馬車に揺られること二十分ほどだろうか。dnqさんの頭を撫で続けているところ。
それにしても瑞華は乗馬が上手いらしく、中々大きな揺れがない。凄い事だ。意外と女性で無ければ武官や野営などをやっていそうな感じだ。
「…dnqさん、」
不意に名前を呼んでみる。先程まで気持ちよさそうに寝ていたが、急に耳が出てきて、ピクリと動いた。
dnqさんはたまに耳が出る。公の場などでは出ないが、俺と話しているときだったり、夜伽をしているときだったり。俺にしか見せない特別なものだと感じて、優越感に浸る。…人間のものではないその耳も、dnqさんが虐げられていた原因の一つかもしれないな。
「dnqさん…?」
名前を呼ぶと、また、ピクリと耳が動く。
「dnqさーん…」
ピクッ…耳が動くと思ったら今度は肩が動いた。
そして、きれいなオッドアイが俺を捉えた。離さない。
「m、fくん‥?」
「…!そうですよ、dnqさん」
「…助けに来てくれたんだ…!えへへ…/ありがとうございます」
少し記憶が曖昧なようだが、元気そうで良かった。久々に聞いた彼の可愛らしい声に思わず涙が出そうになる。
「いえ、…時間がかかりすぎてしまい、ごめんなさい。」
「…!
そんなこと、ないですよ、…何故か髪は短くなってしまいましたが、またmfくんと居れて嬉しいです」
「それでしたら、良かったです、
帰ったら治療を受けて、たくさん一緒にいましょうね?」
「いいんですか!?一緒に居れる…!嬉しいです、ふふっ」
「よかった…」
何時ものdnqさんの姿に思わず涙が溢れる。もう、止まらない。
「mfくん…!」
膝に座ったままのdnqさんは、俺の肩に顔を埋め、優しく背中を擦ってくれた。
あたたかさでほっとし、目を閉じかけた時、がたっと馬車が大きく揺れた。
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コメント
9件

主要キャライラストにあった口付けすると耳が出る設定キター!!✨dnさんが目覚めるシーン、とても好きです…✨書き方綺麗ですね。。✨mfくんが泣くところもとても好きです…。よかった…。と思いきや不穏な終り方で…(涙)
耳出るの可愛いですねー♡! 涙が溢れて止まらなくなったmfくんも、その肩に顔を埋めて恐らく泣いちゃってるかなー?なdnさんも、お互い愛があって凄くキュンです♡✨
一緒に居る⋯いい響きだ😭😭 お幸せに🥳🥳🥳