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澪『ここは…?』
sha「クレープ屋さんやで!
ばり美味いって噂やねんて」
澪『あー……』
sha「もしかして、甘いの苦手…?」
澪『いえ、そんなことないです
”大好きです”』
sha「ッ!…おおぅ…ほ、ほな行こか」
実は私もここがとても気になっていた
家から離れてて来れてなかったけど…
騎威先輩が中には入り
私に向かって手招きをする
中は意外と空いていた
そのため、すぐ注文することが出来た
……あ、学校の日だから当たり前か
sha「中ばり涼し〜
澪ちゃん何食いたい?」
澪『んー……』
メニューが見えないどうしよう
メニューは注文カウンターの上にある
モニターに表示されているのだ
めっちゃ細々してて私からは見えない
コンタクトの度数合わなくなってきたな
sha「………どうしたん?」
ずーっと目を細めて必死になる私を
不審に思ったのか、そう聞かれる
澪『…メニューが見てなくて…はは… 』
sha「そーゆーことならはよ言ってや〜
すいませんメニュー表あります?」
店員「メニュー表ですか?
ではこちらをお使いください」
sha「ありがとうございます 」
店員さんからメニュー表を受け取り、
騎威先輩は私に見せてくださった
澪『ありがとうございます』
メニュー表には凄く美味しそうな
クレープがたくさん並んでいた
sha「どれも美味そうで迷うなぁ」
澪『……!』
sha「ん?どしたん?決まった?」
澪『あ、えと、はい』
sha「どれ〜?」
澪『これです』
sha「ばり美味そう!ええやん!
じゃ注文するから待っとってや」
騎威先輩は1人でレジへ向かった
待ってと言われたが、私は着いて行った
sha「これ、ありがとうございました
注文ええですか?」
店員「はい、お伺いします」
sha「イチゴたっぷりクレープと
チョコバナナのクレープを
1つずつお願いします」
店員「イチゴたっぷりクレープと
チョコバナナのクレープですね
えー、お会計1780円となります 」
私は財布から880円分の小銭を取り出し
自分の分を払おうとした
でもそれを、騎威先輩に止められた
澪『え…?』
sha「これでお願いします」
店員「2000円お預かりします
えー、220円のお釣りですね
作り終えるまでそこに座って
少々お待ちください」
sha「はーい」
澪『あの、何で…』
入口横の椅子に座ってから聞いた
sha「俺の奢り」
澪『申し訳ないので払います』
sha「いらへん」
澪『でも…』
sha「気にせんとって」
騎威先輩は優しく微笑み
私にそっとお金を返してくる
澪『……………今回だけです
次は私が払いますからね』
sha「あはは、かわい」
そんな会話をしていたときだった
店員「お客様、お待たせ致しました 」
sha「あ、はい!
ありがとうございます!」
店員さんに声を掛けられ、
騎威先輩が取りに行ってくれる
澪『ありがとうございます』
店員「お2人、凄くお似合いですね
美男美女カップルが来て、
初め凄くびっくりしました 」
澪『え?いや、あの…』
この店員さん、勘違いをしている
私と騎威先輩がカップルだなんて
そんなはずないし、お似合いじゃないよ
店員「その制服とジャージからして、
舞倉高校の生徒さん?」
sha「はい!」
騎威先輩は訂正せず会話を続ける
店員「やっぱり!実は私も舞倉高校の
卒業生なんですよ」
sha「え!せやったんですか!」
何かしれっと衝撃の事実が出たな
店員「後輩にこんな美男美女カップルが
いるとか、あの高校恵まれたな
今日学校は早いんですか?」
sha「この子が体調不良で早退して
心配やから俺も早退したんです
んで、体調落ち着いてるみたい
やから寄ったんです」
店員「そうだったの! 体調大丈夫?
優しい彼氏さんで良かったね」
澪『あ、え、はい…大丈夫……です…』
私は訂正しようにもできずにいたので
もう諦めて普通に質問に答えた
店員「それは良かった!
今日は来てくれてありがとう
また来てね
次来たときはサービスするよ〜」
sha「やった、また来ます」
澪『あ、ありがとうございました』
私達は会釈をして店を出た