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どうもぺろです🍀
なんと今作【でこぼこ】のいいね数が5000↑突破していたようです🥲🥲💖
沢山のいいねありがとうございます😭✨
今話は受験期真っ只中の🩷💛㌠です🙋🏻♀️
では 第8話 寂しがり ごゆっくりご覧ください⬇️
💛side
季節がすぎるのは早いもので、酷暑は過ぎ去り少しずつ暑さが落ち着いてきている。
日中は寒いまではいかないが、汗をかくほどではなく、日が暮れると少し肌寒くなってきた。
季節でいうと秋になりかけているんだろう。
例年どうりであればろくな思い出がない夏だが、今年の夏はいままでとは違ってとても思い出深いものになった。
勇斗先輩との初めての花火大会、サッカー部の3年生の引退試合を見に行ったり、5人で手持ち花火をしたり、勇斗先輩といつも通りの喫茶店で過ごしたり。
全部がいままでだったらなかったであろう、俺にとって大切な思い出。
日が沈むのが早くなり、暗くなり始める図書室で1人思い出に浸る。
あと10分で閉館時間。
今日は利用者も少なく、返却物もすでに片付けた為、あとは戸締りをして帰るだけ。
今日は金曜日。勇斗先輩との喫茶店の日だ。
そろそろ来るかなーなんて考えながら換気していた窓を閉め、カーテンを閉じる。
テーブルと椅子を定位置に戻して、下校の準備はできてる。
時計を見ると残り5分。
いつもより遅いな…なんか連絡きてるかな。
そう思ってポケットからスマホを取り出すと勇斗先輩から数件の通知。
🩷【仁人ごめん】【今日迎えにいけない】
【喫茶店も来週でいい?ちょっと勉強やばくて】
そう30分ほど前に来ていた。
💛【了解です】【勉強頑張って】
まあ受験生だししかたないよな。
勇斗先輩に受験の話をされたとき俺から会う頻度を減らそう。そう言ったはずなのに、実際少しずつ学校内で勇斗先輩と会える回数が減ってきていることに寂しさを感じている。
喫茶店にいる時も真剣にテキストに向かう姿に水を差すわけにもいかず、自然と会話は減っていった。
でも一緒に過ごす時間も、くだらない話をする帰り道も居心地が良くて、俺にとっての癒しの時間になっている。
少しだけその時間が減っているけれど、もっと一緒にいたいなんてそんな贅沢は言っていられない。
勇斗先輩が合格することが一番大切なんだから。
そうわかっていても、わかりやすく気分は下がっていた。
まあ、帰るか。
会える時間が少し減るだけで、別れるわけじゃあるまい。
LINEだって繋がってるし、すぐに連絡ができるんだからいいじゃないか。
それに去年まで金曜日は委員会が終わったら直帰だったし、勇斗先輩に出会う前のいままで通りの日常のルーティンをこなす頻度が増えているだけ。
うん、なんにも変なことじゃない。
勇斗先輩となかなか会えず、学校内ですれ違ったことを抜きにすればもう2週間はちゃんと話せていない。
LINEは毎日してるけど、それはまた違うじゃん。
💛『はぁ…むりかも…』昼休み弁当を食べ終わってから机に突っ伏すと、いつもはうるさいくらいに色々聞いてくる太智の声がしない。
目線だけそちらに向けると、太智と柔太朗が心配そうにこちらを見ている。
💛『え…なに?』予想外の2人の表情に思わずそう声を漏らす。
💙「いや、なに?ちゃうやろ。吉田さんクマえぐいで?ちゃんと寝てる?」
🤍「なんか最近元気ないしね、よっしー大丈夫?」
太智に言われて気づいた自分のクマ。
スマホの液晶を鏡代わりにしてみてみると、確かに濃いかもしれない。
画面の反射を避けるように、角度を変えると画面がつき表示されるロック画面。
あの夜から変わらないそのロック画面はお守りにしていたはずなのに、今は見ると勇斗先輩に会いたくなる。
むしろ寂しくなってしまい逆効果だ。
スマホを机に放り投げてまた机に突っ伏す。
💙「なあ、ほんまに大丈夫?!
