TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

3人の売り娘

一覧ページ

「3人の売り娘」のメインビジュアル

3人の売り娘

11 - 変な人

♥

120

2025年04月17日

シェアするシェアする
報告する

こんにちは!圖阿です!
今回は🐤ちゃん視点です!


どうぞ!






          ・・・



🐤side




ほとけっちたちと別れた後、自身でデザインしたいくつかの傘を持って、りうらは人が多そうな場所へと向かった。


🐤「……この辺なら、広げても大丈夫そうだね…!」


建物と建物の間にある空きスペースを見つけた。


そこに絨毯(じゅうたん)を引き、その上に持ってきた傘を綺麗に並べた。


🐤「……これでよし…っと!」


商品を並べ終わって一息つこうと思った矢先に、数人のお客さんが来たため、休むのは後にし、対応をした。




対応が終わり、ようやく一息つくと、目の前を子どもが元気に走っていくのが見えた。


🐤「…♪(子どもは元気だなぁ〜♪)」


なんの気無しに、子どもが向かった先を見ると、そこには見世物小屋が会った。


そして、その見世物小屋に入るわけでもなく、ただじっと何かを考えるようにして立っている男性がいた。




なぜだかわからないけど、その男性に声をかけた。


🐤「ねぇ、そこの人」


🐤「よかったらお1つ傘はいりませんか♪?」


そう尋ねると、男性は案の定疑問の声をあげた。


🍣「え……?」


まぁ、そりゃあそうだよね。


男性は、りうらと傘を交互に見た後に、質問してきた。


🍣「え…っと……ここで何しているんですか…?」


🐤「見ての通り傘を売っているんです」


🐤「お兄さん、よければお1ついかがですか?」


そう言って、りうらは彼に合いそうな傘を一つ渡した。


彼は渡された傘とその他の置いてある傘を見た後しばらく考えはじめ、その後一つの質問をしてきた。


🍣「……あの、この傘は一体どこで手に入れたのですか?」


🍣「どこにもなんらかの国のマークが入っていないのですが」


この世界では、作った商品に自国の国旗を入れるのがルールだ。


その理由は、国と国との交流に繋がるため。


もっとも、それが適用されるのは特定の国で店を構えて商品を売る人に限る。


りうらたち旅人には適用されない。


これらの傘は、旅人であるりうらがデザインしたため、国旗がないのだ。


りうらは、そのことを男性に話した。


🐤「気に入っていただけましたか♪?」


🐤「それらの傘はすべて私が作ったものです。私は、旅をしながら傘を販売しているので、特定の国のマークがないんです」


🍣「………これらを……あなたが…………??」


🐤「はい♪自分で言うのもあれですが、手先が人よりも器用なもので」


ポツッ


🍣「………?……雨…?」


そんな話をしていると、雨が降ってきた。


りうらは、屋根の下に商品を置いており、りうら自身も雨がしのげる場所にいた。


そのため、雨に対して何も思わなかったのだか、目の前の男性は雨がしのげる場所にはいない。


どんどん降ってくる雨に対して、男性はただじっと立っていた。


この人…バカなのッ!?


りうらは急いで、先ほど男性に勧めた傘を差して彼に言った。


🐤「なに、ボーっとしてるんですか!?」


🐤「風引いちゃいますよ!!」


そう言ったのだが、彼は依然としてなんの行動もしない。


🐤「って、あなた聞いてるんですか!?」


🐤「あぁ、髪も服も濡れちゃって……💦」


雨で濡れてしまった髪の毛や服を持っていたハンカチで拭いていく。


風邪を引かないように……そう思い、拭いていると、されるがままだった彼が突然口を開いた。


🍣「………ねぇ、君…名前は何ていうの?」


🐤「え?名前ですか?」


なんで、突然名前を??


てか、名前じゃなくてできれば屋根の下に入ってほしいんだが??


