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明日で、たらこと出会ってから丁度三年が経とうとしていた。
「早いものね」と心が囁いた。
言われてみれば、「うん、早かった。」
最初の頃は、「友達」どころか最早「ライバル」だったし、「恋人」になったのだって最近だ。
けど俺は、たぶんたらこよりも先にたらこのことを好きになっていたと思う。
結局俺から言い出すことはできなくて、告白されたときには正直驚いた。
まぁ、嬉しかったけど。
また、そんな昨日と同じ今日を過ごした。
そんなことばっか繰り返してた。
「憧れ」「理想」と、たまに喧嘩をした。
そんなものとは、あまりにも俺達がかけ離れていたから、どうしても仲良くなれなかった。
そめさんともよく喧嘩してたな。
言い争いとかよりも、ゲームで互いにボコボコにし合ってた記憶のほうが多い気がする。
仲良いねって言われるたびに、「大っ嫌い。」ってハモってたっけ。
こんな思い出の中にも、青さのカケラが行き交うけれど。
やっぱり摘み取ることは出来なかった。
大嫌いだ。
何も信じることができないのが、怖いから。
人が大嫌いだ。
少しでもズレたらもうもとには戻らないのが、嫌だから。
友達も大嫌いだ。
大切にしすぎるあまりに離れてしまうのが、苦しいから。
たらこのことも、最初っから大嫌いだった。
あのアホ面で無駄にゲームとか上手いのが気に入らなかった。
そのくせ勉強はまったくできないから、いつも俺が教えてやってた。
お互いに自分の得意分野でばかり煽り合ってたな。
本当は大好きだ。
たぶん。
もし、あなたが消えてしまっても。
明日が晴れるのなら、それでいいや。
もし、俺が消えてしまっても。
明日が来るのなら、それでいいや。
もし、時間がなくなってしまっても。
あなたが笑うなら、なんでもいいや。
世界は変わりゆくけど、それだけでいいや。
きっと、その先でまた俺のことを待っててくれるから。
だから、その先でまた俺もあなたのことを待つよ。
ずっと。
明日で、そめさんと出会ってから丁度三年が経とうとしていた。
「ありがたいね」と心が囁いた。
言われずとも、ちゃんと解っていた。
今年は珍しく、自分でちゃんとこの日を覚えていた。
三年前のときは、あんなに仲悪かったのに⋯いや、今も仲悪くはあるか。
でも絶対俺のほうが先にそめさんのこと好きになったし、告白したのも俺だ。
俺は頭悪いから、嫌われたらどうしようとか、フラれる可能性とか、正直まったく考えてなかった。
それくらい、伝えたくてたまらなかったから。
また昨日と同じ今日を過ごした。
そんなことばっかり思ってた。
「涙」や「笑い」も少なかったりした。
忙しくて、喧嘩ばかりで、あまり気づかなかったけど、実はそんなこともなかった。
たらこのことを好きになったのも、笑ってるところが可愛かったからだったな。
くしゃっと綻ぶその表情が愛おしくて、好きなんだって思った。
それなのに、意外と涙もろかったりして、たまに真剣な顔をすることもあって。
これを言ったら、たらこは百倍返しで俺の好きなところを言うのが止まらなくなるから言わない。
ってか、普通に恥ずいし。
春が息吹く。
桜の花も舞いはせず、ただ陽に照らされていた。
大嫌いだ。
どこまでも堕ちてしまいそうなのが、怖いから。
今日が大嫌いだ。
付いた傷がいつまでも忘れられないのが、嫌だから。
昨日も大嫌いだ。
引きずる過去を切り離してしまいそうで、苦しいから。
そめさんのことも、昔っから大嫌いだった。
あんな中学生みたいな身長しといて、無駄に頭良いのが気に入らなかった。
なんでも大体できるけど、ゲームでは俺のほうが強いから、いつもボコボコにしてやった。
お互いに相手の弱点ばかりを突きまくってたな。
明日が大好きだ。
きっと。
いつか、いつか、俺を見つけてくれるのなら。
いつか、いつか、この愛を大切に思えるのなら。
もし、何もかもなくなってしまっても。
あなたが生きてさえいれば、なんでもいいや。
もし、何もかも作り変えられてしまっても。
わたしが生きてるなら、それでいいや。
それがいいや。
それがいいや。
きっと、その先でまた俺のことを待っててくれるから。
だから、その先でまた俺もあなたのことを待つよ。
いつも。
大嫌いだ。
何も信じることができないのが、怖いから。
人が大嫌いだ。
少しでもズレたらもうもとには戻らないのが、嫌だから。
友達も大嫌いだ。
大切にしすぎるあまりに離れてしまうのが、苦しいから。
本当は大好きだ。
End。
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