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11 - 第1章 契   9話 お茶会

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2024年12月09日

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_堕天使 side


『それでは会議を開始します』


星月衆の幹部5人と頭領の1人、計6人での会議。誰が言い始めたのかは知らないが、”お茶会”と呼ばれているそう。まぁ確かに、現に今机の上にあるのは紅茶や茶菓子の数々。否定はできないけど、この会議は”お茶会”みたいに綺麗なものじゃない。

それに半年に1回しか開かれないお茶会なんて、嫌でしょう?


『まずは第1部隊隊長の”死神”。近況の戦力報告お願いしま〜す』

宮「…、はい」


気だるげな返事をした隊長が資料をぱっと広げる。


宮「…えー…、、見てもらったら分かるんですけど、第1部隊の戦力は大幅上昇中」

「第2部隊、第3部隊も変化なし。で、第4部隊は上昇、第5部隊も同じく上昇」

「最近は治安が悪く…、あ、次のページ行ってください」

「最近は治安が悪く、アホが暴れ回ってるので、各部隊の育成に力入れてください」

「…あー…、また次のページ…は、これは各自読んどいてください」

「終わりです」


誰も想像はしない。彼女がこの話をしてる途中、幾つものナイフを止め、侵入者を捻じ伏せている事に。お茶会が開かれるときは大抵、邪魔が入る。そういうのを全部止めてくれるのは幹部の誰か。


『それでは第2部隊隊長の”登龍”。多勢戦力報告お願いしま〜す』

足「はいは〜い」


呑気に返事をした隊長がホワイトボードをひっくり返す。


足「最近はねぇ、獣人組織の”beastrong”っていうところが力付けてきてるから、」

「対獣人…、まぁ第4部隊を中心にそこら辺はやってきたいからお願いしま〜す」

「あとは皆知ってると思うけど、謎のゾンビ?みたいな意味わからん奴ら大量発生してます」

「これはどこの部隊でも良いんだけど強いて言えば第3部隊、お願いしますね」

「あーとは…、、まぁいつも通り”星月衆”のシマ荒らしてるやつは絶えないからよろしくっと」

「んー!そんなもんですね。あーとは全体的に治安悪いからガンバレ〜〜!」

「終わりで〜す」


ホワイトボードをペンで突付きながら説明する様はまるで教師。やだなぁ、こんな胡散臭いセンセー。


『続いては第3部隊隊長の”毒医”。武器情報、及び医療状況お願いしま〜す』

羅「ぁ”…、?あぁ、はい」


眠たそうな声を上げながら返事した隊長が紙を配る。


羅「あの…、見てもらったら分かるんですけど、説明要ります?…あ、はい」

「だーれのせいだか知りませんけどもカッターだのナイフだのの減りがえげつないです」

「ぁ”ー、眠……、刀とか剣とか、大砲とかは余ってるんでそこら辺好きに育成してもらって」

「医療状況…、は、怪我が多いです。特に第1部隊どーなってんですか」

「患者来たと思ったら第1部隊なので、あの〜…、、命大事に…、してください」

「えーと…、、普通に風邪とか流行ってきてるので手洗いうがい…?違うか、まぁいいや」

「…ぁ”〜〜〜〜〜〜…、終わりです」


大事な会議中だと言うのにもあくびを連発する隊長。まぁ能力の都合上仕方ないけど、もうちょっと押さえる努力をしてほしいものだ。


『えと〜…、、第4部隊隊長、”天邪鬼”。敵内情、お願いしま〜す』

茜「は〜い!!」


元気よく手を上げた隊長が立ち上がる。


茜「ボクからは敵の内情!言わせてもらいます!」

「資料はないんだけど、足立が言ってた、”beastrong”を結構しっかり調べてきたよ」

「金融、電子系には弱いみたい。だけど獣人ばっかだから戦力はバカに出来ないかな」

「そろそろなんか仕掛けて来そうな気配あるから、スパイとか見張りつけても良いと思う」

「あとは最近の集団は電子に弱いから電子に強い子育てるのも策」

「なんかよくわかんないケド、車とか飛行機…?で移動する集団増えてるから、」

「ハイジャックとかも出来たら楽しそー!」

「少なくともハッキング出来る人は居たほうが良いね、終わり!」


とマシンガンのように言葉を羅列させ、勢いよく椅子に座った。まだまだ子どもだなぁ、、、wもうちょっと大人になると大物になりそう。私の首も狙われたりして?


『じゃあ最後、第5部隊隊長、”化け猫”。治安維持についてお願いしま〜す』

黒「はいっ!」


明るく、可愛らしく弾むように返事をした隊長が資料を渡す。


黒「ボク、黒瀬依央からは治安維持の話!」

「皆言ってたように、”星月衆”のシマは荒らされがちだけど、」

「他の所はそうでもないみたい」

「ほら、元”蛇龍”のシマは結構落ち着いてるっぽいし、他の集団…、」

「それこそ”beastrong”のところなんて静かだよ、気持ち悪いくらいね?」

「”星月衆”がマネしたほうがいいなぁって思ったところは資料に書いてるので!」

「目は通しといてください!終わりです!!」


資料を軽く読み流すと、確かにそのようなことが記録されていた。優秀だね。


『他、幹部から質問、追加などないですか?』


問うと、各々自分らしく、”ない”ということを表現してくれた。


『それでは、今回の会議を終了します』


「「ッ、表3、6、裏5、7、11、13!!幹部応援要請!」」


とインカムが入ると、各幹部弾かれたように動き出した。


『…次は何飲もうかな』


呟き、会議室を後にした。



_____第一章 契 閉幕



_____第二章 怪物 開幕

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