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「大体、ご主人様はてきとうすぎるんです。以前もーー」
俺は今、腹が立つぐらい顔がいい仁王立ちのヤブ医者メイド、エドマンド・ハリントン=スミス氏に反省させられている。
理由は季節限定のイチゴタルトではなくただのイチゴタルトを買ってきたこと。
どっちも同じだろと思うがこのスミスさんにとっては月とスッポンぐらい違うらしい。
「聞いていますか?全くいいですか、限定のイチゴは白いんです。このイチゴは赤い」
この言葉を聞くのはもう5回目だ。そろそろ足が痺れてきた。
……必殺技を使おう。
「…あれ、エドマンド今日髪型変えた?」
「はぁ?変えてるわけがないでしょう。何ですかいきなり」
「いつにも増して魅力的だ。おかしいな、髪型を変えていないと言うのならなぜ君がこんなに美しく感じるんだ?」
激褒め作戦。相手を褒めまくって話の腰を折る。褒められて嬉しがらない相手はいない。もちろん、この絶世の美青年も例外ではないはずだ。
「黙りなさい、この惚け者が。」
5時間後、執務室で目撃されたのは足が痺れて完全に動けなくなった当主とそんな当主に目もくれず淡々とはたきを動かすメイドの姿だった。