この作品はいかがでしたか?
141
この作品はいかがでしたか?
141
今回は!第一次世界大戦まで遡ります〜!フランスとイギリスの出会いですね!
それでは本編へ〜!!!!!
ーーーーーーーーーーーーーーー
それは突如して起こった。
破 第十七話『アサシン』
〜1914年夏、フランス北部〜
晴天に照らされている北部の街は活気と賑わいを見せていた。
ある者は商売を、ある者は学校へと平穏な生活を送っていた。それを横目見ながら、フランスも交えて平和生活していた。
フランス「それじゃあ行ってくる。」
村人1「いってらっしゃい。」
子供「待ってお兄さん‼︎」
フランス「?、、、どした?。」
突然、子供が呼び止めてきた。いつも遊び相手してやってるからか?でも今日は___
子供「はい!」
子供が手渡ししてきたのは、鮮やかな黄色のタンジーと白いムシトリナデシコだった。
フランス(そうか、、、もう咲く時期か。)「ありがとう。」
フランスはそれを受け取りニコッと笑いかえした。 貰った花は玄関の植木にそっと置いた。
ベルギー「、、、どうせなら水やりしたら?」
フランス「帰ってからするよ。」
フランスとベルギーは街を出た。表向きは食糧到達へと。裏向きではサラエボ事件で三国同盟と三協商の仲が悪化し、ライン川でのライヒ・ドイツの動きが怪しい為、偵察だ。
フランス「ってもな〜なんで僕かな〜?国の化身なんだからもうちょい尊敬して貰えないかな〜?」
ベルギー「仕方ないじゃない。国である前に人の子なんだのも。」
フランス「、、、そんなもんかなぁ?、、、ん?」
ベルギー「どうしたの?、、、ッ!」
ふと、、、上を見上げると空は高く高く透き通り吸い込まれそうな程美しかった。その中に一機だけ有る飛行機がキラキラと銀色の機体を光らせている。
それを見て理解した。
フランス「ドイツ機だ。」
ベルギー「え?」
美しいほどに感じる銀の機体からは黒い恐ろしいものが降り降ろされた。息もする間も無く叫んだ。
フランス「爆弾だ‼︎逃げろ‼︎」
ベルギー「ッ!」
二人は一斉に全速力で駆けた。自分らもそうだが村の人達が危ない。一刻も早く知らせねば。
だが自分らのいく先を敵に見られている事に気づきもしないで。
ドイツ兵「アイツらあっちに走って行ったぞ。」
ライヒ「ならばこの先に村かなんかがあるだろう。いくぞ。」
フランス「ハァハッ、、、ッ!」
嫌な予感がフランスの頭をいっぱいにした。冷や汗が頬を伝う。夏の日差しか焦りなどかわからないが目の前がクラクラする。
背を低くして、民がいる所へ駆ける。もうすぐ街を一望できる丘へ辿り着く。そこから叫んで知らせよう。頼むどうか間に合え。
ブーンと特徴的なエンジン音が空から落ちてきた。
フランス(ッ!もうすぐ街だ早く避難を呼びかけないと___)
ヒューー。
何かが迫ってくる。音はだんだん近づいてくる。
、、、何かが落ちた。それを聞いてすぐ目の前が光り輝いた。
わけがわからない。
フランス「、、、、、、。」
フランス「え?、、、、、、は?」
何故、僕は下敷きにされている?
何が起こったのか分からなかった。いきなり視界に
肉片が飛び交った。一瞬にして目の前が紅い世界に塗り替えられた。
直後、まるで動物の様な絶叫が悲鳴が耳を叩いた。四肢がもげ、死ねきれず地べたに這う。内臓が飛び出している、そこからは骨まで見えた。だがその人は生きていた。
不運だ。
この頃の時代は即死する兵器などなく、死に損なった人は長い事苦しい思いで死ぬ事になる。
フランス「、、、、、、ベルギー?、、、ベルギー‼︎」
しばらく、いやもっと短いのだろう、フランスは状況が理解するのに時間がかかった様に感じた。目の前の散弾に目を瞑りながら、ベルギーがいた方向を振り向く。決死に瓦礫から体を伸ばした。ベルギーの名を喉の底から、叫んだ。
、、、瓦礫の中から血が滲んできた。
それを見たら目の奥がバチバチと熱くる。
フランス「あ“ぁ”、、、あ“ぁぁぁ!!!!」
とうとう焦点が定まらなる。目の淵が異様に熱くなり、目の前がボヤける。次に襲ったのは鼻の奥を直接突かれる様なイカれた死臭だ。
恐怖。
寸暇すらなく次の絶望が降ってくる。次々と、淡々と生命を消してゆく現実に驚愕する他なかった。
何もする事ができないでいると遠くからドイツ語が聴こえてきた。フランスは死に物狂いで、なんとかその重い体を起こして腕を、足を左右交互に動かした。体には硝子の破片が心まで刺し届いている。その行動が生きる為なのか死への行進なのかはわからないが。
決死に、参道を。
わかっていた。ドイツ兵は動いているモノに容赦無い弾幕を広げた。一つの重い鉛玉が近づいてくる。それはフラッフラッのフランスの足に見事、命中した。激痛に襲われた。
フランス「あ“あ”あ”あぁ‼︎‼︎、、、あぁ‼︎」
喉が張り裂けそうな痛みをくらう。ガンガンと痛みが体全体に行き渡ってきた。死への足音が、、、近づいてくる。
フランス(あぁ、、、嫌だ、嫌だ。こんな所で、、、。)
掠れゆく意識にドイツ兵の頭であろう、そいつの顔が脳にいやとゆう程焼き付く。
頭に鉄が押し付けられた。銃だ。恐怖で叫び声すら上げられない。
フランス「あぁ、、、。」
家は壊され、愛する民は血で塗り潰された。抵抗しようとすれば、スコップで嬲り殺される。
ドイツ人は人間じゃないのか⁉︎
フランス(でも、、、こんな地獄から解放されるのであれば、、、。)
ライヒ「、、、」
フランスに慈悲もなく、ライヒは引き金に指を引っ掛け、そのまま引こうとした時だ。
また視界が変わった。辺りが一面燃え盛ったのだ。遠くに聞こえる軍勢の声。
ライヒ「チッもう来やがったのか。」
ドイツ兵「ライヒ閣下こっちです!」
そいつらは元来た方向に駆けていった。残虐の惨状にしておいて、恐れをなして逃げるなんて。
辺り一面に広がる炎は人々の血肉と脂を燃やしている。
フランス(遠くで聞こえる声、、、英語?)
