テラーノベル
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案外簡単な話
#四季の過去捏造あり
01
それは遊摺部のある一言から始まった。
「そういえば四季くんは一応学校いってたんだよね?」
「まぁな、行事とかはほぼ参加してねぇし高校も中退してるけど一応小中は行ってた。てかそんなこと聞いてどうしたんだ?」
「いや、僕たちってほぼ学校行けなかった人だから少しとは言っても高校まで行ってた四季くんに学校のエピソード聞きたいなって思ってさ」
「学校のエピソード?別に面白くないと思うけど」
「まぁそれでもいいからさ、なんかない?」
「えー…なんかあったっけなぁ」
ふと周りを見渡すと他も気になったのか周りに集まってきている
「ほら皆も聞きたいから集まってきてるよ」
「そんなに興味あんのかよ…」
「ま、まぁ気になるかなぁって… 」
「ほらロクロが気になるって言ってんだ。さっさと話せ」
「とは言われても…あ」
「なにか思いついた?」
「いやほんと面白くないし、面白っていうか謎のことなんだけど…」
「いいから話せ」
「いやいきなり話突っ込んできてそれかよ。」
話すか悩んでいたら皇后崎がそこにぶっ込んでくる
「わ、私も一ノ瀬さんの学校エピソード聞きたいです…!」
「そこまで言うなら…」
こうして俺の昔話が始まった。
と、ここまでがプロローグだ。
02
先に言っとくがここからが本編でもただの過去である。そう俺の1部の記憶だ。
それは中学3年生の夏だった。その日はとても暑くてセミもうるさく鳴いていた。
俺の中学校では2年生から3年生の持ち上がりのため扉を開けた先には見慣れたメンツが俺の視界に入る。どうやら俺が最後のようだ。
『一ノ瀬さん。やっと来たんですね。』
『いやお前がしつこく呼んだから来たんだけど。』
黒板の前には委員長が1人立っていた。
席の方をチラ見すると不登校の奴らも珍しく来ており席は1つだけ空いていた。37/38席が埋まっていた。
『んで結局なんの用?珍しい奴らも来てるし。』
委員長が皆の方を向き直す。
『皆さん。今日は犯人探しです。犯人がわかるまで今日は皆さん居残りです。』
話> <話 話> <話 話> <話
話> <話 話> <話 話> <話
委員長の一言を初めに皆がザワザワし始めた。
『皆さん静かにしてください。本日の議題は*誰が金魚鉢を割り、そして金魚を捨てたのか*です』
0 3
「いやまて!」
「なんだよ矢颪。まだ始まったばっかりだぞ」
「ごめん四季くん僕もまってほしい」
「ロクロがまてって言ってんだ1回話やめやがれ」
「いや漣はほんと手術岵全肯定だな…んでなんだよ」
「矢颪くん先いいよ」
「じゃあ言うけどよ…中学校で金魚飼うもんなのか?」
「あーなんか俺の中学の当時の校長が生き物大好きで全クラスメダカとか飼わされてたんだよね」
「小学校で飼ってたな」
「あ、そっか皇后崎くんは小学校行ってたもんね」
「途中までだけどな」
「それで手術岵はなんだ?」
「いやそんな漫画みたいな委員長ってほんとにいるの?」
「あー確かにThe委員長って感じのやつだったわ。」
「そうなんだ…」
「じゃ、話続けていい?」
「お願いします…!」
04
『一体誰がやったのか。犯人探しです。ですが犯人探しの前に経緯を説明します。まず、事の始まりは朝、1番始めに来たのは…』
名前を言いたいところだが忘れてしまったので今回は適当なアルファベットで呼ばせてもらおう。
『Kさん、Dさん、そしてA先生ですね』
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3人が頷いた。
『3人が朝教室に来た時にはもう金魚鉢は割れていた。そうですね?』
『そうだ。』
『では確認も取れたことですのでここからの司会は一ノ瀬さん、お願いします。』
俺に司会を任せた委員長は席に座った。今度は俺が黒板に立つ。
『えっとじゃあ…まず昨日の放課後、掃除をしていた時には割れていなかった、そして部活動生徒が活動終了後、教室を通りかかった時も割れてなかったということなので…まぁ犯行時刻は最低でも部活動終わりの18時から今日の朝の…8時ぐらいになる…他時間詳しく分かりそうな情報持ってる人はいるか?』
『一ノ瀬、言い忘れていたのだが教頭先生が見回りをしたときにも割れていなかったそうだ。つまり23時以降になる』
『じゃあ23時から8時までの間。』
『あれじゃないの?忘れ物をした生徒が取りに来て割ったとか』
『たしかにそれしかねぇよな』
