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青水
仕事をサボり田舎に来てから6時間ほど経った
辺りは暗くなり始めた為、そろそろ目的の場所へ行くことにする
そして目的地についたのは良いが…
やっぱり有名なスポットということもあり人が沢山いる
さすがにこんなところで見たくはないので少し歩きながら人の少ない場所を探しにいくことにした
水Side
今日は七夕当日
もちろんいじめっ子にはいつも通りに虐められた
でも今日だけは泣かずに耐えられた
学校が終わってから家に帰らずどこかへ行くのは初めてだ
でも、やっぱり少し遠い
それでも僕はどうしても行ってみたかったから普段から鍛えてる忍耐力でたどり着くことが出来た
水「わぁ…人がたくさん……」
たどり着いたは良いもののこのスポットは有名な為人がとても沢山いた
僕はなるべく1人で見たかったから穴場を探してみる
そうすると10分くらい歩いた所に静かでベンチが1つある少し不思議な雰囲気の場所があった
ここなら人もそんなに来ないだろうと思い空をみあげて見ると暗くなり始め、段々と星が見えてきた
数分経つともう辺りは真っ暗になり天の川がはっきりと見えた
水「綺麗だなぁ…((ポロッ」
泣くつもりはなかったのになぜか涙が溢れてくる
止めようと思っても止まらなくて、それでも星を見たいから顔は空を見上げたまま溢れてくる涙を止めようとしていた
その時
後ろから足音が聞こえて反射的に振り返ってみると1人の男の人がいた
青Side
人が少ない所を見つけるために歩き始めて数十分
やっと居なさそうな雰囲気の場所があり近づいてみると
なんと制服の女の子が1人でそこにあるベンチに座っていた
それよりも驚いたのはその子が…泣いていた事
でも向こうも俺が来たことにびっくりしたのだろう
振り向いたまま固まってしまった
青「あ、ッ…すみません、!」
俺は反射的に謝りその場を離れようとする
するとその子は俺の事を引き止めてきた
水「待って…、ッ!」
青「、?」
水「ここ人はいないから良いんですけど…暗くて1人じゃ怖いのでいてもらえませんか…?」
青「なら…失礼します、?」
水「ありがとう、♪」
水「お兄さんは天の川見にきたんですか?」
青「まぁ…そんなとこやな」
水「ここらへんの人…ではなさそうだね?」
青「普段は東京におるでw」
水「え!?大都会じゃん!?✨️」
青「そんなええとこやないよー?」
水「僕からしたら憧れだよ!♪」
1人で泣いていたから大人しい子なのかと思ったが結構フレンドリーな子でとても話しやすい
水「あ…でも東京の高校って虐めが沢山ありそう…」
青「虐めなんて結構あるあるやで?」
青「俺の友達も学生のとき虐められとったし」
水「え、その人大丈夫だったの…?」
青「あー…だいぶ脳筋な奴やったからいじめてくる奴をぶっ飛ばして返り討ちにしとったな」
水「すごすぎない…??」
水「いいなぁ…」
青「…虐められてるんか?」
水「え……うん、ッ」
青「親は?」
水「親も…ね…、w」
なるほど、訳あり少女だったのか
でもそれなら俺も同じようなものだろう
青「そういや名前聞いとらんかったな」
水「あ、僕はほとけだよ!♪」
青「俺は猫宮いふ」
水「いふくんは何歳?」
青「22歳」
水「え…めっちゃ年上…ッッ」
青「別に気にせんでええよw」
青「久しぶりに仕事以外で人と話せて楽しいんやw」
水「…僕もいじめとか虐待のこと言ったんだからいふくんもなんか秘密教えてよ、!」
青「えー?俺は仕事ブラックすぎて生きてる意味が分からんくなったから衝動的にここに星見に来ただけやで?」
水「文字数少ないのに内容量多いなおい」
青「しゃーないやん」
水「……その仕事ってさ、やめられないの?」
青「んー…なんか理由があればやめられるんやろうけど独身やと何言ってもだめやからなぁ…」
水「…じゃあさ、僕のこと貰ってくれない…、?」
青「……は?」
始めてあった少女からとんでもないことを言われた気がする
……いや、聞き間違えの可能性だってあるかもしれない
青「え、今なんて言った??」
水「…僕のこと貰って…っていうか僕もいふくんのこと全力で助けるから…僕のこと助けてくれない…ッ、?」
