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早く仕事を見つけてここを出たい。
今は両親に言えない。
詳細を言いたくない…伝えたあと、同情されても、やり直すように言われても、何を聞いても穏やかでいられない。
それは亜優のことを考えると避けたい。
仕事も決めて、亜優を連れて帰れば、私の覚悟を受け止めてくれる両親だとは思う。
一番避けたいこと、避けなければならないことは、夫に気づかれないこと。
両親が怒って夫に連絡するなんてことがあれば、そのあと自分の身に降りかかる恐怖は想像しきれない。
だから一人で準備をする。
“現住所が関東でいらっしゃいますが、勤務地が大阪の仕事に応募されたのはどうしてですか?”
画面の向こうの面接官からの質問は想定内だ。
「近々、そちらへ戻るのを機に再就職活動をしています」
“採用となった場合、いつからの出勤をしていただけるのか…そこはいかがでしょうか?”
商社勤務経験を買ってくれている手ごたえを感じているのに…えっと……
「戻るのは決まっていますが、まだ日にちは未定ですので……」
あああ…ダメだ……失敗。
このあとの会社の面接も似たようなものだった。
仕事に対しての技量を確認されるよりは、家庭環境を確認されることも多い。
まだ一年生のいるママはよく休むと思われているのか、この時期の求人でわざわざ欲しい人材ではないと評価されているようだ。
さらに、いつから勤務出来ると断言できなくては、話にならない。
どうしようか…やっぱり、実家に頼るしかないのかな。