『だって他だったら地震とかじゃないの?』
『昨日地震あったか?』
『震度一とかならあったんじゃね?』
『Tの言うとうりだとしたら誰だろうな』
『案外わざとだったりして』
『あの…静かに…』
『え、なんでわざとだって思うの?』
『例えばあいつさ…』 『だよね』 『確かに』
『そもそもなんで』『なにかあるやつは挙手で…』『てか犯人名乗り』『静かにして…』『早く帰りたい』『もうあいつで良くね』『これいつ』『てかなんで』
止めれない。皆が永遠に話し続ける。
『静かに…』<話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話>『だから…』<話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話>『いい加減に…』<話><話><話><話><話><話><話><話>
<話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話
05
「ちょっとまってください!」
また遮られた。
「ん?どうした屏風ヶ浦?」
「な、なぜ一ノ瀬さんが司会なんですか…?」
「あ、これ突っ込んでいいんだ」
「あまりにも自然過ぎて突っ込んだらダメかと思っちまった。」
皆が頷く。そんなに司会やるような人間…じゃなくて鬼に見えねぇのかよ。
「まぁ簡単に言えばアリバイがあった…からかな」
「アリバイ?」
「おう。俺その日の午前中まで親父と旅行行っててたんだよ」
「あぁそういうこと」
「だからアリバイのある一ノ瀬さんに司会を任せたんですか…?」
「まぁ…そういうことだな」
「あ、ありがとうございます。どうぞお話続けてください」
06
俺がどんなに声を張っても止められない。
これじゃあ話し合いの意味がないだろ。
そもそもなんで俺が司会やらされるんだよ。いくらアリバイがあるからって俺まで巻き込むなよ…
<話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話><話…
『静かにしてくれ!!!!』
静かになった。ついキレてしまったのだ。
『こんなんじゃ話し合いしても意味ねぇだろ!そもそも犯人探してなんの意味あんだよ!犯人見つけてどうしたいんだよ!』
静かだ。
その静粛を誰かがぶち破った。
『じゃあ多数決で犯人を決めよう』
は?いやなんで?俺の話聞いてた?そこは犯人探しを辞めて自然に割れたってことでいいじゃないか。なんで多数決になるんだよ。
『じゃあ多数決で決めてもいいと思う人は手を挙げてください。』
37人。俺以外あげた。満場一致。
なぜそれすら多数決で?
07
それからは誰か犯人か多数決で決まった。
決められてしまった。
結果は
███
█████
一ノ瀬四季 正正正正正正正
██████
█████
████
█████ 一
████
█████
█████ 一
████
・
・
・
俺だった
08
3年1組3番一ノ瀬四季が犯人になった。
そう俺だ。
意味がわからない。
『旅行も嘘だったんじゃね?』
『たしかに一ノ瀬だもんな』
『一ノ瀬が犯人だ』
一ノ瀬が犯人だ。一ノ瀬が犯人なのだ。
そうクラスの中で確定してしまった。
その時の。
その時のクラスメイトの視線が忘れられない。
俺を突き刺すような目線。
忘れてやるもんか
09
「という話」
「「「「「「…」」」」」」
沈黙だ。
「結局犯人は誰なの?」
「さぁな」
「そのあと四季くんはどうしたの?」
「もっとグレた。」
「なんで反抗しなかった」
「めんどくさかった。」
「怒らねぇのか?」
「怒る気も失せてた」
「悲しくなかったんですか…?」
「どちらかと言えば失望した」
次から次に質問が投げつけられる
「四季。お前はほんとの犯人わかってんじゃねぇのか」
「さぁな」
10
今回の後日談というかオチ。
あの後ムダ先が来て授業が始まった。
確かに皇后崎の言う通り俺は犯人が分かっている。分かっているからこそ言いたくなかった。
ちなみにあの事件をきっかけに生き物を買うことはなくなった。校長先生がとてつもなく落ち込み、全クラス回収されたのだった。そして俺はと言うと受験生のため学校には行くが誰とも関わらずに残りの中学校生活を過ごしたのだった。
あとがき
一応内容から犯人わかるように書きました。是非当ててみてください。
全然四季くん愛され…って感じじゃないけど皇后崎達はクラスメイトをボコしに行こうとしてた…ってことなので一応愛されってことにしといてください。
それではさよなら
コメント
1件
考察コメまってまーす🫠