テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
4件
うんもう、可愛い過ぎて最高しか言えないですね!!!!( ^▽^)
鼻血が…
授業中、黒板の文字を目で追おうとしても、
どうにもぼんやりして集中できない。
鼓動が速い。
体も熱っぽい――
まるで熱が上がっていくみたいに、
じんわり汗がにじむ。
なんで、こんなに…
チョコ、まだ効いてる、?
机に突っ伏すようにしながらも、
周りの友人たちの視線が気になった。
『大丈夫?』『具合悪いの?』と
何人かが小声で心配して声をかけてくる。
その時、隣の席から若井が
静かに手を伸ばしてくる。
滉斗『元貴、どうした、?
本当に辛そうだけど、?』
優しい声と共に、そっと肩に触れられる。
その瞬間、何かがはじけたみたいに、
今までにない感覚が全身を駆け抜けてしまう。
元貴『うぁ…っ、///』
びくっと肩が震え、小さな声が漏れた。
まるで何かを堪えているように、
唇を噛みしめて必死で堪える。
教師が心配してこちらを見たが、若井が、
『ちょっと外の空気吸わせてもいいですか』
とすぐに取りなしてくれた。
廊下に出ると、やっと息がつける。
でも、まだ体の奥がざわざわして落ち着かない。
すると若井が、
誰もいない角に引っ張っていく。
滉斗『本当に大丈夫?顔、すごく赤いよ?』
元貴は視線を逸らしたまま、
うまく答えられない。
でも、若井がそばで自分のことだけを
心配してくれることが、妙に心に響いてくる。
気付けば、切なさと何かに、
身を委ねたい気持ちが入り混じる。
元貴『……若井、///』
言葉になる前に、若井がそっと両手で
包み込むように顔を近づけてきた。
滉斗『無理するなよ、』
――優しい囁きとともに、唇が重なる。
廊下の片隅、人の気配のない静かな場所で、
何度も唇を重ねた。
どのキスも、さっきまで辛かったはずの
心と体を、少しずつ溶かしていく。
キスのたびに体がほっとしたり、
逆にまたドキドキしてしまったり。
若井の手が触れると、
どうしようもないくらい高ぶるのに、
不思議と怖くはなかった。
滉斗『元貴、何があっても俺がいるから』
元貴『……うん、』
強引にじゃなくて、静かで温かくて、
元貴は若井の腕にぎゅっと
しがみつくことしかできなかった。
なぜこんな風に苦しくて、でも嬉しいのか―
授業のことも、体の火照りも、今は全部、
若井と一緒ならちょっとだけ平気な気がした。