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#溺愛
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『――聞こえる? これは魔物が放つ“呪い”よ』
オリジナルのソフィアによれば、魔物は子どものような純粋な魂を好むという。
獲物を弱らせるために呪い(毒)を撒き、心身が衰えたところで魂を喰らうのだ。
(未来ある子どもたちの命を、獲物にするなんて……。そんなの絶対に、絶対に許さない!)
ブワァァァァァァッ!!
ピアスを取った瞬間、指先から溢れ出したのは、生命力に満ちた爆発的な緑の輝きだった。足元の地面には巨大な魔方陣が展開され、私の手から放たれた光の波動が、街全体を飲み込むように広がっていく。
黒く濁っていた空は晴れ渡り、子供たちの黒い痣が、光の粒となって消え、紫色だった顔色に健康的な赤みが戻っていった。
「……あれ? お姉ちゃん、髪の毛が銀色になってキラキラしてるよ……?」
見れば、金髪だったはずの私の髪は、神秘的な銀色へと変わっていた。傍らでは、院長先生とアンナが助かった子供たちを抱きしめ、言葉を失ったまま、潤んだ瞳で私を見上げていた。
(……助けられて、本当によかった。私に力を貸してくれて、ありがとう。オリジナルのソフィア)
その時──
ドォォォォン!!
鼓膜を突き破るような轟音とともに、孤児院の門が粉砕された。 舞い上がる土煙。その中から漂ってきたのは――死と腐敗の匂いだった。