■事務所様、ご本人様、関係者様とは全く関係ございません。
■GⓉΛネタ 秘密結社lr受け
■精神を送るゲームとして扱っています。
■複数人出る時のみセリフの前に lr など表記します。
□lr の最終日に am が lr を優先してくれてたの本当に温かくて優しい人だなって思いました好きだ。
ru「とまぁ、こんな感じなんすけど…どうすか?」
エクスさんに購入した家を案内する。
頑丈で、見つかりにくくて、小さいけど三人で過ごすには十分すぎる大きさ。
中に入れば出入口から一番離れた部屋に窓の無い寝室。
ベッドには頑丈な柵がついていて、そこには不動産屋が帰った後に取り付けた手錠が二つ。
部屋に備えつけられたボックスの中を探れば足枷も入っている。
最初から使うかは分からないが、ロレさんが暴れた場合を考えるとこうするしかない。
ex「おっ、いいんじゃない?」
ru「でしょ~」
ex「俺たちがこういうこと考えてるって知られたら軽蔑されちゃうかな~」
ru「ちゃんと話せば分かってくれる人だとは思いますけどね」
ex「俺たちには俺たちで譲れないものがあるしね」
そう、仮想空間だろうがゲームだろうが譲れない、譲りたくない。
例え何であっても俺もエクスさんもロレさんを誰かに奪われたくないのだ。
ex「でもさ、悪いことじゃないよね」
ru「…というと?」
ex「例えばコレでさ、ローレンがNPCとだけ身体の関係をって思ってるなら俺らとしてはそれを止めたいじゃん。だって好きな人の、例え仮想空間の中での話だったとしても初めてが知らない奴に奪われるの黙って見てらんないでしょ?」
ru「まぁ、そうっすね。簡単に命を失う世界だから痛みとかそういうところのカバーはされてますけど、それ以外の感覚…味覚とかそういうのは普通ですからね。そりゃそういう行為の記憶も感覚もバッチリ残るでしょうね」
エクスさんが家や家具の耐久度を確認しながら話す。
ごもっともなその内容に俺は適度に頷いて返す。
ex「逆にプレイヤーの誰かに頼むことを決めてたとしてもさ、ローレンがそいつのことをそういう意味で好きなわけじゃないなら相手は俺たちでも良いと思うじゃん?」
ru「はい」
ex「何でそいつは良くて俺たちは駄目なん?ってなっちゃわない?」
ru「まぁ諦める必要はないっすよね。俺たちが諦めるのおかしいっすね」
強行突破に出てしまっている以上、俺たちが悪に見えてしまうのは仕方ないことだ。
現にこうやってロレさんを捕らえるための檻を用意しているわけだし、それに対してかなり酷い方向にノリ気でいる自覚もある。
ex「最初のやり方が手酷くても、最終的にはローレンが誰を選ぶかじゃない?」
ただ立場が立場だっただけだ。
俺とエクスさんがギャングで出遅れたというだけで、立場が違えば今ロレさんの傍にいるのは俺だったかもしれない。
俺もエクスさんもロレさんに恋をしている男なのだ。
そして、きっとそれは向こうの二人もそうで。
だからこそ、俺たちがロレさんに触れてはならないと距離をとられる現状に納得がいかない。
結局俺たちと考えていることは同じだろうに、あの二人に警戒されているのが少しムカつく。
ex「手錠は~…一旦片付けとくか?」
ru「それでも良いと思います。別に今、警戒されてるわけじゃないですしね」
ex「そうそう。むしろコレあった方が警戒されちゃう可能性あるよね。いやまぁ普通に手錠かけられて好きにされるローレン見たい気持ちはあるんだけど」
ru「お、おぉ…」
この人、たまに爆弾発言するよな。
まぁ口に出さないだけで俺も同じことは考えていたりはする。
だからノリ気だったわけだし。
ex「早めに行動に出ておかないと…なんか嫌な予感もするんだよね~」
ru「嫌な予感すか?」
ex「そうそう。俺らの邪魔する相手が増えそうな予感?」
ru「……あー、魔性っすからね。ロレさん」
ex「ライバル多すぎて本当に笑っちゃうよな」
楽しそうに笑いながら部屋や家具の確認を終えたエクスさんが振り向く。
ex「ここが仮想空間で面倒な状況になってるから小柳と手を組んでるだけで、現実世界では絶対渡さないしな」
そんなエクスさんに俺も、どうせ見えてはいないだろうがとびっきりの笑顔で返してやる。
ru「ははは、全く同じ気持ちっすよ。まぁ、エクスさんがどう努力しても最後に勝つのは俺なんすけど」