無理してへん?今日早退してもええんちゃう?」
太智の連続の質問に返す余裕もなく、手だけでオッケーサインをしてみせる。
全然体調悪くないと思ってたのに言われてみたらなんかだるくなってきたかも。
🤍「よっしーほんとに平気?」柔太朗はいつもより優しい声できき、俺の頭を撫でる。
久しぶりの頭を撫でられる感覚に、ふと顔を上げる。
目が合った柔太朗は、急に顔を上げる俺にきょとんとした表情。
💛『いや…今日帰ろかな。』
💙「うん、無理せんほうがいいわ!この後総合やし別にいいやろ、なんかあったら写真撮っといたる!」
🤍「うん、確かに。よっしー早退届出し方わかる?」
2人がなんだかいつもより世話焼きで変な気分。
💛「もーわかるってば笑 大丈夫だって笑」
心配そうな2人にそう言うと、太智はいつも通りに笑うが柔太朗はまだ心配そうな表情。
🤍「ほんとに平気?無理しないでね?」
💛『ん、大丈夫。ありがと。じゃあまた来週。』
柔太朗の肩をぽんと叩いてスクバを手に取り教室を出る。
職員室にいた担任に体調不良の旨を伝えて、足早に学校を後にする。
授業をサボって、なんなら今日は委員会までサボってしまったことになる。
とぼとぼと歩くと、いつもの喫茶店の前。
今日は行く予定だったのかな?まあ俺が早退してしまった時点で予定はなくなったも同然。
てか、勇斗先輩に連絡しないと。
💛【ごめんなさい。今日喫茶店なしでお願いします。】
そう送るとちょうどスマホをいじっていたようですぐに既読、返信が来る。
🩷【おけ!】【なんかあった?】
この返事的に今日は喫茶店いく予定だったのかな。行きたかったな。
💛【学校早退しちゃったんで】
🩷【え、大丈夫?】【体調悪いの?】
💛【ちょっとだけなんで平気です。】
あまり心配させたくなくて平気なんて強がった返事をする。
体調悪いって言ったらそばにいてくれるのかな。ほんとは今すぐ会いたいのにな。
ぼーっと考えて、誰もいない通学路を歩く。
1人で歩く帰り道はいつもより長く感じる。
いつも通りの風景も味気なく感じて、こんなにも俺の生活に勇斗先輩がいたなんて気づかなかった。
🩷【そっか、無理しないで。】【ゆっくり休んでな。】
ポケットを揺らしたその通知は開かずにそのままにした。
土曜日AM11:24
昨日は帰ってきてから、すぐお風呂に入って晩御飯も食べずにふて寝してしまった。
いや流石に寝過ぎたか?
