「ねぇ?いくら簡単なことに苦戦してるからって頑張ってる人のことを馬鹿にするのは違うと思うんだけど…」
私は彼らにそう言ってみた。
陵 「…あ?」
陵の仲間 「別にお前には関係ないだろ」
「あ、、そうだよね、ごめんね。でも、あの子を馬鹿にしてるようにしか聞こえないから、ちょっと放っておけなくて…」
陵 「俺らに余計な口出ししてんじゃねーよ」バサッ
「っ!?」
私は彼にいきなり胸ぐらを掴まれた。相変わらず先生はぼーっとしてて放置プレイだった
ドンッ!
「うぁっ…」
胸ぐらを掴まれたまま徐々に押されていき、そのまま壁に突き出された。その衝撃で、床に座り込んでいる。
陵 「お前はな、一人で勝手に勉強して遊んでればいいんだよ。わざわざ俺らに構うな。弱いんだから。」
陵の仲間 「あ、逆に暇つぶしで俺らから構うことがあるかもだがその時は言いなりになることだなw」
「…………」
どうやら彼らが暴走してるのは日常茶飯事らしく、誰も見向きもしなかった。私はあの山でひとり座ってたときのような辛さを感じた。せっかく勇気を振り絞って意見しても否定され馬鹿にされ、味方もいない。
海枝さんは、私の意見に優しく答えてくれた。ひとり山で座ってた私の味方になってくれた。
海枝さんと一緒にいたい!!
ずーっとそう思って寂しく暮らしていた。
そんな生活が1ヶ月半ほど続いたある日、あの人が来た
海枝さん 「怜ちゃん!やっと会えたね!!」
「海枝さん!!」
海枝さん 「どうやらお母さん達と連絡がつかなかったらしいから、実際に一緒に暮らして裁判官が親子にしてくれるかもしれないらしいよ!」
「本当!?嬉しい!」
私は海枝さんにまた会えたことと、辛かった生活から抜け出せることが嬉しくて、つい騒いでしまった
先生 「こらうるさいですよ。他の子は勉強してるんですから。喜ぶのはあとにしてほしいです」
「あ、、はい」
「怜ちゃん、ちょっと適当に服とか諸々買っといたんだけど、これでいい?また後で一緒に服買いに行こ!」
怜「大丈夫です。とても可愛くていいですね!」
「そんなに固くなくていいんだよ。もっと気軽に!」
怜 「あ、そう、、ですよね」
怜ちゃんは真面目故なかなか心を開いてくれない。あの時の笑顔をもう一度見たい。
「そろそろご飯作るよ。今日は生姜焼きなのよ」
怜 「ショーガ焼き、、施設で食べた気がしますが味を覚えてないですね…そもそも施設で食べたご飯の味を全然覚えてないんですよ」
「あら、そうなの?」
怜ちゃんの話を聞いていると、施設で過ごしていた時間がどれほどストレスだったのかが容易に想像できた。
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