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#吉田仁人
ゆ。
1,333
勇斗side
勇斗「なんで…なんでここに…」
仁人「・・・今日は寒いね」
「そう、思わない…?」
反対側の踏切にあいつが居る。
笑ってるけど、
どこか申し訳なさそうな笑み。
確かに今日は寒いよ。
体の芯から凍る冷たさだ。
でもそれは、全部お前のせいだ…
俺は目を逸らした。
逸らしてしまったんだ。
1時間前
勇斗「は?なにどういうこと?」
彼女「だから!あんたが犯罪者だって
私知ってんだからね!!」
勇斗「・・・それ本気で言ってんの?」
彼女「そうよ本気よ!!」
「あんた”人殺しなんでしょ!?”」
「あんたみたいな犯罪者とは
一緒に居れないから!!」
ダッタッタッタッ
はっ笑
勇斗「なんで、バレてんだよ」
そうだ。俺は人を殺したことがある。
それは紛れもない事実だ。
高校2年生の夏。
俺は1人の人間を手にかけた。
重たくて、暑苦しい夜だった。
でも、俺は地元から逃げて、
全てを忘れて、そしてあいつをも忘却した。
勇斗「あー…これやばいよな多分」
「あいつめちゃくちゃ口軽いし、
警察にも言うだろうな」
というか言ったの誰だよ。
あれを知ってんのは俺と、
仁人だけなはずなんだけど。
《俺たちだけの約束ね》
勇斗「・・・」
「ま、死ぬか。やり残したこともないしな」
「最後に海でも行くか」
海。俺は苦手だ。
静かすぎる。それでいて寂しい。
そして、どこかにあいつがいる気がする。
罪悪感が押し寄せて、きっと、俺は、
・・・。
勇斗「本当に死んじゃったんだな」
今ならどこにでも行ける気がする。
きっと、どこへでも。
少し進んで、海の前には踏切がある。
この踏切は閉まるのが他のところより
早いから、ビクビクしながら
「ちょっと!閉まっちゃうって!!」
「早く早く!!」
って焦る顔が可愛かった。
俺たちの家は反対方向で、
俺の家の方に学校があるから
俺は渡んなくていいのに、怖がるから
わざわざ渡って一緒に行ってやってた。
勇斗「・・・なー居ねぇの?」
「仁人ー」
「居るんだろ、なぁ」
「じ」
???「居るよー」
勇斗「は?」
今、あいつの声が
仁人「居るって」
「ここに」
勇斗「なんで…なんでここに…」
仁人「・・・今日は寒いね」
「そう、思わない…?」
勇斗「そうじゃなくて…は、あ?」
冷や汗が止まらない。
どうして、ここに、お前が….
仁人「ね、聞いてる?」
あいつはいつの間にか俺の横にいて、
もう冬だというのに格好はまるで、
真夏の夜だった。
勇斗「うわっ…!」
仁人「うわって、酷」
勇斗「生きてた…?」
仁人「んなわけないだろ笑」
「俺、海の底だぜ?」
勇斗「だよな…?」
「いや!!だよなじゃねーよ!!」
仁人「えっ、それは勇斗が
言ったんじゃん…」
勇斗「おまっ…じゃ幽霊!?」
仁人「そーだよ」
仁人は呑気にダブルピースをしている。
勇斗「呑気だな…」
仁人「ねー勇斗さ、学校行ってる?」
「俺が死んでから」
勇斗「・・・行けるわけねぇだろ」
仁人「そっかー…今は?」
勇斗「仕事してるよバイトだけど」
仁人「じゃ、さっきのはそのバイトで
出会った彼女さんかな?」
勇斗「は!?お前どこまで」
仁人「全部かな〜」
「今までの全部」
「結構、途切れ途切れだけどね笑」
勇斗「プライバシー…」
仁人「なに言い争ってたの?」
「俺、声は勇斗の以外聞こえないんだよね」
勇斗「犯罪者と一緒には居れないって」
仁人「は?勇斗が!?」
「何したの勇斗!?セクハラ!?」
勇斗「おい」
「ちっげーよ…“人殺し”」
仁人「えぇー!?人っ!?え?ええ!?」
「殺人したの!?」
「なんで!?」
勇斗「・・・なんでだろうな」
そりゃお前はそういう反応だよな。
仁人「えぇー…」
「まさか勇斗が殺人なんて…」
「ほんとにしたの…?」
勇斗「・・・したよ」
「俺は絶対、人を殺してしまった」
仁人「いやー…ダウトッ」
「絶対嘘でしょ」
「顔がもう嘘ついてる」
勇斗「ほんとだって…」
仁人「じゃー海でも行く?」
「笑」
「慰めたげるよ」
「俺なんかで良ければさ」
勇斗「お前じゃなきゃ、ダメだよ…」
仁人「んー?なんか言った?」
勇斗「言ってない」
「早く行こ」
仁人「はーいっ」
今夜は騒がしい。
あの日より。
𝐞𝐧𝐝☕︎︎𓂃 𓅇
コメント
7件
はい はい はい はい !!!(・ω・)ノ*。.・°* 私これすーぱーめちゃくちゃどこどこ大好きです!!!! なので保護していきます!!! よろしく!!!!
もうめっちゃ切ない…!!😭💔 「お前じゃなきゃダメだよ」って勇斗の本音、仁人には聞こえてないけど読者にはガツンと来たよ…。人♡♡♡って言葉も重いし、でも仁人が「ダウトッ」って笑い飛ばすところ、元親友の信頼感じた🥺 続き絶対気になる!最後の「今夜は騒がしい。あの日より。」って一文で全部の温度が変わった…天才すぎる