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結果は、見つからなかった。
「魔力欠損を治すためには やっぱり聖人の治癒しかダメなのか、他の人が全身に魔力を分けてあげれば一時的には良くなるけど、根本的な解決にはならないし…」
「魔力回復ポーシャンもダメだし、魔力を大量に持ってる魔獣の肉を食べたとしても身体が耐えられないし…」
ゃる
顎に手を当て、歩きながらブツブツと呟く
「聖人なんてすぐに生まれて来るわけじゃないし…やっぱりロイに聖人の治癒を覚えてもらうしか…」
ゃるろっ
「万能な属性とかあったらいいのに…」
「シャルロット!!!」
ロートがシャルロットの肩を両手で掴み、顔を合わせる
「あ、お母様…」
「今日はあの人が養子を連れてくる日ですよ!」
「ああ、養子ですね」え?
え?
ここでシャルロット、碧は気づいた1年という時を間違えていたのだと。正確には4年が立っているのではなく、5年がたっていた。
(い、一年も間違えた…?
この5年、ここの世界の文字や歴史、全てを学ぶ時間に費やし、書庫に籠り、魔力欠損の治し方も調べていた。時計は見ていたものの、新聞なんて目を通しておらず、日付感覚が完全に狂ってるいた。
「シャル?シャルロット?」
ロートはため息を1つ吐き、遠い目をして呆然としているシャルロットの腕を引き大広間に連れて行く。
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「ロイ・ファルテールです…よ、よろしく…ね」
「シャルロット・ウィル・メルーデルです、よろしくお願いしますロイお兄様」
ニコリと微笑み、手を差し出すシャルロットに拒絶されなかったことにほっとしたロイはシャルロットが差し出した手に握った。
ロイの才能が分かるのは明日の属性検知の時だ。その後に母が魔力欠損になる、もう時間が無い、どうにか方法を探さければと気持ちが焦る。
[属性検知:学園に通う15歳になる年の子が得意とする属性を調べるために神殿の神父が見てくれる。]
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1日なんて、直ぐに終わり、やはり解決は見つからなかった。5年探してもないのだ、本当に救う方法はないのかもしれない、碧が見ていた小説にも、治し方が聖人の治癒以外に無かった。
「これより、ロイ・ファルテール様及び、シャルロット・ウィル・メルーデル様の属性を調べます。」
「ロイ・ファルテール様、前へ」
「は、はい!」
ロイが膝をつき、手を前に組み祈ると神父の持つ水晶から透明の薄い青色の板が現れた。
次々に現れる文字を、神父は目で追い、その表情が驚きの表情に変わった。
「なっ」
「よ、読み上げます!ロイ・ファルテール様」
《ステータス》
ロイ・メルーデル(ファルテール)
男 16
光属性
風魔法
“聖人”
「聖人様でございます!」
「聖人だと!?」
「なッ…」
「まぁ!」
神父の言葉に、ナシードもシュルトもロートも声を上げた。
「次に行きます、シャルロット・ウィル・メルーデル様、前へ。」
ナシードは此方に見向きもしないでロイを褒めちぎっている。ロートだけはこちらを見ていた、この母を無くしたシャルロットはどれだけ辛かったのか、考えるだけで胸が痛くなった。
ロイと同じように膝をつき、手を組み祈る。
バチンっ
弾けるような音が耳元で鳴り思わず目を閉じる、次に目を開いた時見慣れた空間にいた。
「え…?」
思わず声が漏れ、目の前に立つ青年に目を見開いて驚く
「シャルロット!?生きてたの!?」
目の前にいたのはあの時お別れをしたシャルロットだった、あの後、消えていなかったのだと安堵した。
「驚きすぎだ…生きてはない。」
シャルロットは碧の額にデコピンをし、額を抑え「いたっ」と涙目になった碧に少し笑った。
「おれ属性に、名前が隠れてる属性があるだろう?」
「うん」
「本来おれは闇と水の属性なのは知ってるよな?」
「もちろん」
「お前がおれに入って変わったみたいだ、属性は見れるようにしたから。…………別にお前が気を詰めてて心配だったとかじゃないからなっ!? 」
その言葉にキョトンとした碧は、手を口に当て微笑んだ
「ふふ、ツンデレだ…ありがとうシャルロット。絶対幸せにするね」
「はっ、幸せにするだ?幸せになるのはお前だろうが」
「確かに…見てて、絶対ハッピーエンドで終わるから」
「…ふん、期待しててやらなくもないよ」
バチンっ
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神父「シャルロット・ウィル・メルーデル様」
《ステータス》
シャルロット・ウィル・メルーデル (?? ?)
男 15歳
闇属性
水属性(聖なる属性)
「まぁ!水に闇、すごいわシャルロット!」
ロートはシャルロットを抱きしめ、頭を撫でた。闇属性を持っているシャルロットを褒め称えるのはロートくらいだろう。
(水属性、(聖なる属性)?カッコの中、みんなは見えてないみたいだけど…聖なるって事は聖人となにか関係があるのか
(聖なる属性、もう1回書庫を見てみよう
書庫に戻り、聖なる属性について調べる事にした
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書庫
闇魔法
闇魔法を持つものは犯罪者が多く。かつての闇魔法士が世界を滅ぼそうとしたことが始まり、髣?ュ疲ウ輔r菴ソ縺?@繧ゅ?縺後>縺、縺励°荳也阜繧呈舞縺?□繧阪≧
シャル「やっぱり闇魔法の文字化けで終わってる、」
シャル「…解読してみるか」
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「で、できた」
文字化けを本当に解読できるとは思いもよらなかった。
「闇魔法を持つものは犯罪者が多く。かつての闇魔法士が世界を滅ぼそうとしたことが始まり。忌み嫌われる闇属性、けれどいつしか、選ばれし闇魔法を使いし者が世界を救うであろうと予言されている。」
「予言…」
「あれ、続きが」
先程まで空白だったページに文字が現れ始めた。
聖なる属性
聖なる魔法
世界を救う者が現れた時、その属性が与えられる。
全てを癒し、全てを治す
けれどこの力は使いすぎてはならない、使いすぎればいつしか、飲み込まれしまうだろう。
世界を光の道へ導くだろう。
世界の救世主になる者。
「俺が世界を救うってこと…?」
文字が溶ける様に滲み、消えていった、 読んだら消えるタイプの魔術書のようだ。
「でも、これで、少し…はわかった…」
これなら…ロートを救える。
書庫の床で、布団に包まりながら見ていた本の上でそのまま眠った。
『頼むな、おれの救世主、碧なら出来るよ』
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2話 エンド 11⁄30