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短いお話
「こらー!!」
「うわ!やっべ!!!」
俺の名前は山本翔(やまもとかける)
普通の男子高校生…って訳でも無くて
今は色々と事情があり先生に
追い掛け回されている
「待たんかいー!!!!!!!」
「よしこっちを曲がれば、!」
「あぇ?!行き止まりじゃん!」
「やっと追い詰めた!」
「じゃ、職員室行こうな!」
「ああああああああ…」
無事につかまってしまった
「何度言えば分かるんだ!」
「この市内でも有名になってるらしいじゃないか!」
俺は目を逸らす事しか出来なかった。
「全く、いつまで喧嘩なんてしてるんだ、!」
「少しは勉強とかに興味を持たないか!」
(そんなすぐに持てるわけないじゃん、)
まあこれが俺の日常。良くあること、!だ…!
「はぁ、やっと終わった。」
もう夕方で今日は部活が全てオフだからもう廊下にも教室にも誰も居ない。
「なんで俺だけ、まあ自業自得だけど、笑」
「〜♪」
(なんの音だ?)
ふと耳に美しい音色が流れてきた。
(音楽室からか、)
ドアと壁の間を少し覗いてみるとそこには、
セーラー服の襟をひらひらなびかせながら
楽しそうにピアノを弾いてる少女が居た。
「あんなやつ居たっけ」
じっと見ている僕に気づいたのか演奏が終わってしまった。
少女はこちらを見てどんどん近くに迫ってくる。
(え?なになになに?!)
「ねぇ、君さ」
「は、はい!!」
焦って声が裏返ってしまった僕を見てクスッと笑う。
「私のピアノを聞いてどうだった?」
俺は急な質問でびっくりした。
「ど、どうって?」
「下手だったとか、引き間違えてるなとか」
「いや全然。むしろずっと聞いてたかったよ。」
こう答えると彼女の顔はさらに晴れた顔になった。
「ほ、ほんと?!」
「でもどうしてそんなこと聞くの?」
「だって、先生には嫌なリズムねとか、
間違えてるとか、音の組み合わせ下手くそとか言われてたから。」
「からってことは今は習ってないの?」
「うん!自由に弾きたいていたいから。」
「もし良かったら毎日放課後に聞きに来てほしいの。」
「え?!また急だな、」
「だめだった…?」
少女の瞳が綺麗な宝石のように光っていた。
「いや、いいけど、」
俺は少し照れ隠しながら言った。
「やった!じゃあ明日絶対に来てね!」
「おう!」
ガラガラガラ
「よう!」
「さあさあ座って!」
「自己紹介がまだだったね。」
「私の名前は浅谷日菜 (あさたにひなの)
君の名前は?」
「俺は山本翔!よろしくな!」
「うん!改めてよろしく!」
「じゃ!早速弾くね。」
「うん」
彼女が弾いた瞬間、教室の空気が一変した気がした。
自然に包まれてる感じで少し不思議な感覚。
日菜についての質問がどんどん思いつく。
「日菜ってさピアノいつからしてたんだ?」
「私は2歳から始めたの。」
「2歳?!?!」
「そんな驚く?笑」
「2歳からだから約14年くらい?かな。」
「やっば、」
「そんなに続けれるって事は相当好きなんだな」
「いいや?そうでも無いよ笑」
「でもできた時の達成感とか自由に弾ける開放感とか凄く心地良いし楽しいから好きだけど!」
「どっちだよ笑笑」
そうやって俺たちは毎日一緒に放課後は音楽室に集まって話して聴いて弾いていた。
ガラガラガラ
「日菜〜!来た、ぞ、?」
そこには日菜の姿は見当たらなかった。
「あれ?今日は用事ができたのか?」
俺はそう思って家に帰り、次の日もう1回来た。
ガラガラガラ
「やっぱいねぇ、おかしい!」
俺はすぐに先生の所に駆けつけた。
「先生!浅谷さん来てないんですか?!」
「うわ山本!急にどうしたんだ!
浅谷はなぁ、色々事情があってだな、…」
先生がゴニョゴニョ呟いてるのが腹が立った。
「事情があるのなら言ってください。」
俺の真剣な顔に覚悟を決めたのか先生が口を開く
「浅谷はな、この前病気で亡くなったんだ。」
急な言葉に頭が真っ白になった。
「え、?な、なんで!」
俺は今にでも泣きそうな声で言った。
「だって!俺に言ってなかったし!なんで!」
「浅谷はお前の為を思って言わなかったんだ。」
「お前の悲しむ顔が見たくなかったんだよきっと。」
先生の急な優しい声に俺は涙が止まらなかった。
職員室を出た後俺はもう一度音楽室に寄った。
ガラガラガラ
日菜が弾いていたピアノは少しほこりが被っていた。
俺はそれを指で払い退けてピアノを開けた。
「日菜が弾いてた曲、」
楽譜置き場には2枚の紙が残っていた。
それは日菜が毎日俺に聞かせてくれた曲だった。
俺は泣きながら鍵盤を押した。
「はは、笑」
「やっぱ日菜が弾いてたみたいに弾けねぇな。」
俺は日菜の弾くピアノの音色を求めてずっと弾き続けた。
おわり?
書くのめんどくさくなってめっちゃ無理やり終わらせちゃいました!すんません!見てくれてありがとうございました!ぜひいいね押して下さいね〜!