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国 民 的 ア イ ド ル 。

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国 民 的 ア イ ド ル 。

2 - Episode2 . バレない方法

♥

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2023年09月12日

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白雲 / …え…


少しだけ車が進み、


それと同時に私の脳内の思考回路も進む。


ミヤコ / …貴方、確か一護が拾ってきた子だったかしら


白雲 / …はい。突然手を引かれて、

苺プロに連れてこられて…


過去を少しだけ思い返してみる。


…そういえば、あの人に手を引かれる前の

記憶、ほとんどない。


ミヤコ / …貴方にとっては、私と一護が両親みたいな

人かもしれないけど…



少し間を置き、


ミヤコ / ここでする話ではないわね。家でにしましょう。


その話は、家に持ち越された。






白雲 / 終わったー………!!


ライブが終わり、同じグループの子と

更衣室まで歩いていく。


花魅 / んー、つっかれたー…


雷成 / いやほんとにな…なんで3曲連続でやったんだか…

私達を殺す気かっつーの…


2人_花魅と雷成はアイドルになる前からの私の友達。


花魅はふわふわしてて、どこか抜けてる女の子。


可愛いものが大好きで、アイドルに誘ったときに


泣いてOKしてくれた、優しい子。


雷成は花魅とは真逆で、どちらかというと


男っぽい、かっこいい子。


服装とか声もかっこいいから、良く男と間違われて


逆ナンされてるところをプライベートで


見かけたことがある。


それプラス顔も整ってるから、


中学の頃はよく女子に遊ばれてたなー。


花魅 / …それにしても、今日は紫織ちゃん

来るの遅かったね。


花魅 / 紫織ちゃんに限って寝坊は無いだろうし…


白雲 / あー、なんか渋滞に巻き込まれちゃって!


白雲 / 間に合ってよかったよ〜、本当に、


雷成 / あぁ…あれな。私も巻き込まれかけたわ。


花魅 / 私はバスで来たから分かんなかったけど…

すごい渋滞だったんだね。


白雲 / うん。もうちょっと早く出ればよかったかなー…?



3人で話していると、前から金髪の子と赤髪

ボブの子、それと金髪ボブ(?)の子が来るのが見えた。



? / あ、白雲ちゃ~ん!


金髪の子が私の名前を呼ぶ。


白雲 / あ、ルビーだ!


ルビー / やっほー!お疲れ様ー


挨拶と同時に労いの言葉をかけるルビーの目は、


疲れて早く帰りたいと思っている目ではなく、


キラキラしていて、まだまだやりたりない。


そう思わせるような明るい瞳だった。


花魅 / あ!「B小町」の子!


驚いたように花魅が声を上げる


花魅 / ねえねえ!質問していい?



白雲 / …あー )


横を見ると、呆れたような雷成と目があった。


雷成 / また、 )


2人 始まるな、これ )



そこからはもうカオスだった。



花魅 / シャンプーは何使ってる?


花魅 / 手のケアは?


花魅 / この髪色は地毛?


花魅 / 好きな飲み物は?


怒涛の質問の数々。


そのせいで、赤髪の子ともう一人の金髪の子_


有馬かなとMEMちょは


疲れ果てているのが目に見えた。


ただ、ルビーだけは最後まで元気だった。


花魅のどんな質問にも元気よく、


仕事のときの私のように、「天真爛漫」に答えていた。


何一つ、問題なんてなかった。


ただ、あるとしたら_


少しだけ、違和感があったことぐらい。




質問責めは更衣室に入ってからも続き、


そのおかげでルビーの大体のこと…ナイトルーティンから


シャンプーの種類まで知ることとなった。




ルビー / じゃあ、またねー!


花魅の怒涛の質問責めが終わり、


新生「B小町」の3人が更衣室から出ていく。


白雲 / 私達も、早く着替えないとね〜!


2人の方を見ながら、そう微笑む。



まぁ、この笑顔は嘘。


“ アイドルなら、いつでも笑顔で居る。 ”


通常そんなのは、


ファンの前

「 表面上 」だけでいい。


でもメンバーの裏垢なんかで、


「 ステージと控室で性格違い過ぎw 」


なんて言われたら終わりだ。


だからといって、ずっと素を出さないのも疲れる。


なので私は、移動中、


もしくは家でしか素を出さない。


それが一番、バレないから。


“ バレない方法だから ”



花魅 / じゃあね~!


雷成 / またなー


白雲 / うん。またね。


着替えが終わり、サングラスと帽子を被って、


私は外に出た。



パシャッ



白雲 / …は、?



一瞬のフラッシュが爆ぜる瞬間に。






白雲 / あのフラッシュは…


一瞬、思考を停止した。


一瞬、思考回路が動き始める。


次の一瞬、理解した。



自分が、撮られたのだと。



でも、何故?


だって、今私は男と歩いている訳でも、


犯罪を犯した後でもないのだから。


ただ、ライブが終わり、


帰ろうとしてるだけの現役JKアイドル。


そんな少女を撮って、何のメリットがあるのだろう?



白雲 / ……………………


中学で毎回学年三位以内に入っていた私でも、


流石にこれは訳が分からない。


いわゆる「意味不」というやつだ。


白雲 / ………とりあえず、帰るか。



少し歩いた先に迎えが来ている。


待たせるわけにも行かないので、早歩きで向かう。


けれど、その間も思考が止まることはなく。


気づいたら、自分の部屋にいた。




翌日。


昨日のことのせいで中々寝付けなかった私は、


目の下にかなり酷いくまが出来ていた。


まあ、今日は幸か不幸か、


学校も仕事も特に入ってはいない。


なので本来なら、

今日は勉強や部屋の掃除に当てたかった



…けど、今は状況というか、色々聞きたいことがある。


昨日ライブ会場まで送ってくれた、


現苺プロの社長、斎藤ミヤコさんに。



白雲 / はー、準備しよ



少し気だるげな声を出しながら、


よそ行きの格好だけどラフな、


そんな格好をしようとクローゼットから服を出した。



時刻は午前9時48分。


この時刻なら、多分起きて仕事をしているだろう。


そう考え、私は準備を済ませて家を出た。




ガチャリ





NEXT.





お久しぶりです。

2023/09/12 時点で 第1話 塗り固めた嘘

♡数24ありがとうございます。

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