微かに見えるのは英兵だろうか?こちらに近寄ってきた。
イギリス兵「おっおい!大丈夫か⁉︎」
大英「退け。」
イギリス兵「、、、。」
大英「命令だ。」
イギリス兵「!、、、はい。」
ダン!横たわっているフランスに見えたのはケーグル。力を振り絞り見上げると英兵。シルクハットに、ロングヘアーの男が見下ろしていた。何をされるのかフランスは怖くて、怯えていた。
大英「、、、お前はドイツ人か?」
フランスは首を横にゆっくり振った。
大英「侵略者の名前は?特徴は?」
イギリス兵「ちょ、大佐!相手はまだ少年ですよ⁉︎」
大英「構わん。こちらは地理も情報も少ないんだ。、、、質問を続けるぞ。」
フランス(怖い、、、怖い、、、。)
怪我をし、故郷を地獄に帰られた少年にする態度ではないイギリスに上手く反応ができないでいた。
大英「、、、分からないのか。、、、はぁ、、、お前は何がしたいんだ?街をこんな有様にされといて。」
フランス「ッ、、、。」
大英「答えろ、命令だ。」
フランスは地面に這いつくばる事しか返事ができなかった。
大英「おい。お前は戦いたいか?死にたいか?」
バチバチと炎が燃え盛る。辺りは血、骨、人とは思えないほどの惨状が大好きな街に存在している彼が答えられるのは____
フランス「死にたい。」
大英「そうか、、、コイツは使い物にならない。」
大英は振り返り、英兵達に叫んだ。「街を燃やし尽くせ。」
救いの手だと思ったが、違った。思い出が、愛情が詰まった街をあたかたも無く消し去るつもりなんだ。
大英「お前の家はどこだ?」
フランス「、、、え?あっそこ、、、。」
声を振るわせ言ってしまうと、ずるずると胸ぐらを引っ張られた。大英はドアを無理やり開け、台所へ向かった。
フランス「なっ、、、何を、、、すr、、、」
ガシャン!
大英は収納箱を開け、フランスの大切な皿を地面に投げ捨てた。包丁もへし折った。フランスがその行動に怒っても聞く耳持たず。棚の花瓶も、今日貰ったばかりの花も踏み躙った。
フランス「やめろ!何するんだよ‼︎」
涙目になりながらイギリスにしがみつき、行動を必死に阻止ようとするが振り落とされた。
こちらを見たかと思えば、フランスの視線の先。オランダ、ベルギー、フランス。皆んなで仲良くしていた写真立てがあった。
フランス「ッ!やめろ‼︎‼︎」
大英は窓の外へ写真を投げた。更にはポケットから箱を取り出した。
マッチだ。
フランス「やめてくれ!!!!!」
大英「お前は死にたいと言った。死ねばこれらも意味を成さないだろう?」
ぼっ、、、。
人の脂が染み付いた家は一瞬にして燃え上がった。熱で目が痛い。
底から湧きがってきたのは憎悪だ。憎い、哀しい、虚無、後悔、殺意。色んな感情が混ざり合う。
今までこんに感情が高ぶったのは初めてだ。
フランス「テメェも‼︎アイツらも‼︎」
大英「、、、ククク。」
そいつはにぃと口の端を歪ませた。
大英「じゃあ、答えろ。お前は____
「戦いたいか、死にたいか。」
フランス「戦う。」
大英「ハハ!ついて来い。化け物。」
家の外からキキッと何かが止まった。大英が外へ行きフランスも釣られてゆく。止まっていたのは荷台の軽自動車だった。
大英「乗れ。」
大英は車の助席のドアを引き乗った。フランスは荷台の背後へ乗った。それから時間が立つと英兵が次々と乗ってきた。
その内の一人がフランスに行って来た。
イギリス兵「、、、苦しかったらすぐ逃げろ。」
フランス「故郷が燃やされてたら、どこへ逃げればいいだよ。」
イギリス兵「!、、、すまない。愚問だった。、、、でも地獄を進むしか無い道なんて君に幸があるのだろうか?」
フランス「無いね。」
イギリス兵「そうか。」
そして僕は____
いや俺は、その日から。
人間を辞め、ヒト殺しになった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
破 第十七話『そして俺は』 完
ヒト殺しを選んだフランス。これからどんな人生を歩むのか。
それではまた戦場で。
コメント
6件
最初の題名と最後の題名違くてあれ?ってなって繋げたらそして俺はアサシンってなってうわ!すごっ!ってなった!憎しみは死欲さえも変えられるのですね
ヤバいわマジで好みすぎる! 私とは比べ物になりませんね……あははは