【我儘な彼は愛されたい私を好きでいてくれる。】
多分これじゃない感がある。
我儘なzm×愛されたいem
―嗚呼神様。どうか、私を愛してくれる人を―
そういえば、こんなに、愛を求めるようになったのは…..
今日は大学のオリエンテーションだ。
私、エーミールは来年からここの謌代大学に通う。第1希望の大学に進学することができて嬉しかったのが今でも印象深い。
身体を動かすことが苦手な私、そんな私が嫌だったのか、両親からは蛞蝓を見るような、塵を見るような目で見られ、人間じゃない扱いを受けて。兄弟達からも見下され、そんな毎日だった。そう、だったのだ。
でも、大学に通うことで寮暮らしになるし
家からも3時間は掛かる所だ。実質縁を切ってるような物だ。後はスマートフォンを機種変して身内の連絡先を消せばいい。
―
褒められるのは慣れていない。
家族に褒められたことが1度もないからだ。
いや、1回はあったのかも知れないが物事着いた時からは、あんな冷酷な対応だったから覚えていない。思い出したくもない。
だから、大学の友人に「凄いな。」とか
「流石だね。エーミールくん。」とか言われると、私って褒められるんだ。ってなって。気づいたら泣きそうになってしまう。
これが涙腺崩壊って言うのか。
―
今日は特別な日だ。
気になってる人から「可愛い」と言われてしまった。返事をする時に声が裏返ってないか確認できなくて、それほど吃驚した。
私の気になってる人、Zさんは、私と違って運動も勉強も友人関係も良好で、親とも仲が良いらしい。これが陽キャなのか。
そんな人に「可愛い」って。
あの日を思い出すとその時食べていたオムライスの味が”分からなかった”。
―
俺の通ってる大学の学科に、面白いやつが居る。そいつは華奢でガリ勉で、褒められたりするとすぐ顔を林檎の様に真っ赤っかにさせて下を向き「あ、ありがとう…..ございます。」と小声で言う。最初は(あぁ、陰キャくんか、人馴れしてないんやなぁ)とかって思っとったけども、本当に人馴れしてなくて笑
―
大学に着いてる食堂に行く途中で陰キャ君を見た。(あ〜そうや、驚かせたろうかな)何て思いながら歩いてたら陰キャくんが別の学科の奴とぶつかった。いや、”ぶつかられた”。
「い゛っってぇなぁ!?なんだお前!?人にぶつかってごめんなさいもなしか?あ゛ぁ゛ん゛????」
いや、お前からぶつかってきてたやろがい。
「あ、あ、あの、ごめんなさい。」
お前は謝るんかい。
「あぁ?小声で聞こえねぇなぁ?」
そんな声と共に足で壁を蹴り陰キャ君を驚かせる。周りにいる奴らはみんな無視、関わりたくない。そんな奴等だ。
何か、分からんけど許せなくなって
「おい、何しとんねんそんな所で」と突っかかってきた奴の肩を叩いた。
「あ?何だよ。お前に用はねぇよ。」
「そっか。俺もアンタに用はあらんよ。
でも、アンタの担任教授はアンタに用があるらしいで笑」と俺が親指で後ろを突く。俺の後ろには教授が居た。
―
「あの、ありがとう…..ございます」
「んぁ?いいっていいってそんなこと。ただ昼メシ奢ってくれたらええねんて笑」
何て冗談を言ったらさ笑あいつまじで払おうとしたんよ笑あ、ほんとに払うんか、ラッキーとか思って一緒のテーブルでメシ食うたんよ。陰キャ君がオムライスで俺がハンバーガー。俺がうめぇうめぇ言いながら食っとったらアイツさ、「誰かと…ご飯を共にするのは、初めてで。」何て言うたんよ。
それに吃驚してさ、「ま?」って言ったんね?そしたらさ
「私の家庭は…..普通とは違くって、私とご飯を一緒にしてくれなかったんですね。それで、こ、こんなに、楽しい食事は初めてで」と涙目になりながら言ってた。
そんなに辛い家庭だったんかと思って
「何か愚痴とか合ったら聞いたるからな。」と頭をつい撫でてしまった。
俺には妹が居て、よく幼い頃から頭を撫でていたため、癖で出てしまったんやろう。
(あ、やってしもた〜!!!!変人って思われてしもたか?)何て思えば
「!!…..えへへぇ」って言って幼子の様に可愛らしい笑顔でオムライスを頬張っていた。
今思えば、それがこの事の発端だったのかもしれない。俺は―欲しいものは何が何でも手に入れる―そんな糞みたいな人間―
―
「なぁ、名前何て言うん?」
そんな事を聞かれた。この人はさっき私を輩から助けてくれた、同じ学科の…..
ゾムさんだ。
「え、えぇっと…..エーミール。エーミールです。」2回も同じこと言ってしまった。
緊張しすぎって思われたかな…..
「エーミールさん、エーミール、さん、
エミ…..さん、エミさん!エミさんって言うわ!」と、ニカッと効果音が鳴るくらいに笑いながら言った彼に。私は…..。
と思ってしまったんだ。
―
昔から、欲しいものは手に入れるタイプだった。漫画もフィギュアもゲームも、欲しいのは手に入れて、飽きたらすぐ捨てる。
過去の恋人もそう。告られてデートしてヤッて飽きてバイバイ。
それの繰り返しだった。
だから、また、今回も、そうやってすぐに、捨てる、つもりだった。
無理だ。エミさんが可愛すぎる。
なんなんや彼奴!笑顔が女神急に可愛いな!
食べ方も綺麗やな!!食器も喜んでるわ!!!
「こんなんじゃなかったんにぃぃい」
俺は休憩時間に机に向かって独り言を話す。
案外その声は大きかったみたいでイツメンのutとsyaが近付いてきた。
ut「えらい大声やな」
sya「せやで!心配してやってるから感謝せぇ!」
「ut〜!sya〜!俺、俺、ホントの恋したかも…」
「ゑ?」
なんかここで区切ってたのでここで終わりです…続きは皆様のご想像にお任せします()
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