ぐっと伸びをすると身体からしちゃいけない音がした。
あ、まってログインボーナス忘れてた。
ふと思ってゲームを開こうとスマホを手に取る。
すると連なったメッセージの通知画面。
太智と柔太朗、そして勇斗先輩から。
🩷【おはよ】【体調どう?】
今日の朝に届いていた。
こんな時間まで寝ていたものだから無駄な心配をかけていないだろうか。すぐに返信をする。
💛【おはようございます】【めっちゃ寝たんで平気です笑】
そう返して、ログインボーナスを受け取ろうとゲームアプリを起動するとすぐに通知バーナが出る。
🩷【よかったしんぱいだったから】
変換も改行もないその文から勇斗先輩が本当に心配してくれていたんだと感じて、よくないかもしれないけど嬉しい。
💛【ごめんなさい笑】【もう元気だから大丈夫👍】
🩷【よかった】【ね、いま電話できる?】
電話??そういえば電話って俺らしたことないかも。
💛【いけます】そう返すとすぐに着信が来る。
初めて表示された勇斗先輩からの着信画面。
少し緊張しながら応答ボタンを押す。
🩷「あ、もしもし?仁人?」
久しぶりに聞いたその声はいつもより落ち着いたトーン。電話越しって声変わるっていうからかな。
💛『お、お久しぶりです。』かしこまってそう返すと、電話口にケラケラと笑う勇斗先輩はやっぱりいつも通りだった。
🩷「なに?緊張してんの?笑」「電話初めてだもんね」
💛『だって、なんかいつもと声違うから笑』
🩷「そう?笑 昨日よく寝れた?」
💛『ん、めっちゃ寝ちゃった。 さっき起きたんです。』
🩷「寝すぎだろ笑 まあ元気ならいいんだけどさ。」
2人でこうやってなんでもない話をするのもいつぶりだろう。
💛『ねえ、なんで急に電話なんですか?』
そう聞くと少しの間の沈黙。
💛『先輩?もしもし?』
回線が悪いのかと思ってそういうと
🩷「なんか声聞きたいなって」
ぽつりと耳元で聞こえるその声にぎゅっと胸が締め付けられた。
俺もずっと声聞きたかったし、なんなら今すぐ会いたい。
💛『勇斗先輩…俺…』
言葉に詰まってしまって、ひとりぼっちの部屋にごくりと唾を飲み込む音が響いた。
🩷「ん…どした?」優しく俺の言葉を待つ。
💛『…俺、会いたい。勇斗先輩に。』
迷惑かもしれないけど、もう声なんて聞いてしまったら会いたいって気持ちが溢れてしまってそう振り絞って声にした。
🩷「俺も会いたいよ。」「なあ明日暇?」
💛『うん、暇。』すぐにそう返すと勇斗先輩はくすりと笑う。
🩷「じゃあ明日俺んち来ない?」💛『いく。』
突然のお誘いだけど、明日はバイトも休みだし特にすることだってない。
🩷「やった笑 じゃあ、明日久しぶりに会えるね。」
そう言って優しく笑う声にきゅんと胸が高鳴る。
簡単すぎる自分に明日会ってしまったらどうなってしまうんだろう。
しかも勇斗先輩の家なんて初めていくのに。
💛『楽しみ…早く会いたいです』
🩷「んー?なんか素直じゃん。かわいい笑」
勇斗先輩からのかわいいって言葉も久しぶりに聞いた。新鮮に照れてしまう。
💛『だって、ずっと会えてないから…』
🩷「ね、楽しみにしてる。俺今からバイトだからさ…夜また連絡するね。」
束の間の電話ももうお時間のよう。
💛『ん、頑張ってください。じゃあまた明日。』
🩷「ありがと、じゃあね!」
ベッドに横たわってぎゅっとクッションを抱きしめて顔を埋める。
楽しみ、めちゃくちゃ楽しみだ。久しぶりに勇斗先輩に会える。
早く明日になんないかな。
億劫に感じていたこの後のバイトも頑張れそう。
昨晩勇斗先輩から送られてきた住所に行くと、綺麗なマンション。
フロントから308号室のボタンを押すと、すぐに応答がある。
🩷「仁人今開けたからそんままきて!」
