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# 第11話
「迫る影」
写真を見つけてから。
潔はずっと落ち着かなかった。
犯人は近くにいる。
それだけは確実だった。
練習中。
潔は何度も周囲を見てしまう。
蜂楽「潔。」
潔「え?」
蜂楽がボールを足元に転がす。
「考え事。」
潔「あ……。」
完全にバレていた。
練習後。
潔が一人で給水所へ向かおうとすると。
ガシッ。
腕を掴まれる。
潔「!?」
玲王だった。
玲王「どこ行く。」
潔「水。」
玲王「一人で?」
潔「給水所なんだけど。」
玲王「ダメ。」
潔「なんで!?」
その後ろでは。
凪が頷く。
千切も頷く。
蜂楽も頷く。
凛まで頷く。
潔「全員かよ!」
その時。
少し離れた通路。
誰かがこちらを見ていた。
帽子を深く被った人物。
その視線は。
潔だけを追っている。
夜。
潔の部屋。
今日は珍しく誰も来ていなかった。
玲王たちは聞き込み。
蜂楽と千切は別の調査。
凪は凛に連れて行かれた。
久しぶりの一人。
潔「静かだな……。」
そう呟いた時。
カチッ。
部屋の電気が消えた。
潔「!?」
真っ暗。
停電?
いや。
廊下の灯りは見える。
自分の部屋だけだ。
その瞬間。
コン。
ドアが鳴った。
潔の心臓が跳ねる。
コン。
コン。
ゆっくり。
一定のリズム。
潔「……誰だ。」
返事はない。
コン。
コン。
コン。
嫌な汗が流れる。
スマホを握る。
みんなに連絡を――
ピコン。
通知。
知らない番号。
『開けて。』
潔「……っ。」
『会いたかった。』
指先が震える。
呼吸が浅くなる。
ドン!!
突然。
扉が大きく揺れた。
潔「!!」
ドン!!
もう一度。
まるで無理やり開けようとしているみたいに。
潔は後退る。
その時。
廊下から怒鳴り声が聞こえた。
「おい!!」
凛だった。
続いて。
「離れろ!!」
玲王。
「潔!!」
蜂楽。
「そこどけ!!」
千切。
「めんどくさい……。」
凪。
バタバタと足音が響く。
そして。
ドアの外にいた人物は。
走り去った。
数秒後。
ガチャ。
勢いよく開く扉。
「潔!!」
全員が飛び込んでくる。
蜂楽「大丈夫!?」
玲王「怪我は!?」
千切「何かされたか!?」
潔は呆然としていた。
でも。
みんなの顔を見た瞬間。
張り詰めていた緊張が切れる。
潔「……怖かった。」
静かな声。
初めて本音が漏れた。
蜂楽がそっと肩を抱く。
玲王が拳を握る。
凛の目には怒りが浮かぶ。
そして。
-–
その時だった。
-–
凪が床を見つめる。
-–
「これ。」
全員の視線が向く。
そこには。
犯人が落としていった名札。
しかも。
今度は名前がはっきり見えていた。
玲王の顔色が変わる。
蜂楽も息を呑む。
潔「知ってる人なのか……?」
凛は名札を見つめながら言った。
「……まさか。」
そこに書かれていたのは。
全員が聞いたことのある人物の名前だった。
コメント
1件
うわっ、第12話めっちゃ怖かった…!😨💦 潔が一人で部屋にいるときの緊張感、スマホの通知『開けて。』だけで心臓止まるかと思った。みんなが駆けつけてくれて本当に良かったけど、犯人が落とした名札に知ってる人の名前って…続きが気になりすぎるよ!次回も楽しみにしてるね📖❣️
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#鬼ごっこ
ゆりは
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