手や足が痛い
目が覚め辺りを見渡すと此処は牢獄の様な場所だった。
檻に囲まれていて私の前には2人で食事をできる程のテーブル
私は椅子に手足を固定されていて身動きが取れなかった
最悪
「これだったら死んだほうマシじゃない」
そう呟くと足音を立て40位だろうか暗い紫色の少し長髪の男が入ってきた
『失礼するよ』
そう言うと男は私の前の椅子に座った
「私を此処に来させて何をするつもり」
私は男を睨みつけた
それと同時に男はニコッと微笑んだ。不気味な微笑みだ。
『太宰くんから聞いているとは思うが君には君の家、孤児院についてと”院長について”教えてもらう』
「・・・」
『嗚呼申し遅れたね。私はポートマフィアの首領、森鴎外だ』
ポートマフィアの首領、???
ポートマフィア首領直々に院長について聞いてくることなんてあるのか?
もう”あの時”が来てしまったのか
黙秘を続けていると森が喋りだした
『安心してくれ。君が悪いことをしてようと拷問や殺しなんてしない。』
森は指と指を絡め肘をつき、私に言った
「嘘でしょ?じゃあ何故私をここに連れてこさせたの」
その時の私の顔は困惑しているのだろうと読み取れるほど面白い顔だろう
『君を”ポートマフィアに迎え入れる”ためだよ』
何故
関係の無い私が何故
私はただの孤児院育ちの16歳だぞ
意味が分からない
「私は16歳で貴方達みたいに人を殺したりなんてしたことない!!!」
「なのに何故、?」
震えがとまらない
『君が殺さないねぇ、、、』
『すまないが少し席を外すよ』
森が席を立ち、警備員と一緒に檻から出ていった。
寒い
20分は経ったまだか?
いつの間にか服は着替えさせられて薄着だし
まて
上着が取られているということはポケットに入っている”あれ”も、、??
だとしたらやばい
相当やばい
どうしようか
そんなことを考えていると森が戻ってきた
沢山の資料や私が持ってた”アレ”も持ってきていた
「返せ!!!!」
森はニヤっと笑った
『これは君の父とも言える。院長だ』
“アレ”を私に見せつけるように手にする
私はもう諦めた
此奴は全部知ってるんだ
森は話を続ける
私は黙って聞くことしか出来ない
『君は1年前まで孤児院に居た。
君は随分院長のことが好きだったのだね。
君の部屋から日記が出てきたよ』
そう言うと森はノートを取り出す
可笑しい
ノートは施設にあるはず
もしかして此奴等施設に言ったのか?
まぁ何を言うにせよあれは私の日記帳
「へぇ、、中身は面白かった?」
少し笑いながら言うと森は笑いながら嗚呼と言った
森はページを捲り私に見せてくる
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〇月〇日
明日は私の誕生日!
誕生日ケーキをみんなが作ってくれるんだって! 楽しみだなぁ、、
夜には皆の為に私が作ったパーティがあるの!
みんな喜んでくれるかなぁ?
院長に協力してもらうことにしたの
協力っていうか無理矢理になっちゃうけど、
でも優しい院長なら許してくれるよね
明日は私が主役
院長が大好きだからプレゼントは院長がいいなぁ
無理矢理にでも貰うけどね!
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森は本をパタンと閉じた
『感想を聞こうか』
『さぁ、どうだった?』
微笑みながら問いかけられた
「素敵な日記だね。感動しちゃう。
我ながら良い文を書くねぇ」
『そうか、それは良かった』
『日記で君の思考回路は分かった。君は自分の思考回路が分かっているかい?』
私に問いかけられる
「さあね」
『ではここまでのおさらいと行こうか?』
森はまたもや不気味な微笑みをしだした
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