心なしかいつもよりテンションの高い勇斗先輩の声。
エレベーターに乗り込み、308号室の前に立つとチャイムを押す前にドアが勢いよく開く。
💛『勇斗せんぱ_』名前を呼び終わる前に勇斗先輩が俺に近づく。
🩷「仁人…会いたかった」
俺の首元に顔を埋めて、痛いくらいにぎゅっと抱きしめられる。
💛『ちょ…ここ外だから…!!』
幸い廊下には誰もいないが、余計なお世話かもしれないけれど彼のご近所付き合いを心配してしまってグッと胸を押し返す。
🩷「なんで、いいじゃん…」
引き剥がされた勇斗先輩は子犬みたいな目で俺を見つめて拗ねた表情。
💛『ッ…そんな顔しないでよ…も、なか入れてください。』
勇斗先輩を押して部屋に無理やり入る。
俺の行動がお気に召さないのか、不満そうな顔をする。
💛『ぷ、プリン買ってきたから…これ、冷蔵庫入れてください。』
勇斗先輩のご家族の分と、俺ら2人の分。それを勇斗先輩の胸に押し付けると、素直に受け取るも機嫌は治らずまだ じとりと俺を見る。
🩷「プリンありがと。でも違うじゃん。」
プリンを玄関横の棚に置くと、また俺にぎゅっと抱きついてくる。
俺より背の高い彼が被さるように抱きついてきて少しだけふらつく。
慌ててすぐ近くにあった壁にもたれる、そんなことお構いなしに俺の首元に顔を埋める彼。
🩷「なあ俺だけなの?こんなに会いたかったの…」
耳元でいつもより低いトーンでそう溢す。
ぞくりとして、体温が上がるのがわかる。
💛『ちょ…まって…』🩷「じんと、キスしたい。」
俺の耳元で名前を呼んでから、ゆらりと身体が離れるとまっすぐ俺を見つめてそう言う。
いつもより甘ったるくて溶かすような目。
💛『だ、だめ、ここ玄関だし…まっt_』
俺の声を遮るように唇を塞がれる。
触れるだけのキスがそっと離れるとじっと見つめられる。
💛『や…だめだって…///』
そう言葉は出るけれど久しぶりの勇斗先輩に俺の心臓はどきどきと高鳴る。
🩷「かわいい…仁人」
そう言って俺の後ろ髪をくしゃりと撫でると少しだけ強引に口付けられる。
何度か角度を変えて触れると、唇の隙間からするりと舌が入ってくる。
💛『んんっ…ぁ…んぅ…ッ///』
深いキスなんて初めてだから、どうしたらいいかわからない。
変な声は漏れるしなんか頭ふわふわするし。
絡めるように動く熱い舌、息をすることも忘れてしまってドンドンと勇斗先輩の胸を叩く。
💛『ッ…はぁ…盛んないでよ…///』
急な深いキスに力が抜けてしまって勇斗先輩にもたれ胸に顔を埋めると、さっき強引にキスをしたくせに今度は優しく俺の頭を撫でる。
くすりと笑ってから、俺の頬に手を添えて顔を向ける。
ぱちりと目が合うと甘い優しい瞳。
🩷「仁人かわいい…初めてだった?」
💛『ば、ばか…言わせないでください…///』
🩷「ッ…それやばいな…///」
なぜか勇斗先輩まで耳を赤くして2人して変に玄関で照れくさい雰囲気。
🩷「はあ、ごめん。部屋行こっか」勇斗先輩は俺の手を引いて自身の部屋に向かう。
がちゃりと部屋を開けると意外にもシックな部屋だった。
ローテーブルに、PC、大きめのベッド。
ベッドのすぐそばには本棚があった。
少年漫画をはじめ、参考書、意外にも小説などの文庫本もある。
🩷「あ、プリンしまってくる!適当に座ってて」
そう言って勇斗先輩は廊下に行ってしまった。
💛『…お邪魔しまーす。』
初めて入った勇斗先輩の部屋。
当たり前だけど、勇斗先輩の落ち着く匂いがする。なんかキモいこと言ってるよね俺。
棚には今までの勇斗先輩の写真、サッカーのトロフィー、友達との記念写真など勇斗先輩を語る品々が飾ってある。
その中でもふと目に入ったのは、あの日の、花火大会の時の俺の姿。
屋台の提灯の光に照らされた俺の横顔が当たった写真。