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lr「……うし、スマホの電源切ったよ」
nr「ずっとログインしてるって気付かれたら終わりだからな。マジで気をつけろよ」
lr「はぁ~面倒くさ…こんなの気にしなくて良かったあの頃に帰りたい…」
nr「どのくらいかかるかは分からないけど、その内帰れるって。運営も頭抱えてると思うよ。まず、対象者をログアウトさせるわけにいかないからメンテナンスも全然できないだろうし」
lr「そうよな~…なんか申し訳ないわ」
nr「さすがにローレンのせいではないから気にすんな?」
電源を切った携帯をソファの上に投げて、自分も寝転がる。
ぺいんとは俺が対象者であることを知らないため、また明日と告げて既にログアウトして現実世界に戻っている。
あいつは特に今回のことには巻き込みたくないから、このまま知らないでいてほしい。
lr「なるせも帰っていいのよ」
nr「残るも帰るも俺が決めることだから。どうしても帰らなきゃいけない時は協力し合おうってアマルと話し合ってるから問題ないのよ」
本来であればアマルもなるせも好きな時にログインして、好きな時にログアウトできるというのに。
それを『ローレン・イロアス』というたった一人の存在がこの仮想空間に繋ぎとめてしまっている。
それが苦しくて申し訳なくて悲しくて。
lr「……エビオさんは知ってるじゃん、俺のこと」
nr「お前が話したからね」
lr「まだ怒ってるマ?…いやでもさ、アレだよ?もし小柳も察しついてるとかだったらさ、全員で協力したらアマルもなるせも、もっと気楽にログアウトできんのかなって」
nr「……はぁ?」
おっほ、すげぇ不機嫌そうな声聞こえた。
lr「いやさすがにね、別にエビオさんと小柳が二人みたいな感情を俺に向けてくれてるとは思ってないよ。思ってないんだけど、その、たった数時間のログアウトとかそういうのは協力してくれそうじゃない?」
二人の負担を軽くするために、利用としているだけの最低な案だ。
ただ、あの二人なら絶対に嫌な顔をせずに頷いてくれるのだろうと思って提案してみただけ。
それくらいならエビオさんの負担も大きくはない…と、思うし。
nr「…そこまで鈍感だと逆に褒めてやりたくなるわ」
lr「は?突然馬鹿にされてる?」
nr「ずっとしてる」
lr「ずっとしてるマ?」
なるせが何を警戒しているのか分からない。
俺が知ってる物好きはお前たちだけだよ。
nr「…協力者増やせば確かに俺たちは楽になるだろうね」
lr「だろ?」
nr「じゃあお前は?増えた協力者の中には俺たちみたいに『抱けるよ』って言ってくれる人がいるかもしれないよ。一人じゃない、何人もいるかもしれない。そうなったら協力者だから信じますって全員に抱かれんの?俺は嫌だぞ、それは」
lr「…それは、アマルがいるからって言えばいいんじゃない?」
nr「じゃあもし、俺たちみたいに実はローレンのこと好きでしたって奴が現れたらどうする?アマルと俺と同じ条件揃うけど、それでも無理って言えんの?最初に出会ったのはアマルだから~なんて言ったらお前だけじゃなくてアマルにもヘイト向くかもしれないんだぞ。それは耐えられないでしょ、ローレンは」
めちゃくちゃ言ってくるやんこいつ~!
いやでもまぁ言ってることは正しいんよな、そう、正しいんよ。
俺がそっちの立場なら確かに同じことを思うかもしれない。
ヘイト…とか、そういうのは向けないけど落ち込みはするだろうし、もっと早く会えてたら俺が選ばれてたんかなって悔しかっただろうし。
lr「協力者を増やすデメリットはよく理解した。でも、現状では少なすぎると思うよ」
nr「……俺とアマルだけじゃ不安だって言いたいの」
lr「違うって。今までの会話を思い出してくれ?お前らの負担が大きいのが嫌なのよ、俺は。余裕無くなりすぎ?少し落ち着け?」
拗ね気味のなるせを宥めれば、再び口が薄く開く。
nr「エクスアルビオも小柳ロウもお前のこと、俺たちと同じ意味でローレンのこと好きだよ。絶対」
lr「いやいやそれは」
nr「分かるよ。同じだから」
lr「…」
エビオさんと小柳が俺のことをそういう意味で好き。
今まで、そんな素振りを見せられた覚えもないけど…本当にそうなんだろうか。
えっ、小柳は普通に可愛い後輩だと思ってたし…エビオさんは憧れの良い先輩だと思ってたし…。
えっ、憧れの先輩が実は俺のことを想っていましたとか何のラノベそれ?