青「……それしたら俺犯罪になってまうやん…」
水「そうだよね…ごめ」
青「でも!」
青「お前が親からどんな虐待を受けてるかによっては合法的に助けられるかもしれん」
水「…!」
水「えっとね…ご飯とかお金とか服をもらえなくて…毎日帰るたびに死んでれば良かったのにとか、生きてたのかよ…って言われてる…」
青「…よし、お前んち行くか」
水「…ぇ、?」
これはまずい
犯罪がどうとか言ってる場合じゃなさそうだ
このままだとほとけが壊れていくだけ
そして幸いほとけの親は娘の事をいらないと思っている
なら今すぐもらいに行くしかない
転校の手続きだけしてもらえれば満足だ
青「だってもう嫌なんやろ?大丈夫って思い込んでやりすごしてるんやろ?」
水「ッッ……!((ポロポロ」
青「それに、俺も…頼ってもらえて嬉しいんや」
青「だから、絶対助けてやる」
水「ありがとう…!♪((ポロポロ」
水Side
水「ここが家…」
青「大丈夫、俺も一緒や…行くで」
今日始めて知り合ったいふくん
始めてなのに不安感はなくてむしろ安心してる
だから、今日は怖がらずに帰れる
水「ただいま」
親「ぁ?…チッ…七夕にまでお前の顔見るとか最悪」
青「…すみません」
親「誰だ?」
青「…ほとけさんの彼氏です」
親「だからなんだ?」
まずい
いらついてきてる
…怖い、ッ
水「…ギュッ((袖掴む」
青「……((ナデナデ」
青「だいじょうぶ、♪((口パク」
青「…貴方はほとけさんの事を嫌っていらっしゃいますよね?」
親「だったらどうする?」
青「俺が…責任を持ってほとけさんをもらってもよろしいですか?♪」
親「…タダでなんて言わねぇよな?w」
嘘、ッ?
想定外だった
そんなお金なんて持ってるわけがない
そう思っていふくんの方をみた瞬間
青「もちろん♪」
いふくんの口から予想外の言葉が出てきた
青「……こちらでいかがですか?♪」
しかもなんか分厚い封筒を出してきた
親「へぇ…結構持ってんじゃねぇかwww」
青「こちらは全部差し上げます」
青「なので、ほとけさんの転校手続きの書類のご記入だけお願いしてもよろしいでしょうか?」
親「んー…やっぱ手数料は別に必要だろ?w」
青「でしたら…50でいかがですか?」
親「まぁそれでいいw」
青「ありがとうございます♪では、明日書類と手数料を持ってもう一度お伺いします」
親「昼で頼むなw」
青「はぁー…緊張したw」
水「いふくんっ!」
青「ん?」
水「お、お金…ごめんなさい!」
青「あーそんなんええで?」
青「ただ、お前には東京に来てもらうからな?」
青「あ、もちろん治安が良い所♪」
水「それはありがたいけど…!!!お金!!!」
青「申し訳ないと思うんやったら俺が会社辞めるのも手伝って♪それで側に居てくれたら何でもええよ♪」
水「逆に僕が得してる気がするんだけど…」
青「そんなことないで?」
青「…でも…七夕ってすごいなぁ」
水「どうして?」
青「ほんまに願いが叶ったから♪」
水「あ、…そういえば僕も…」
青「織姫と彦星に感謝やね♪」
水「うん…!」
青「さてと…明日はほとけの転校手続きして、ほとけの親に最後の挨拶に行って東京に帰るかー」
水「僕どこの高校に行くの…?」
青「俺の知り合いが理事長やってからあとで頼んどくわ」
水「すごすぎない…???」
青「ぁー…そのあとは会社行かなあかんなぁ…」
青「嫌やけどやめられるんなら何でもええか…」
水「僕がお役に立ちます!」
青「頼んだ♪」
青「さーて、どっか星が見えるホテル探すか!」
水「何から何までありがとう♪」
青「あ、せっかくだし天の川見ながら七夕に感謝しとくか♪」
水「そうだね!♪」
水「じゃあ、せーの!」
青水「ありがとう!♪」
青さんの願い事
『自分を必要としてくれる人に出会えますように』
水さんの願い事
『お返しは何でも良いので僕を助けてくれる優しい人に出会いたい』
皆さんは7揃いの奇跡の七夕になにをお願いしましたか?♪
コメント
2件
ねぇ神すぎん? ねるさんのロマンチックが爆発してて尊くて死んだんだけど とりあえず親といじめっ子と会社の野郎共は私が殺っとくとして、青組のふたりは幸せになれって感じだわ まじ尊い極めすぎて鼻血出そう