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忙しく白尾の皆んなが動き回っている。なかなか情報が掴めずにいる為か、少し皆んなの表情に疲れが溜まっているようにみえた。
ーーー訓練室
sh「疲れてんのにごめんな?」
br「いいよ〜。ずっと店番してたからさ、体鈍ってて…っと!」
shkの攻撃を華麗に躱すと、即座にカウンターを狙うbr。
sh「甘い…っ!」
br「嘘っ!?」
しかしその攻撃はしなやかなshkの動きによって躱される。
br「意味わかんない。本当に体どうなってんの??」
sh「どうなってんだろうな、俺もわかんない。」
笑いながらshkがもう一度構えると2人に通信が入る。
na『至急ー!!急いで会議室集合ー!』
通信が切れると2人は顔を合わせて急いで会議室へ向かった。
na「皆んな急に呼び出してごめん!でもビッグニュース!なんと、奴らの素性がわかった!」
kr「結構時間かかったけど…この情報は間違いないと思う。」
naの後ろにあるスクリーンに映像が映し出される。そこには今回問題となっている組織の幹部であろう者達のプロフィールが流れていた。
隣街の組織らしく、まだそこまで領土の拡大や縄張り争いには参加しておらず、今は薬や武器の売買などでやりくりをしているそうだ。
na「隣街となると、別組織の領土なんかも関係してくるから、とりあえずは取引現場のあった島に仮で拠点作ろうと思う。」
スクリーンが島の地図に変わる。
na「土地勘のある、krとknに拠点は任せる。それと、brとshkには隣街を軽く偵察して欲しい。」
br「了解ー。」
sh「わかった。」
na「偵察に行くまでにsmにはGPSと盗聴器の準備をお願いしたい。」
sm「盗聴器もか?」
na「通信じゃ間に合わない事態が起こるかもしんないからね。」
sm「わかった。 」
na「じゃぁ、smの準備が整い次第偵察の2人は行動して。拠点の2人はいつ動いてくれてもいいからね。」
naが全員へと指示を飛ばし終えると“解散!”の一声で会議が終了する。
br「よし!訓練室戻って作戦会議しよ。」
sh「うし、やるか。」
どこか楽しそうな2人にnaが遊びじゃないぞーっと声をかけるもケラケラと笑いながらわかってると返事を返す2人。
na「本当に大丈夫かよ…。」
呆れながらも2人の強さを知っているからこそ、それ以上は何も言わず訓練室に向かう2人の背中を見つめていた。
ーー数日後
sm「よし、これで完成。」
smがbr、shkの服に小さなバッジをつける。
br「え、これ盗聴器?」
sm「そう。少し音質は下がるが目立たないようにするにはそれしか方法が無かったからな。」
sh「短期間ですげーなsm。」
sm「お前達を守る為だからな…ちゃんと無事に帰ってこい。」
brとshkはsmの言葉に頷き部屋を出る。用意してあった車に乗り込みエンジンをかける。
br「それじゃ旅の始まり〜」
sh「おい、これ聴かれてるからな?」
br「あ、そうだった。まぁ、いいや。」
あまり気にもせずbrが車を走らせる。特に話す事もなくしばらく車を走らせていると、brが寄り道と言いながらカフェのドライブスルーへと入っていく。
店員「いらっしゃいませ。」
br「これとこれお願いします。」
店員とのやり取りが終わりお釣りと商品を受け取るbr。渡されたレシートをしばらく見つめていると、よし。と声をあげる。
そしてshkに先程注文したドリンクを渡す。shkは受け取ると異様にその紙コップが軽いのに気づく。
sh「ん?br、これ…」
br「中開けてみ?」
sh「……あ。」
紙コップの蓋を開けると中に一枚の紙切れが入っていた。その紙には白尾が追っている組織のアジトらしい場所が記されていた。
sh「…brってやっぱすごいんだな。」
br「ふふーん。もっと言っていいよ。」
sh「…やっぱ無し。」
br「あー、そんな事言うんだったらチューしちゃおっかなぁー。」
sh「やめ…ってか、前見ろ!前!危ないって!」
br「はいはい。じゃぁサクッと偵察終わらせてshkとのイチャイチャタイムにしよっかなぁ〜。」
sh「はぁー…」
深い溜息を吐くshkをよそに、brはアクセルを踏み込んで車を加速させた。
しばらく走っていると隣町が表記されている看板が目にはいる。brがshkの持っていたカップを受け取り迷う事なく車を走らせる。
br「…この先なんだけど、車じゃ通れそうにないね。」
sh「仕方ないから降りて行くか。」
2人は車を適当な空き地に停めて外に出る。shkがヘッドフォンを付けるとbrと顔を合わせて頷く。そしてゆっくりと歩き出し2人は目的地へと向かっていった。
続く。