TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

イヤホン.

一覧ページ

「イヤホン.」のメインビジュアル

イヤホン.

2 - ll

♥

119

2023年08月02日

シェアするシェアする
報告する




翌日。

昨日と同じ場所に行くと、彼女は居なかった。


「 なぁんだ。」


今日は学校を休んでるのかな、と考えた。

とりあえず、ここに来たからイヤホンをつけてご飯食べよう。


この感じが本当に落ち着く。

あいにくの曇りでちょっとだけテンションが下がる。

でもたまには曇りの日にここで食べるのも悪くないと思った。


「 んわっ!!! 」


そんなことを思っていたら、後ろから片耳のイヤホンを取られる。

思わず声を出して驚いてしまった。


[ ごめん、遅れて。]


昨日初めて聞いた声。俺の大好きな声がした。


「 大丈夫!!! …… 」


と、彼女の姿を見ると、なんとなく、髪の毛が濡れているように見えた。


[ ちょっと、ノート今日提出なのに出てない人いてさ。

— ずっと聞いてたけどこの曲めっちゃいい曲。こんな曲聞くんだ。笑 ]

「 ….. 」


さっきから髪の毛にしか目がいかない。

昨日結んであったツルツルの1つ結びが、今日は下ろしてあった。

そして、髪にツヤもなかった。

濡れているようにしか見えず、気になって仕方がなかった。


[ どうしたの…? ]

「 …. あ、ごめん。 ノート提出、声掛けしておこうか? 」

[ ううん。大丈夫。]

「 そう..? 」


「 ねぇ、髪の毛… 触ってもいい? 」

[ …. なんで?笑 ]

「 今日、下ろしてるから。気になっちゃって。」

[ いい、けど、]


やっぱり触ってみると、濡れた感じが手に伝わる。

保体終わりだったというのもあり、タオルを持っていたので、

そのタオルで乾かそうと思った。以外に汗はかかなかったから、汗は付いてない。


[ やめてっ、!!! ]


乾かそうとすると彼女が声を荒らげた。


「 ごめん。」

[ … こっちこそごめん、]

「 風邪、引いちゃうよ。」

[ 大丈夫、]

「 俺だったら、気になってる子が風邪で休んだら嫌だけどなぁ。」

[ …. からかってる..? ]

「 ほら。おいで。乾かしてあげるから。」

[ お願いします、]

「 はぁーいっ!! 」


風邪で休まれたら家知らないから看病しに行けないな…

なんて思いつつ彼女の髪の毛を丁寧に乾かしていく。


「 痛くない? 」

[ うん。]

「 かゆいトコアリマスカ~? 」

[ …ない。]

「 キモチイデスカ~? 」

[ …ふふっ笑 ないです。笑 ]

「 あははっ!!笑 今日の笑顔頂いたわ 」

[ 早く乾かしてください。( 照 ]

「 ( 顔真っ赤じゃん。笑 ) かわい。」

[ へっ..!? ]

「 あっ、」


もう、頭の中がぐちゃぐちゃで、

間違えて思ってることと口に出す言葉を逆にしてしまった。

少しだけ火照っていた彼女の顔はもっと赤くなり、

ふたりで顔を赤くしていた。


[ …チャイム鳴っちゃう…ね!! ]

「 サボれば大丈夫 」

[ そんなことできない ]

「 まだ髪乾かし終わってないけど、」

[ もう大丈夫 ]

「 風邪ひくよ 」

[ いいの。]

「 じゃあ、家教えて 」

[ なんで笑 ]

「 看病しに行く 」

[ 母親居るから大丈夫。]

「 あっ、帰り一緒に帰ろ。」

[ 私の家そんな知りたいの?笑 ]

「 うん。LINEも交換しよ。」

[ それはいいけど。]

「 まじ!!!!! やった!!!! 電話出来んじゃん!!! 」

[ いやいや笑 ]


そんな会話をしていると、昼が終わるチャイムが鳴った。


[ …じゃあ行くね。明日。]

「 だめ 」

[ お願い、]

「 しかも明日じゃない。帰り一緒に帰る。」

[ まって、ほんとにだめ ]

「 あ、保健室行く? いや、それは嫌だな… 」

[ 行かないと….、]

「 ….. なんかされてんの? 」

[ なんもない、]

「 話すまで離さないよ。腕。」

[ …. ごめんなさい、ほんとに話せない。お願い、離してください.. ]

「 … おれんちだったら話せる、? 」

[ そんなんじゃない、]

「 一緒には、帰ってくれる…? 」

[ …. ]

「 人いないとこ、知ってるけど。」

[ 今日だけ、]

「 やった。じゃあここで待ってる。」

[ それじゃあ、]


彼女は、生き急ぐようにこの場所を走り去って行った。

嫌われそうで怖かった。

ほんとに踏み込んで大丈夫か。

次の時間、嫌いな教師担当だし、サボるつもりだった。


いつの間にか空は晴れていて、心地いいそよ風が吹いていた。




貴女は一体、なんの鎖に縛られているのか教えて。

この作品はいかがでしたか?

119

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