こんなのいつの間に撮ってたんだ。
重なって飾られている写真の中でもこの一枚だけは、何にも覆われずに飾られていてなんだか優越感。おもわず頰が緩んだ。
🩷「何見てんの?笑」
後ろから突然声をかけられびくりと肩が跳ねる。
💛『びっくりした…!!笑 てかこれ、俺の写真いつの間に撮ってたんですね。』
勇斗先輩にそう言って手渡すと、勇斗先輩はにこりと微笑んで
🩷「ん、綺麗でしょ。この日の写真見て勉強頑張ってた。」そう宝物に触れるように俺の写った写真に触れる。
写真を元の位置に優しく置くと、ベッドにかける。
🩷「隣おいで?」そういって手招きされて、おずおずと少しだけ距離をあけて座るも、俺の配慮は虚しいかな、腰を抱かれぎゅっと引き寄せられる。
💛『ち、近いって…///』隣り合うなんて次元を超えていてなんならぴったりとくっついているもんだから、おもわず顔を背ける。
🩷「近いほうがいいじゃん。だって会いたかったでしょ?」
そう言って俺の顔を覗き込んでくる。
久しぶりの至近距離、しかも場所が悪い。
勇斗先輩のお家で、その上ベッドでこんな距離でかっこいい顔が近くにあって見つめられると心臓は破裂寸前。
💛『も…むりだから…///』語彙力なんて吹き飛んでしまった。
🩷「なんでだよ笑」そう言って俺の髪をくしゃりと撫でると、優しく微笑んで
🩷「まあくつろいでって、ごめんね俺勉強しなきゃだけど」
そう言ってベッドから降りて、ローテーブルに置いてある参考書を開く。
💛「ん、頑張って。」
1時間のタイマーをかけて参考書に真剣に向き合う姿を見届けて、俺もスマホを取り出して最近ハマっているスマホゲームを始める。
たまにちらりと勇斗先輩の方を見るといつものへらへらとした雰囲気とは違った真面目な表情をみて勝手にときめいたりする。
何度か1時間の集中時間、20分の休憩を繰り返す。
休憩の度にすぐに俺の方に振り返って隣でくっついて過ごす。
いつもは喫茶店で向き合って席にかけるから隣にいるゼロ距離の勇斗先輩は新鮮だった。
休憩が終わるタイマーが鳴ると、名残惜しそうに俺に触れてベッドから降りて喝を入れる姿。
その姿から「仁人がいればなんでもできる。」そう言ってくれた言葉は嘘じゃないようで、休憩の度に嬉しそうに振り向いて、愛おしそうな目で俺を見つめる姿に毎回きゅんとする。
俺にとっては休憩時間の度にドキドキしてしまって休まらない。
アプリに飽きて勇斗先輩の本棚から読んだことのない漫画を拝借してぺらぺらとめくっていると、ふと勇斗先輩が振り向く。
目が合うと優しく微笑んでから、俺が座っているベッドに乗り上げてくる。
俺のすぐ横に手を置いてぐっと距離が縮まる。
勇斗先輩のかっこいい顔が近づくと、反射で目を瞑る。
数秒待っても唇に何も触れない、その感覚から目を開くとニヤリとした表情の勇斗先輩。
🩷「ん、参考書取るだけだよ?笑」
俺の後ろにある本棚から参考書を手にとって、なんでもない顔をする。
この人絶対確信犯だ。
💛『あっそ…///』俺だけがキスしたいみたいで勝手に期待させられた。
🩷「嘘だって…拗ねないでよ笑」
そう言って俺の機嫌取るように、触れるだけのキスをする。
💛『別に拗ねてないです…///』
まだニヤニヤとする勇斗先輩の肩を押してベッドから降ろす。
🩷「はいはい笑 ごめんてば笑」
ベッドから降りて先程の位置にまた座り直すと、またくるりと振り向いて
🩷「これ終わったら長めに休憩しよっか」
そう言う姿にこくりと頷いた。
最後の集中時間が終わると勇斗先輩はぐっと伸びをすると、くるりと振り向いて
🩷「プリン食べよ!」そう言って子供みたいに笑う。
駆け足で部屋を出て、プリンを手にして急いで戻ってくる。
