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『双子の名探偵は今日も嗤う』〜謎あるところに闇は生まれる〜2nd season
第2章 『賭けの場で起きた密会』
〜マフィアのボスを捕まえろ〜
第4話 命の賭け引き
ゾディア家 アジト
『っ、私のせいだ…っ。私が…私のわがままでみんながこんな目に…っ。』
私はグスッと涙を流す。
『そんなに泣かないでよ。俺の事が怖い?ふふっ。大丈夫。お姉ちゃんが来てくれるんでしょ?だぁいすきなお姉ちゃんが。』
サラッと髪を撫でる。
『さわら、ないで…。』
『釣れないなぁ。大丈夫。すぐに会わせてあげる。お姉ちゃんとも。』
『みんなを…みんなを返して。私なら好きなだけ殴ればいい…!あの4人には手を出さないで!!』
『あるじ、さま…っ。俺たちのことは、いい…。』
ボスキ達は縛り付けられ何度も殴られていて
息も絶え絶えだ。
『みんな…っ。』
『無力だねぇ。たかがこんな主様の為に命をかけて守るなんてさ。まぁいいよ。俺が興味あるのはあの主様だけ…。あははっ。』
『グレア様。そろそろ行きましょう。』
『あぁ。そうだな。じゃあまた後で。すぐ戻るから。』
『お姉ちゃん…っ。ごめん、なさい…っ。』
ホテルの一室。
コンコンッ。
『……?誰かしら。』
『私が出ましょう。』
ガチャッ。
『こんばんは。デビルズファミリーのみなさん。いや……悪魔執事。』
『っ!!』
私はすぐに部屋に戻る。
『みんな、主様を囲むんだ。主様を守って。』
『了解っす!』
『あぁ。』
『熱烈な歓迎だな。お前らがゾディア家のマフィアか?』
『そうだよ。あれ?そっちの女性は見た事あるな。確か、サビーノ家のゼラシアとかいう…。』
『気安く呼ばないでくださるかしら。不愉快だわ。』
『おっと、強気な女性は好きだよ。強かで。まぁそんな睨まないでよ。俺達は取引をしに来たんだよ。』
『…ルカス、武器を納めなさい。』
『しかし、ボス…。』
『正体がバレてるならもう隠す必要はないわ。私は悪魔執事の主であり探偵の麻里衣。スリックの街で悪事を働いている貴方達を捕まえに来たの。不当なギャンブルでお金を巻き上げ、イカサマをして勝ち続けて負けた者には臓器売買をして臓器を売り、金儲けをしてるゾディア家を壊滅させに来たのよ。』
私はゾディア家のボスを睨む。
『噂通りの美しさだ。その言葉もその顔も俺好みだ。俺の名前はグレア・ビニック。このファミリーのボスだ。』
『貴方の名前に興味は無いわ。どうして私の所に来たの?取引って言うのは一体何?』
私はグレアの前に立つ。
『あぁ。簡単だよ。』
俺は部下から写真を受け取る。
そこに映されていたのは縛られている百合菜と、怪我をして倒れているハウレス、ボスキ、ナック、ラムリの姿が。
『百合菜……っ?それに、みんなも、なんで…っ。』
『俺は麻里衣。あんたとギャンブルがしたい。賭け事は嫌いだってゴルバから聞いたけど…。断らないよね?大事な妹の命がかかってるんだから。』
『……。』
ギリっ!
『百合菜に…何をしたの。』
『まだ何も?麻里衣の返答次第では…』
ジャキンッ!!
私はグレアの首元に剣を当てる。
それと同時に部下達が私にピストルを向ける。
『殺すとでも、言うつもり?そんなこと、させないわ。許さない。あの子を傷つけることは私を怒らせるのと同義。…撃ちたければ撃ちなさい。私はこの剣を振るうわ。』
『血の気が荒いな、本当に。最後まで話は聞いてくれよ。君に選択肢は無い。断れば妹と執事は死ぬことになる。』
『……。』
私は剣を納める。
『主様…っ。』
『…クスッ。ギャンブルで俺と勝負しろ。
あんたが勝てば妹と執事は解放する。
俺が勝てば妹を殺す。さぁ、どうする?
断っても地獄。選んでも地獄だ。』
『……。』
百合菜とみんなを救う為に私はこの命を賭ける。悩んでる暇なんてない。
『…受けるわ。そのギャンブル。受けて立つわ。』
『そうこなくてはな。賭け金は無制限にしよう。お互い限界まで賭けるんだ。』
『どんなルールでも構わないわ。』
『では行こうか。俺達のアジトへ。』
ゾディア家ファミリー アジト
『お待たせ、妹ちゃん。』
『お姉ちゃん…っ!!』
百合菜は椅子に縛られていた。
『百合菜…っ!!必ず助けるわ。』
『主、様…っ。』
『ハウレス、ボスキ、ナック、ラムリ…。
っ……。酷い…っ。』
4人は縛られ床に倒れ込んでいた。
『用意したギャンブルはブラックジャックだ。ルールはディーラーとカードの合計値を競う。俺達はディーラーのカードの合計値に勝てばいい。ただ、21を超える…つまり、バストしたら終わりだ。その瞬間…妹は死ぬ。お互いの金が無くなるまでの勝負だ。』
私は用意された椅子に座る。
『そして、ひとつ追加ルールだ。金が無くなるまでということはゲームも無限に続く。ギャンブルをより楽しくする最高のものを用意した。』
ガチャンっ。
目の前にピストルが2丁置かれる。
『ワンゲームずつ、勝敗が着く度…。
相手にピストルを撃つ。』
『…!!』
『弾の数は自分で決めていい。
こんな風に…弾を込め、シリンダーを回して
…相手に撃つ。空砲ならラッキーだな。だが、6分の1、3分の1、3分の2、6分の5、1の確率で…弾は出る。俺が勝ったら俺はあんたか、妹か、執事に向けて弾を撃つ。あんたが勝てば俺でも部下でも好きに撃て。』
『ただのブラックジャックじゃないわね…
命を弄んだゲームよ。』
『俺達は結構これで遊ぶんだけどな?気に入って貰えなくて残念だな。そこの執事4人は黙って見ていてくれ。助言したり、少しでも変な動きを見せたら、麻里衣を殺す。』
『く…っ。』
『お前達も手出しすんな。これは俺と麻里衣のお楽しみだからな。』
『いいなぁボス。ねぇ、ボスが勝ったら好きにしていいんだよね?俺、1度壊してみたかったんだよね、生きてる女の子。』
『……。』
私はピストルを構えて、天井に撃つ。
ズドンっ!
パララ…ッ。
天井から破片が落ちる。
『虫の居所が悪いのよ。相手してあげるわ。 』
『では、最初の賭け金を決めようか。俺は10万ゼニーから。あんたは?』
『…。』
私は席を立ち、トランクをルカスから受け取る。
バラっ…!
そこから出てきたのは目を疑うほどの沢山の札束の数々。
『正当な仕事をして、正当な報酬を受けた私の全財産よ。あんたみたいな屑には絶対に負けない。』
『あはっ。あはははっ!!本当に面白いな…。気に入った。さぁ。始めようか。極限の命の駆け引きを。』
次回
第5話 確率の欠如
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天樹
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