nr「…なに嬉しそうな顔してんだコラ」
lr「してないよ!?してないしてない!全然してない!」
nr「…ふん」
恋は人を変えると言うが、まさかここまで変化をもたらすものだとは。
想いがバレたこともあるのか、なるせの押し方がすごい。
lr「協力者選びは慎重に行うようにするって」
nr「どうせエビオさんと小柳は信用できる~とか考えてんだろ」
lr「何でそんな二人を嫌がる?」
nr「あいつらアマルと違って『最後は自分がローレンを手に入れる』のタイプの男だろうが、絶対そうだ」
なるせの中では同じ恋をする男でもアマルは抜け駆けしない信用できるタイプで、エビオさんと小柳は警戒すべきタイプなのか。
lr「じゃあ、なるせはどうなん?」
nr「ん?」
lr「いや、なるせから見てなるせ自身はどっちのタイプなんかなって」
nr「………」
lr「な、なるせ…?」
nr「この空間の中では、女の身体だから抜け駆けは…できないでしょ…………」
lr「いや、お前もエビオさんと小柳タイプじゃねぇか!!さっきの『同じだから』ってそういう意味マァ!?」
nr「だから二人に対して警戒強めになってんだよ!悪いか!!」
ぎゃーぎゃーとアジトの中で騒ぎ続ける俺となるせ。
まぁ、こうやって騒ぐだけで済んでいるのはなるせが女性キャラクターを選んでくれたからというのはなかなかに衝撃的な事実だったけど、なるせ相手だからそれも許して傍から離れない俺は甘いのかもしれない。
そういえば、つまり、性転換の薬が出来たらアマルから卒業してもらうって言ってたアレは…
lr「もしかしたら…ガチ?」
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翌日、俺は警察署に来ていた。
なんとなく胸がざわつく感じがして、もしかしたら今日のどこかで症状が来るのかもしれないと危機感を覚えたからだ。
なるせはアジトでお留守番。
ついてこようとしていたけど、ガチで今日来たとして、その姿を見られるのは少し恥ずかしかったからざわついているのは伏せて「俺一人の時間だって欲しい」と無理矢理言いくるめて一人で出てきたのだ。
色々やることもあるだろうに、俺を優先してくれたのか出迎えてくれるアマル。
am「今日は早めに上がるかもしれないって伝えてあるから。少しでもおかしいと思ったらすぐに教えて」
lr「分かった」
互いの声色に緊張の色が混じっているのが分かる。
今日、俺は、目の前のこの男に抱かれるかもしれない。
緊張しないわけがない。
am「何処で待っててもらおうかな…」
「どこか空けようか?」
アマルと話していると突然別の人の声が割り込んできた。
驚いてそちらに振り向けば、立っていたのは現署長のバニラだった。
vn「アマルの用事ってロレさんだったんだ」
am「そうだけど…さすがにどこか空けてもらうのは…あ、牢屋でもいい?」
lr「撃っていい?」
am「待て待て待て!冗談だから!…でも、マジで空けてもらうのは、なぁ?」
lr「俺は部外者だし、半グレだからなんかね」
vn「悪いことしに来たわけじゃないならいいよ。案内する」
そう言って歩き出すバニの背中を見て、アマルに視線を動かす。
アマルはどうしようかなと、まだ悩んでいる様子だった。
lr「まだ発症してないし、もしかしたらしないかもしれないし。このまま甘えさせてもらうわ」
am「あ、じゃあ…」
lr「いいよ、アマルは仕事に戻って。流石に過保護になりすぎじゃない?」
am「いや、でも……まぁ、ローレンが言うなら…分かった。相手もバニだし安全か」
善意で動いてくれているバニを疑うんじゃないよ。
俺は苦笑を零し、アマルに手を振ってからバニの背中を追う。
少し先のところで待っていてくれたバニは再び歩き出し、誰もいない部屋まで案内してくれた。
vn「ここでもいい?」
lr「マジでごめんね、バニ。迷惑かけてる」
vn「俺が言い出したことだからいいよ」
何かあれば呼んでくれと部屋から出て行こうとするバニを見送る。
その時、心臓がどくりと大きく鳴った。
vn「え、ロレさん!?」
その場に蹲る際にぶつかった机がガタンッと大きな音をたてる。
その音に反応して振り向いたバニが慌てて俺に駆け寄ってくる。
身体が熱い…呼吸が荒くなっていく。
これって…これって、まさか…。
バグの…症状が、ここで、このタイミングで…出たのか?
コメント
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わ!わ!最高です😭 vnさんとどうなるかも楽しみです🎶続きお待ちしてます!