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作業を終えて控室に戻る途中、華の頭にはさっきの光景が残っていた。
――律さんが笑った。
――その笑顔を、琴音さんが見ていた。
琴音の目がわずかに揺れたのを、華は見逃さなかった。
(あれは……驚いた顔? それとも……)
考えれば考えるほど、胸の奥がざわつく。
嬉しさと不安が入り混じり、足取りは落ち着かない。
「……琴音さん、もしかして」
小さな呟きは、静かな廊下に吸い込まれていった。