参加型

目を覚ますと、朝日が海の向こうから昇ってきていた。恐怖の余韻はまだ残っているが、裸で裸足のまま目の前に広がる不明な島に立ち尽くすしかない。進んだ先には気づけば、あたりはただのビーチではなく、どこか不安を煽るような荒々しいジャングルが広がっていた。

「どうしてこんなところに来てしまったの？」みりんが不安そうに口を開いた。

「お前が言うなよ、最初からあんな乱暴な飛行機の操縦でしょ。」いさなが冷たく答える。彼は肩越しに他の3人を見て、深いため息をついた。周囲に目を凝らすと、森の向こうから奇妙な音が響いてきた。

「これ、なんだ？」ゆうながカメラアイで視界を調整し、さらに奥に目を凝らす。「何か…動いてるみたいだ。」

「なんでそんなに冷静でいられるのよ…？」萌香が口を開け、恐怖の表情でゆうなを見つめた。「ど、どうするんだろう…あれ。」

その言葉が発された瞬間、巨大な影が姿を現した。まるで映画から飛び出したかのような、恐ろしいシルエット。

「まさか…」いさなの声が震える。「それ…恐竜じゃないのか？」

その巨大な足音が、地面を揺らしながら近づいてきた。まず見えたのは、まるで映画の中の恐竜のような巨大な肉食恐竜の姿。体長は十メートルを超えていて、その目は彼らに向かってじっと凝視している。

「どうしてこんなところに恐竜が…？」みりんが震える声で言った。顔が蒼白で、虫を見るかのように体を震わせていた。

「ど、どうしよう、どうすればいいの？」萌香がパニックになり、周りを見回す。「逃げるの？隠れるの？」

「冷静になれ。」いさなは冷静に言ったが、その目の奥には恐れを隠しきれない何かが漂っていた。「隠れるか、動かずにじっとしてろ。」

「無理よ！どうやって隠れるのよ！」萌香が涙を浮かべながら言う。その時、恐竜の足音がさらに近づき、草木が揺れた。

その恐竜は、生きている化石のようで、彼らの前に立ちはだかる。 目が彼らをじっと見据え、足音が響く度に、緊張感が高まっていく。

「何か…あいつ、気づいてないのか？」ゆうなが冷静に言う。「その様子だと、こっちに来るつもりはないのかも。」

「でも…！」みりんが息を呑む。恐竜は、あまりにも巨大で、すぐにでも攻撃してくるかのような威圧感を放っていた。

その瞬間、恐竜が動き出し、地面を揺るがすような一歩を踏み出す。それはまるで彼らを踏み潰すように近づいてきた。

「だめだ！逃げろ！」いさなが叫び、走り出す。

「待って！」萌香が叫ぶが、いさなの背中を追いかけることができなかった。彼女は恐怖で足がすくんでいた。

しかし、いさなはすぐに振り返り、冷静に言った。「こっちに来るな。足元に注意しろ。今は逃げることだ。」彼は素早く周囲を見回し、隠れる場所を探しながら歩を進めていた。

「早く！」ゆうながその後ろを追い、必死に走る。

みりんと萌香は、互いに顔を見合わせながら、恐竜の動きに注意を払いながらも、なんとか逃げる方法を考えた。あの巨体をどうやってかわすか…生きて帰る方法を必死に模索する。

しかし、答えはすぐに見つかるわけもなく、ただひたすら走るしかなかった。