翌日は、11時の集合時間に間に合うように、9時から起きて準備をした。家を出る時間も余裕を持って、もともと出る予定の時間より10分早く出た。…一言で言おう。張り切りすぎだ。
俺は何を期待しているんだろう。分からない。愛されたい、そんな願望はいつだって俺のすぐ側にある。でも逆をつけば、それくらいしかない。それ以上は望まない、はずだったのに。友人だって要らないっておもってた。
あ、ごめーん!待ったよね
全然大丈夫です、
どこ、行きます?、
どこ行こっかな〜
んー、カフェでも行く?
はい!
かふぇぜふぃーろ、というところに行くまでで分かったことは、彼の名前は奏斗、と言うこと。彼は高校一年生であること、今から行くカフェで友達が働いていること、だ。教えて貰ってるうちに、お互いタメ口を使えるぐらいには、あっという間に仲良くなった。奏斗は
やっぱ僕とセラは気が合うんだよなー
なんて言って、笑っていてその姿が愛おしくて、思わず俺も笑ってしまった。すると奏斗が、ドヤ顔でこっちを見つめる。何かと思うと
ここよ、ここ!
オシャレなお店だね〜、
でしょ〜?
なんで奏斗が自慢げなの笑
まあまあ、
そんなこんなで、カフェに入ると
紫髪の明るい店員さんが駆け寄ってきた。
ぁれ、雲雀今日居るんだ
って奏斗が小声で言ってたが、意味を考えても俺が分かるわけないので、もう考えるのはやめて、カフェに目を向けた。
いらっしゃいませー!って、奏斗かよ
あ、…お、お隣さんは?
そういう彼は、少し驚いたような顔をしていた。ま、気にしても変わらないだろうし…
奏斗の友達、です
そうそう!セラフはもうマブだから
まいめんっ
あ、もうマイメン決めちゃってんだ
これが、働いてる友達の雲雀ね
雲雀、さん
俺セラフって言います。よろしくお願いします、
さん付けも敬語いらんよー笑
セラおね!よろしくな!
ひ、ばり!よろしく
そう言うと、彼は嬉しそうな笑顔で俺の頭をわしゃわしゃなんて、効果音がつきそうなくらいに、撫でてくる。
子供扱いしすぎ!
なんて頬を膨らましても、
セラおは可愛いなぁ
なんて言って、更に撫でるだけだった。キリが無いと思ったのか、奏斗が呆れながら
そんじゃ、席まで案内よろしくね雲雀
奏斗がそう言うと、雲雀はそそくさと案内してくれた。
episode.2 友達。
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