自分の弱さというものを感じました。
自分はずっと、人間の弱さというものに、愛らしさを感じていました。
その愛らしさを自分にも感じました。
やっぱり私は、人間でした。
コメント
1件
ああ、すごく胸に刺さりました……。「人間を演じる」って感覚、すごくわかる気がする。平坦な日々の中でキャラを作り続けて、疲弊して、自分を「人間らしい」と認めたくなくて、でも最後に「やっぱり私は人間でした」って気づく流れが、とても自然で生々しかった。特に「人間の弱さに愛らしさを感じる」という視点が印象的で、自己嫌悪の沼に落ちながらも、その弱さを愛おしいと思える主人公の心情に共感しました。おにゅ〜さんの描く内面描写、本当に繊細で素敵です。