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shkとbrはしばらく道なりに進む。するとbrが急に立ち止まり辺りを見渡しながら困った表情を浮かべていた。
br「うーん…どうしようかなぁ。」
sh「あの紙ではここなんだよな?」
br「うん…でもこれは時間かかるかも。」
2人の目に映るのは細長い道に並ぶ路面店だった。人混みも多く紛れ込んでいたら見分けるのも難しい。かといってこの大量の路面店を一軒一軒チェックするのも時間がかかる。
br「smー。ここってカメラで見れたりする?」
sm『できるはできるが正直俺1人じゃ画面を監視するのは無理だ。』
br「だよねー…。仕方ないから二手に別れて探していくか。」
sh「わかった。」
sm『2人ともあくまで偵察だからな。あまり深追いはするなよ?』
2人同時に了解とsmに返事をし、別々の方向へと散る。
sh「人、本当に多いなぁ。」
brと離れて人混みの中で前へ進むshk。shkは身長が低くどうしても人混みの中では埋もれてしまう為、 なるべく人が少ない間を通り抜けて路面店をチェックしているが、それでも人が多くうまく観察する事ができなかった。
sh「どうすっかな…。一旦戻ってbrともう一度作戦立て直すか?」
ゆっくりと前に進みながらshkはこの先どうするかを考えていると、後ろから不意に肩を叩かれる。
??「shkさん。」
sh「うわぁっ!?」
??「あっ!失礼しました。」
shkは不意をつかれ、大きな声をあげる。すると声をかけてきた人物がジャケットを少し捲り先端が赤く染まった小さな尻尾のチャームをshkに見せた。
sh「え、brんとこの?なんでいんの?」
??「実はshkさんの護衛にと密かに依頼されてました。」
sh「…brのやつ。」
??「さすがにこの人混みじゃこっそり護衛するにも厳しかったので声かけさせてもらいました。」
sh「そういう事か。なら一緒に手伝ってもらおうかな。」
事情もわかり一安心したshkは、護衛に自分が見れない範囲の観察を指示してまた歩き始める。
その頃brはshkと同じくあまり進捗も無いまま動きにくい人混みの中進んでいた。
br「うーん…変わった様子も怪しい奴もいないしなぁ。」
周りをキョロキョロしながら歩いていると向かいから歩いて来た人と肩がぶつかる。
br「うわ!…っとごめんなさい!」
??「……。」
男は無言のままこの人混みを掻き分けながら走っていった。brはその後ろ姿を見つめながら自然と後を追うように男についていく。
男は人混みが慣れているのかどんどん前へと進む。brは目で追うのが必死だった。しかし、男は急に立ち止まり店と店の間に入っていく。
なんとかその場所までbrも追いつくが男の姿は見えない。狭い店の間を通ろうとするが明らかに通れる幅では無かった。
br「shk、今ってこっち来れる?」
sh『いや、すぐには無理そう。』
br「了解。」
brはその場を少し離れるとsmに通信を繋ぐ。
br「僕の位置、shkに共有して。」
sm『わかった。1人で大丈夫か?』
br「大丈夫。じゃぁ、よろしくね。」
通信を切るとbrは店の裏側へ行く道を見つける為、また人混みの中へと進んでいった。
sh「何か手がかりがあったっぽいな…smからもbrの位置情報飛んできてるし。」
smからの情報を確認していると護衛に声をかけられる。
??「shkさん、こっち…」
何かを見つけたのだろうか、護衛が手招きをしてshkを呼ぶ。店と店のわずかな隙間を通ると護衛が口元に手を当ててshkに静かにと合図を送る。
shkも言われた通りに静かに護衛についていく。細い路地裏をしばらく歩くと護衛が立ち止まった。
sh「…どうした?見つけたのか?」
??「…ごめんなさいっ!」
そう言った護衛はすぐshkの側まで駆け寄りスタンガンをshkの体に押し付ける。
sh「ゔっ…」
shkは体が痺れて動けなくなってしまう。そんな状態のshkに追い打ちをかけるように護衛がshkのみぞおちを力一杯殴る。shkはその一撃により意識を失い地面に倒れてしまう。
??『…捕獲しました。連れていきます。』
護衛は誰かと連絡を取るとshkの胸に着いていたバッジを取り地面に投げつけて破壊する。そしてshkを担ぎそのまま細い路地裏へと消えていった。
続く。