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ロレッタはふっと夜中に目を覚ました。
気だるい体を動かそうとすると…
ズシッと何かがお腹の上に乗っかっていた。
何?
みるとそこにはフレッド王子が裸で寝ていて、たくましい腕が腰に絡まり自分の事を抱きしめていた。
へ?
その瞬間に昨夜の事を思い出す!
フレッド王子に食べられるように体中にキスをされた事を…
何度も身を捩り…自分からこんな声が出るのかと口を抑えた…でもその度にフレッド王子が嬉しそうな顔をしてその手を退かす。
声を聞かせろと…顔を見せろと…何度も耳元で囁かれた。
そんな翻弄された年上のその人は今は目を閉じ幼い子供のようにぐっすりと寝ていた。
前髪がたれてその顔はいつもより穏やかに見えた。
体を少し動かして自分の様子を確認する。
途中からの記憶がない…体は気だるいが痛い所はなかった…性の勉強の時に初めての時は血が出ると聞いていたが…真っ白なシーツをみてまた私は役目を果たせなかったのだと思い知らされる。
自分の体を触ってよく見つめて確認すると…そこには無数の赤い痕が体中に出来ていた…それを触ると昨夜の自分を貪るようなフレッド王子の熱い眼差しを思い出し…ブワッと顔が赤らんだ。
「何を思い出している…」
すると寝ていたと思っていたフレッド王子がこちらを見て微笑んでいた。
「フレッド様…いつからお目覚めに…」
「そうだな…ロレッタが自分の体を見て顔を赤くするところからだ」
恥ずかしい…
思わず顔を隠して顔を背けると…
「だから顔を見せろと言っただろ…」
そう言って優しく抱き寄せられ顔を向けさせられる…
王子のキリッとした顔が今は緩んでいるように感じた。
「すみません…」
私はいたたまれなくなり謝った…
「その謝罪はなんのだ?」
王子は私の髪をひと房掴み弄びながら聞いてくる。
「フレッド様をご満足させられなかったので…」
「ロレッタはどうだった?」
フレッド王子は機嫌を損ねることなく顔を見つめる。
その顔はどこか楽しんでいるように見えた。
「私は…よく分かりません…なんか怖くて…」
「怖い?どこか痛かったのか?」
フレッド王子が慌てて顔をあげて真剣な顔を向けた。
「い、いえ!痛くは…ただ、王子に触られたところが熱くなり…気持ちよく…自分が自分では無いような感覚に怖くなりました…こんな事は初めてで…」
ボソボソっと声を小さくしながら答えると
「ん゛ッ…」
フレッド王子が眉間を押さえてうなり出した。
「も、申し訳ありません!」
呆れさせたと思い急いで謝った。
「いや、謝る必要はない…」
フレッド王子はフーっと息を吐いた後に笑いながら私のおでこにキスをした。
「へ?」
私は突然の事におでこを押さえると、変な声が出た。
「なんだ?キスされると気持ちがいいと言ったろ?気持ちよくは無いのか…ならもう一回、今度は何処かにしてみるか?」
ニコニコと笑いながら唇を触り顔を近づけてきた。
「何処が一番気持ちよかった?」
耳元でそっと囁かれると背中がゾクッとした。
「ど、どこ?」
パニックになりあわあわとしていると両腕を掴まれてベッドに押さえつけられる。
「早く答えないと昨日と同じように一つずつ確認するぞ…先ずは…頬に」
そう言って頬に軽くキスをすると、離れてニヤリと笑う。
「次は首…」
そう言いながら次々にキスの痕が付いている場所にキスをしていく。
肩に、腕。指先と移動して行くと鎖骨へと戻ってきた。
「次は胸かな…」
鎖骨から徐々に下におり、胸に近づくと…
「あ、あの!く、口が…唇が…」
思わず恥ずかしさのあまりに声が出てしまった。王子の唇にされるキスが一番ドキドキしてボーッとなる事を思い出した。
すると、胸元に到着する直前でフレッド王子の愛撫が止まった。
そしてゆっくりと顔を見つめてくる。
「もう一度…」
「は、はい?」
「もう一度と言え」
「く、くちび…」
答え終わる前に王子の大きな口に塞がれてしまった。