コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
私と蒼空くんの席は隣同士だ。
相川くんと渚は少し離れているけど、後ろの席のこと話たりするから楽しい。
隣の人と話し合うときは嬉しいけど少し恥ずかしい。つっかえてしまったりして、うまく話せないけどそれでもイライラした様子を見せずに静かに聞き耳を立てている所が優しい。
でも少し残念なのは隣だから蒼空くんの姿を見ようとすると少し不自然だからあまり見れないことだ。
「はぁ……」
聞こえないように静かに息を吐いた。とりあえず勉強に集中しようと、黒板を向く。
「あ、ごめん。日向。消しゴム取ってくれない?」
「え?あ、うん。あれ?どこ?」
「え?そこ、足のとこ。見えない?」
「ごめん、見えない…」
私が少し椅子を引いてみようとした時、蒼空くんが少し屈んで私の机の下に手を伸ばした。
渡すには蒼空くんは届かないみたいで私が一度受け取ってから渡そうとした。小さな消しゴムだったから、少しだけ手が触れた。
「「っ」」
「ごめん…!」
「あ、大丈夫!」
先に謝られると許すことしかできなくなるから少し困る。
「おい、清水、白兎、話してないで前向け。」
「すいません。」
「あ、すいません…」
怒られちゃった…皆がこっち見てるよ……先生のバカ!
なんて一人心のなかで逆ギレしている間に授業が終わってしまった。
「あれあれ?清水?いい雰囲気だったじゃないの?」
「誰だよw」
少しふざけたように言う渚にツッコんでいる蒼空くん。
「あ、そうだ!清水ってうさぎのこと苗字じゃん。だからさ、名前で呼べば?」
「えっ!?」
これには蒼空くんではなく私のほうが反応してしまった。
「なんで?」
冷静にきく蒼空くんは嫌なのかなと少し不安になる。
「だってさ、清水のことうさぎは”蒼空くん”って呼ぶけど清水は”白兎さん”でしょ?」
「あ、確かに!!百瀬も俺のこと名前で呼んでもいいんだぜ?」
「また人の話し勝手に聞いて…」
蒼空くんが呆れ顔で相川くんを見る。
「…春樹?」
「え、あ、う、うん!?」
まさか本当に言うとは思っていなかったのだろう。とても驚いて、顔がほんのり赤くなっている。
「春樹。読んだからさ、私のこと渚って呼んでみてよ。」
「……渚。」
「!…ふっなんか改めて言われると違和感w」
「ていうか蒼空!ほら言えよ!俺は言った!」
「え……関係ない気がするんだけど……日向。」
「あ、え、はい!!、?」
「w元気いい返事だね。」
「……っ//」
この時私は知らなかった。私は蒼空くんのことを好きになってはいけなかったことを。蒼空くんは私のことをどう思っているのかも。
「なんでさ、白兎が蒼空くんに名前呼ばれてんの?ありえな。」
「それな。私達の蒼空くんなのにさ。あ、そうだ。今度のターゲット決めちゃおうよ。前のやつは来ないから。」
「白兎じゃねぇ?普通にw」
「けってーw」