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「ワトソンくんっ!」

今日も日菜が朝から元気にこえをかけてきてかれた。

「どうしたの?」

僕が問うと、日菜は照れくさそうに言った。

「今日で私たち、付き合って半年目、だよね…」

「うん、そうだね」

そう、今日は僕たちが付き合って半年記念日。

「だからね、その、い、一緒に映画デートにでも行きませんか!///」

あまりにも唐突なことで、僕は混乱した。

「え、えっと、映画デート…?」

「そ、そう!!あのね、他の人に聞いたんだけど、恋人同士はデートするのが当たり前だって。でもしたことないなぁって思って///」

そんな日菜がいつもより何倍も可愛く思えて僕は即OKした。

「じゃあ、次の日曜日で大丈夫?」

「う、うん!!ありがとう!」

僕達は今週の日曜日に映画デートに行くことになった。


そして待ちに待った日曜日。

僕が待ち合わせ場所に行くと、既に日菜が来ていた。

「ごめんね、待たせた?」

「う、ううん!私が早く来ただけだから!」

そう言って照れる日菜の私服は、ロングスカート+へそ出しコーデというThe女子って感じの服で来ていた。

「小田谷さんの私服、そんなのなんだね」

「え、あ!うん!頑張ったの!えっと…変、かな?」

「ううん、とっても似合ってる」

「ほんと!?良かったぁ…」

それから僕らは映画館へと向かった。

内容はどんなのを見たのかと言うと…

『ヴアアアアアアア!!!』

ホラー物だった。

「へぇ、凄いね。すっごく演技が上手。」

僕の隣では日菜が関心そうに見ていた。

いや、それどころじゃないから。

ホラーものそういう感じで見る人いないから普通。

僕はホラーは心臓殺人の件で段々慣れつつあるが、ゾンビ系はほんっとに無理だ。

死んでもいいくらい無理。

「あれ?ワトソンくんどうしたの?怖いのぉ?笑」

日菜が笑いながら問いかけてきた。

うん、怖い、怖いよ????

今すぐにでも映画館を出て家に帰りたいよ??

僕はそう言おうとしたのをプライドの為に我慢して

「ぜ、全然??小田谷さんの方が怖いんじゃなぁい?」

と、言い返した。

「あはっ、あはははは笑」

日菜は始終笑っていた。

それから僕達はショッピングに行ったり、昼食を食べたり、色々遊んでいたら、もうすっかり夕暮れになってしまっていた。

「あれ、もうこんな時間」

「ほんとだ!」

「小田谷さん。今日はありがとう。」

「…」

「小田谷さん?」

日菜は急に黙ってしまった。

「あのさ、」

「私達恋人なんだし?その、えっと、名前呼びでもいいんじゃないかなぁ…とか思うんだけど」

日菜は口を開いてそういった。

ワトソンくんと言っている日菜には言われたくないが…と心の中では思ったが、それでも、そう思ってくれている日菜に少し感激してしまった。

「そう、そうだね…そうする」

「ありがとう」

「じゃあね、また明日学校で!」

「うん、またね。日菜」

日菜は一瞬ビクッとして、それから頬を、赤らめた。

そして日菜は言った。

「ワトソンくん。今日は人、殺しちゃ駄目だからね?」

「え」

僕が驚いているうちに日菜は何処かへ消えていた。


私の名前は小田谷 日菜。

「ふふ。今日もワトソンくん可愛かったなぁっ」

私の恋人、ワトソンくん(あだ名)はとても可愛い人物だ。

「今日とっても楽しかったけど、そんな日に殺しはして欲しくないなぁ。」

そう、ワトソンくんには秘密がある。

誰にもだぁれにも言えない大事な大事な秘密

それは、あの心臓抜き出し殺人事件の犯人はワトソンくんであるということ。

あの様子じゃ私が気づいてるって知らないんだろうな。

「もう!まったく!可愛いんだから!」

「私以外の人に知られてたらただでは済まなかったんだよぉ?」

私はそう、パソコン画面に映るワトソンくんに声を掛けた。

そして、部屋一面に貼られている数々のワトソンくんの写真を眺めながら私はワトソンくんの生活を覗き見るのだ。

「んふ♡ワトソンくん♡」



だぁいすき♡




これはワトソンくんが私の心臓を食べるまでの物語。

僕が君の心臓を食べるまで

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