そう思う心を隠して、彼の問いに答えた。


🐤「りうらですけど……いきなりそれがどうしたんですか?」


🍣「りうら…りうら…………素敵な名前だね♪」


🐤「????」


名前を教えると、男性は満足そうにほほ笑んでいた。


………なんだか……子どもみたいな人だな…。


そう思っていると、男性はまた話し始めた。


🍣「俺はないこ。………ねぇ、りうら………俺と結婚を前提に付き合って欲しい」


へぇ〜ないこって言うんだ………………ん?


結婚………????


結婚ッッッ!!!???


🐤「……………え!?……ど、どういうこと??」


な、何いってんのこの人!?


🐤「じょ、冗談ならやめてほしいんだけど……」


🍣「冗談じゃない。俺は本気だよ」


そう言う彼の目は確かに、嘘をついているようには見えなかった。


いや、でもだからって結婚って……。


🐤「そんなこと言われたって、会って数分で結婚を前提に付き合ってほしいなんて……変だよ」


🍣「そう思うのも無理ないよ。正直言うと、俺が一番びっくりしてるから笑」


🐤「へ?」


どういうことだ?


りうらが、彼のその言葉について聞こうとすると、それよりも先に彼が言った。



🍣「……今すぐに答えを出してほしいなんて言わない…けど、俺は諦めないから((ニコッ」


そう言う彼の笑顔は会って数分で見た中で1番素敵だった。


その笑顔にトキメイてしまったのは言うまでもない。


🐤「…ッ………!!////((ドキッ」


🐤「(なっ、何その顔!?さっきまでずっと真顔だったのに急に笑顔になるじゃんッ!!//)」


🐤「(ていうか、ドキッってなんだよッッ!?//初対面の笑顔だけでりうらもしかして惚れたのッ!?)」


🐤「(違うッ!!////そんなはずない!////)」


🐤「(こんな変なやつに一目惚れなんてありえないッッ!!////)」


会ってすぐの人に結婚を申し込んできたこの男に惚れてしまったかもしれないと言う考えを必死で否定していると、そんな自分を疑問に思ったのか、彼が話しかけてきた。


🍣「あの………りうら?」


🐤「はっ、はいッ!」


やっばッ…!声裏返った…!!


🍣「笑……なんでそんなガチガチなの?w」


ガチガチなのはアンタのせいだよッ!!////


🐤「そ、それはないくんが突然変なこと言ってきたからッ////」


りうらがそう言うと、ないくんは可愛いだの、再度結婚しようだの言ってきた。


🐤「ッッッッ!!!!//////」


な、なんでそんな台詞をこの男はなんでもない風に言えんだよッ!?////


🍣「………?どうかした?」


りうらが恥ずかしがっていると、言った本人はむしろ頭に疑問符を浮かべていた。


なんで、アンタが不思議そうなんだよッ!?


🐤「な、なんなのほんとに!?////」


🐤「急に真顔になったと思ったら、可愛いとか結婚しようとか………そんな恥ずかしいことを平気でッ////」


🍣「あれ?…もしかして聞こえてた感じ?」


🐤「バッチリねッッ!!!////」


🍣「そっか♪」


🐤「なにがそんなに楽しんだよッ!?///」


🍣「楽しいんじゃなくて嬉しいんだよ♪」


🍣「りうらに俺の本音を知ってもらえたから、嘘じゃないか証明する手間が省けてさ♪」


🍣「これから沢山アプローチして、りうらに好きになってもらうから覚悟しててね((ニコッ」


🐤「なッ!!!!////」


🍣「じゃぁまたねりうら♪!傘ありがとう!大切にするよ♪」


🐤「に、二度と来るなぁあああああああッッッ!!!////」


そう言った頃にはもう、雨は上がっていた。


けれど、雨が上がってなお、渡した傘を嬉しそうに差す一人の男性がいた。




続く





          ・・・




それぞれの視点書くの楽しいーー!!✨✨


見てくださりありがとうございました!







この作品はいかがでしたか?

120

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