― 翠の追録と願い ―
「…眠い…だるい…あたま痛い…。」
結局あの電話の後、相手から言われた内容が気になった所為か、寝ようとしても寝られずに徹夜をしてしまった。
特に誰に怒られる、なんて事はない筈だが、今まで徹夜をした事が無かったので、体調が崩れてしまった。無理矢理にでも寝れば良かった気がしなくも…なんて考えたりもしていたのは心の中だけに留めておきまして。
「…学校…早く行かなくてはいけませんね。」
乾いた微笑いを顔に浮かべながら、そう呟いて布団から体を出す。
朝の空気の冷たさが、肌にひやりと触れる。
その寒さに体が震える。
けれども今は、寒さだけが体を震えさせる要因ではない気がしていた。
「…なんでこんな事に…。」
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