2つのプリンをテーブルに置いて、ワクワクとした表情で封を開ける。
🩷「仁人食べないの?」💛『ん、食べます』
いつだか2人で喫茶店で過ごしたあの時間と重なってなんだか懐かしい気持ちになった。
あの時間と場所は違えどくだらない話をして、2人で笑いあうこの時間が大好き。
俺の隣で楽しそうに笑うその横顔を見て、出会ってから半年以上たったのに今もなお好きだなって気持ちは薄れることはない。
更に好きが大きくなるだけで、入試が近づくにつれてこの人と過ごす時間が減っていくんだと考えると今から寂しくて悲しくなってくる。
ぼーっとそう考えていると、勇斗先輩は俺の浮かない顔を見とるとプリンを机に置いた。
俺の頭をぽんと優しく撫でると、そのまま抱き寄せられる。
彼の優しさに甘えるように、こちらもぴたりと近づいて彼の肩口に顔を埋める。
🩷「ごめんね、早く入試終わったらいいのにな」
俺が何も言っていないのに勇斗先輩にはお見通しのようで、耳元でそう呟く。
💛『大丈夫…寂しくない』強がってそう言ってみせるけど、それも見透かされてしまって
🩷「大丈夫じゃないくせに笑」そう言ってくすりと笑われる。
💛『うん…ほんとは寂しかった…金曜日は会いたいです。』
そう素直に言うと俺から少し距離をとって顔を覗き込む。
🩷「俺もだよ、これからも金曜日は喫茶店いこうね。」
そう言って優しく微笑むと愛おしそうに俺を見つめて髪を撫でる。
💛『ん、約束。』
俺がそういうとこくりと頷く。
2人でプリンを食べて、何時間か勉強をして外が真っ暗になったタイミングでお開きになった。
🩷「仁人!送ってくってば!」そう言って1人で帰ろうとした俺の手を握った。
💛『駅まですぐだし帰れますって笑』
勇斗先輩の家は駅から5分ほどで、1人でも全然余裕で帰れる距離。
🩷「だめ、最近物騒なの!」
そう言って繋がれた手を自分の方に引き寄せてぐっと2人でくっついて並んで歩く。
💛『なんかあったら守ってくれるんですか?笑』
🩷「当たり前じゃん!そのために俺がいるんでしょ?」
ふざけ半分で聞いたのに真剣にそう返されてしまってなんだか照れくさい。
駅前の信号待ちで勇斗先輩は当然
🩷「あ!言ってなかった!」そう言い出した。
💛『ん?なんですか?』
俺がそう聞くタイミングで信号が青に変わる。
人が流れるように向かってくると勇斗先輩は俺の手を引いて、駅の裏の広場に連れて行く。
勇斗先輩と春に来たあの広場。久しぶりにきたなあ。
🩷「誕生日、一緒に過ごしたい!」そう言ってにこりと笑った。
💛『俺の…?でも受験間近じゃない?』
🩷「誕生日くらい祝わせてよ笑 いやだ?」
💛『んーん、嬉しいです。楽しみにしてます。』
そういうと勇斗先輩も嬉しそうに笑った。
🩷「何欲しい?」
💛『んー、なんでも嬉しいです』
🩷「そんなんじゃわかんないって笑」
2人少し肌寒い空の下でぎゅっと身を寄せ合ってくだらない話をする。
乗ろうと思っていた電車は逃してしまったけどそれでもいい。
2人だけのこの時間がずっと続けばいいのに。
第8話 寂しがり いかがでしたでしょうか?
次回はついに最終回です!
💛さん誕生日、受験当日、その先の春についてをお送りします🙋🏻♀️
最終回は水曜日に更新予定です!
ぜひいいね、コメントしてお待ちくださいね✨
感想も、リクエストもお待ちしております🙋🏻♀️💖
では🍀
コメント
10件
ぎゃああああああああ!!最高です😭🤧何度も読み返します!!!大好き🫶🫶🫶🫶🫶🫶
次回最後ですか‼️結末楽しみすぎます‼️今回も最高でした😆
ぺろさん、更新ありがとうございます! 寂しがりで素直な💛さん可愛すぎました😇 ぺろさんのかくお話ほんとに大好きです🥰 次回最終回...楽しみだけど寂しい...😭