【続き(今回二次創作あります🙏)】
「わかった…俺が、こっから飛び降りてやるよ… 」
「ハハッ!!愛が深いねぇ♡そのくらいクロノ君達を大事にしてるんだねぇ!!」
「ア”ァ…あいつらのためだったらそんくらい…死ぬことできる…」
そう言いながら俺は屋上のフェンスを上った。
上を見上げると今にも、雨が降り出しそうだ。さっきまでは雲一つない、文化祭にぴったりな快晴だったんだけどな。まるで『ステージ』を作ってくれてるみてぇだ。
「…ハァー…」
呼吸をする音と、弱く風が吹く音が交互に鳴っている。余計心臓が落ち着かない。まさか…俺が思ってた、”飛び降り自殺”を、俺自身がすることになるなんてな…いや、脅されたから違うか…?まぁそんなちっぽけな事どうでもいい。
「………」
そりゃあ…俺だって死ぬのは怖い、ちゃんと感情のある人間だからな。でもまたひとりぼっちになって過ごすのも嫌だ。リアルトロッコ問題ってやつか…。あいつらが元気に生きてくれれば、俺は死んでもいい。
「…最期の一回くらい、カッコつけたかったな」
そう呟いて俺は屋上のフェンスから飛び降りた。これで俺も”ヒーロー”みたいに皆、救えたかな。
『シライ先輩!!!』
あ…?もしかして死ぬときに見たりする走馬灯か…?…ただの幻聴かと思った。けど上をみるとクロノが俺の手を掴んでいた。
俺は確かに飛んだはずだった。勝手に体と脳がそう思ってただけだったのか?そういえばなんでクロノは俺がここにいるってわかったんだ?
「クロノ…!!レモンとアカバは無事か?」俺は少し動揺しながらも聞いた。
「大丈夫だよ!!ピンピンしてる!!」俺はクロノのこんな元気そうな…生きてると実感してるこの声に安心した。それよりも、クロノはフェンスギリギリで体の腹含む、下半身で少し震えながら耐えている。
このままじゃ、クロノの力も無くなってクロノも落ちてしまうかも知れない。だから俺は…
「…クロノ、離せ!!離さないと、もしかしたらお前も落ちて死ぬかも知れないんだぞ!?」
俺は少し荒い口調で言った。ここまで助けてくれたのには申し訳ないが、ここで手を離して貰わないとクロノも
一緒に落ちて死んでしまうかもしれない。
「オレは絶対死なない!!そう決めたから…!!」
少し呆れたが…クロノの言う事は本当だ。
「あ〜ぁ。早く死んでくれないかな〜?もう死んでくれないなら…」
「一緒に殺してあげる…!!♡」
そして仮面野郎は、クロノを落とした。
「…は?」
クロノは慌てて手を離してしまった。あぁ…でも”これなら”…救える。
そう考えながら俺は竹刀を構え、クロノと落ちながら最期の話をした。
「あぁ…シライ先輩…ごめんなさい…!!オレが油断したせいで…」
クロノは泣きそうな声で俺に語りかけてきた。
俺はこう、最期の言葉を話した。
「クロノ、何で俺がお前らを優先したか…わかるか?」
「え…?」
…………………………………………………………
「俺は、お前らに会うまでずっとひとりぼっちだった。朝起きて、学校に行き、部活をし、家に帰り寝る。それが今ではどうだ。朝起きて、『お前らと喋りながら』学校に行き、『お前らと協力をしながら』部活をし、『喋りながら』家に帰り寝る。これだけでもかなり違いがあるだろ?つまり…」
「お前らに出会えた事が凄く嬉しかった。」
「そんな最高な友達、誰一人見捨てる事ができない。」
「いや、誰一人も見捨てや”しない”。」
…………………………………………………………
そういって俺は竹刀を取りだし、クロノを2階の窓めがけうちとばした。
「”竹刀”、だけに…!!」
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