テラーノベル
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あっきぃ 「……ぷりちゃん。もう頑張らなくていいんだよ」
あっきぃの柔らかい声が、耳元でそっと落ちる。
ぷりっつ 「あかん……っ! 頑張らなっ……俺、みんなに……もっと迷惑かけるから……っ!」
必死に虚空へ手を伸ばし、涙声をあげるぷりっつ。
その手をまぜ太はさらに強く、壊さないように包み込む。
まぜ太 「迷惑じゃねぇよ!! お前が苦しんでるのを黙って見てる方が、何百倍も迷惑で、悔しくて、苦しいんだよ!! 俺たちを頼れよ……頼むからさ……っ!」
あっきぃ 「そうだよ。グループのためとか、みんなのためとか、そんなの今はどうでもいい! 俺らはぷりちゃんに笑っててほしいだけなんだよ!! だからもう……いいんだよ」
二人からの必死の説得。
あっきぃの手のぬくもり、まぜ太の握りしめる熱、ちぐさやあっとやけちゃの悲しそうな息遣い。
全部がぷりっつの胸の中に、じわじわと染み込んでいく。
ぷりっつ 「……ほんまに……いいの……?」
かすれた、今にも消えそうな声でぷりっつが呟いた。
あっきぃ 「いいよ。全部、俺らに任せていいんだよ」
まぜ太 「ああ。いいに決まってんだろ」
その言葉を聞いた瞬間――。
(ふっ……)
ぷりっつの身体から、スーッと全ての力が抜けた。
あっきぃがゆっくりと目元から手を離す。
現れたぷりっつの瞳は、感情も、光も、何もかもを失った完全な「真っ暗」だった。
焦点はどこにも合っておらず、鏡のように何も映し出さない。
口は半開きになったまま、声も、吐息すらも聞こえなくなる。
泣くことも、拒絶することも、言葉を発することすらやめてしまった。
あまりの変化に、静まり返る室内。
あっと 「……おい……ぷり……? 大丈夫か……?」
あっとが不安に押し潰されそうな声で呼びかける。
ぷりっつは喋らない。ただ、ほんの数ミリ、機械的に首を小さく上下に振るだけだった。
ちぐさ 「ぷりちゃん……? ねぇ、ぷりちゃん……っ!」
けちゃ 「どうしよう……言葉が出なくなってる……っ」
言葉も、感情も、全てを心の奥底へしまい込んでしまったぷりっつ。
それは、今まで一人で限界を超えて耐え続けてきた反動だった。
心がこれ以上壊れないために、自ら深く、深く閉ざされてしまったのだ。
あっきぃは切なそうに目を細め、ぷりっつの頭をゆっくりとなでた。
あっきぃ 「……きっとさ、ぷりちゃんの心……休もうとしてるんだよ。今まで、ずっと一人で戦ってきたから……疲れちゃったんだ」
まぜ太 「……休めよ。いくらでも、気が済むまで休め」
感情を失い、人形のように動かなくなったぷりっつ。
けれど――血で少し汚れてしまった5人のぬいぐるみだけは、どれだけ体に力が抜けても、胸の中でぎゅっと抱きしめたまま、絶対に放そうとはしなかった。
それを見たメンバーたちは、涙を流しながらも、全員でぷりっつの身体をそっと抱きしめた。
いぬまる
704
優莉
302
深く閉ざされてしまった心が、いつか再び光を取り戻すその日まで、ずっと側にいると誓いながら。
コメント
1件
「頑張らなくていい」と言われて力を抜いた瞬間、瞳が真っ暗になる描写がすごく印象的でした……そこまで追い詰められてたんだなって。それでもぬいぐるみだけはぎゅっと抱きしめたままなのが切ないです。何も言わずに全員で抱きしめたラスト、この温かさが届いてほしいなと心から思いました。