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ゆゆゆゆ
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気づいた時には、空が暗かった。
「……っ」
息が荒い。
どれくらい時間が経ったのか、分からない。
考えていたはずなのに。
気づけば――夜。
「……最悪だな」
ルナティックの気配。
昼とは違う。
濃い。
多い。
「……チッ」
ショットガンを構える。
撃つ。
一体、吹き飛ぶ。
すぐに次。
数発打つ。
近い。
「……くそっ」
また引き金を引く。
――カチ。
「……は?」
もう一度。
カチ、カチ。
「……弾切れかよ!!」
舌打ち。
距離はもう、詰められている。
ナイフを抜く。
間に合うか――
「……っ」
囲まれる。
逃げ場はない。
「……ここまでか」
小さく呟く。
不思議と、静かだった。
「……」
赤が、頭をよぎる。
トマトの赤。
血の赤。
エリオットの顔。
「……」
目を閉じかけた、その時――
影が、落ちる。
「……」
一瞬で。
空気が変わる。
ルナティックが、止まる。
いや――
怯んだ。
「……遅い」
低い声。
聞き慣れた声。
「……」
次の瞬間。
ルナティックが、まとめて吹き飛ぶ。
速い。
見えない。
ただ結果だけが残る。
「……」
気づけば。
目の前に、立っていた。
ノスフェラトゥ。
赤い瞳。
あの時と同じ。
「……」
静かに、手が差し出される。
「……来い」
短く。
それだけ。
「……」
時間が、止まる。
その手。
さっきまでなら、迷わなかった。
でも――
「……」
エリオット。
あの瞬間。
あの光景。
「……」
同じ手だ。
同じ距離。
同じ、捕食者。
「……」
拳が、震える。
「……ふざけんな」
小さく呟く。
「……?」
ノスフェラトゥの眉が、わずかに動く。
「……その手で」
顔を上げる。
睨む。
「……あいつ、殺したんだろ」
空気が、凍る。
「……」
返事は、ない。
否定も、しない。
「……っ」
その沈黙が、答えだった。
「……触んな」
差し出された手を――
払う。
強く。
「……」
乾いた音。
距離が、開く。
「……」
ノスフェラトゥの瞳が、わずかに揺れる。
ほんの一瞬。
だが、確かに。
「……助けてほしいって顔かよ」
吐き捨てる。
自分でも分かる。
感情が、ぐちゃぐちゃだ。
怒り。
恐怖。
それと――
別の何か。
「……」
ノスフェラトゥは、動かない。
ただ、見ている。
「……なんでだよ」
声が、少しだけ掠れる。
「なんで今さらなんだよ」
問いかける。
答えは、分かってるのに。
「……」
沈黙。
風が吹く。
ルナティックの残骸が、転がる。
「……」
その中で。
ノスフェラトゥが、ゆっくり口を開く。
「……あぁ」
短く。
「殺した」
はっきりと。
否定しない。
逃げない。
「……」
その一言で。
胸の奥が、強く締まる。
「……」
もう、戻れない。
さっきまでの関係には。
「……」
それでも。
目の前にいる。
助けた存在が。
「……」
沈黙が、続く。
夜の中で。