テラーノベル
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#ニューダンガンロンパV3
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#ダンガンロンパ2
とち狂った鉛筆
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前の話と対比にしたかった(過去形)
左右田視点
ソニアさんクロif
なぜか十神くんが死んでる(ファンの皆さんごめんなさい切腹します…ソニアさんが殺すってなったら彼しか考えられなかったんです……)
「だーいせーいかーい!十神クンを殺したクロは超高校級の王女、」
「ソニアネヴァーマインドさんでしたー!!」
モノクマの底抜けに明るい声が、耳の中で反響した。
「……ぁ」
声にならない声が、ただ漏れ出ていく。オレはそれを止める気にもなれなかった。
____どうして。その一言が、どうしても紡げない。
喉がからからに渇いていて、何かが擦れたような音を立てる息しか出てこない。
ただひたすらに、無音。視界に入っている罪木が咽び泣く声も、必死に『彼女』に語りかける日向の声も、今、オレには届かなかった。
呼びかけられている渦中の彼女はといえば、目を伏せるだけだった。
その姿さえ凛々しく、美しく映る。オレはそんな風に彼女を映す自身の眼を呪った。
心酔してしまったのは、いつからだっただろう。
一目惚れに近かった。というか、そうだったんだろう。
軽薄な自分を演じるためにも、それと…我欲のためにも彼女付き纏っては煙たがられる。この一連のことが、いつしかオレにとってアイデンティティになっていった。
悲しいことに、オレは彼女を、初恋相手をカモフラージュに「使っていた」。
軽薄な人間を演じるための、舞台装置に仕立て上げていたのだ。
それに気がついてなお、やめられなかったのは…彼女が美しいせいだ。
目を伏せ、罪から逃げているようにしか見えない彼女を嫌えないのも。
煙たがられて尚、それでも好いていられたのも。
…何もかもあなたが美しいせいだ。
一体何分経ったのか。判決から、ひたすら逃げたがって現実逃避したその時間は、果てしなく長かった気がした、その時。
ふっと、彼女がオレの方へ目線をやった。
そして、ゆっくりと歩みを進め…オレの目の前に来て。
一言。そう、たった一言。
笑顔で__およそ人をその手で殺したと思えない綺麗な手で、オレの空を掴んだ手に触れて。そして、言った。
「わたくしのこと、忘れないでくださいね」
____オレにはそれだけで十分だった。
十分に、その言葉はオレの心に傷跡を残した。
それからは覚えていない。
気がつけば、彼女は死んでいた。
モニターの向こうで、大きな王冠に潰されて。
周りからの視線が痛い、そう感じていた。
なのに、気がつけば、彼女の遺した言葉に思考を乗っ取られていた。
__オレは推理なんて得意じゃない。
だからこれは勝手な妄想に過ぎないけれど…きっと彼女の動機は、忘却だったのだろう。
知らぬ間に気がつけば3年後の世界にいて。
その記憶はなくて。
そんなに長く離れていたら…忘れられるのではないか。その恐怖が彼女を壊すことも、容易に想像がついた。
3年とは、短くて長い。オレは誰よりもそれを知っている。「王女」である彼女は忘れられず、人々を導く役目がある。それがなければ、あの人は__。
それが怖かったのだろう。途方もなく、オレなんかに想像が付かないくらい……。
すべて、納得した。
オレに分かるわけない謎を遺して、死んだのも、全部彼女の計算のうちにすぎないんだろう。
オレは、あなたの存在を託されたんだ。
心の傷という形で。
全て彼女の掌の上でも、それでいい。
貴女の書いた脚本通りに、踊れるのなら……。
「…ずりぃ人。」
裁判場から一人一人、人が消えていく。
オレはモニターから目を離せなかった。
いや、離さなかった。
誰と居ても埋まらない傷を、オレは一生抱えて生きていく。
そんな形で貴女がオレと共にいる気なら、最後まで付き合ってやる。
哀れにも、そんな選択しかできなかったオレの未来という舞台には、未だ幕は降りない。
コメント
1件
ソニアさんがクロって衝撃でした…でもそれ以上に、語り手の一途な執着が重くて苦しいほどに美しい。 「忘れないでくださいね」の笑顔が切なくて、動機が忘却への恐怖だったっていう解釈に納得しちゃいました。 傷を抱えて生きていく覚悟、ずるいけど愛おしい関係…重くて繊細な世界観に引き込まれました🥀