テラーノベル
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ん……朝?
あ、そろそろご飯。昨日の夜結局ほとんど食べてないから、お腹ペコペコだ……。今日は何事もなく平和に暮らせますように。
「え、うそ!?」
「なになに?え!!」
うるさっ!朝からうるさいなぁ。職員さんたちの声だ、何かあったんだろうな。まぁ、僕には関係ないし教えてなんてもらえないだろうから。とりあえず、早く朝ごはん食べたい。
「ちょっと!みんな、今すぐプレイルームに集まって!」
「ほらニコニコして!」
え、なに。行かなきゃいけない感じ?でも、昨日怒られたばっかりだし、これで行かなかったら……やめとこ。行くかぁ、うるさいけど。
「どうぞ、どうぞ!この子達みんなここの子なんで、誰でもどうぞ」
「あ……ありがとうございます…?」
「ほら、ちゃんと笑いなさい!」(小声)
っごめんなさい。なんで、笑わなきゃいけないの?誰かも分からない人にじろじろ見られてるのに、笑えるわけないじゃん。職員さんたちは、「うそ!」「凄い!」って小声で騒いでるけど、何か凄い人なのかな?
「凄いよ、あの藤井家だよ……!」
「私が引き取ってもらいたい……!」
藤井家?あ、テレビで流れてたかも。へぇ、そんなに騒ぐほど凄い人たちなんだ。でも、僕は引き取ってもらえないだろうな。だって愛想もよくないし、笑ってないし。きっと、あの人たちの目には映ってすらないよ。
「う~ん、涼兄ぃ、誰にする?」
「滉斗がビビっときた子にしな」
涼兄ぃと滉斗って言うんだ。かっこいいなぁ。
あの人たちとなら、僕も笑えるかな……。ないない!期待しちゃダメ、期待をしたら傷つくだけ。でも、もしかしたら……。
「ん?涼兄ぃ、俺、あの子がいい」
「どの子?……あの子?いいね」
「お決まりですか?」
「うん、あの端っこにいる子」
端っこにいる子……誰だろ。僕も端の方にいるけど、他にも……いない。え?もしかして、僕が選ばれたの?みんな「は?」見たいな顔してるし、職員さんなんて、「まじで?」とか言っちゃってるよ。
「早く準備してきて!早く、急いでよ!」
「藤井様は、一度こちらへ」
「は~い」
準備……なにもないけど、何を準備したらいいんだろう?
とりあえず、数少ない荷物をまとめようか。服は長袖と半袖が一枚ずつ。ズボンは2つ。あとは、下着が数セットと、ボロボロのタオルが数枚。こんだけ。唯一持ってる小さいトートバックに入る両だ。
「あ、来た来た。ほら、この方たちが今日からあなたの家族になるのよ」
「よろしくね。僕は涼架、こっちが弟の滉斗」
「よろしく」
よろしくお願いします……兄弟なんだ。だからさっき「涼兄ぃ」って。
じゃあ、きっと僕は、家族としてじゃなくて、召使いかなにかとして連れていかれるんだろうな。
「手続きはこれで以上なので」
「そうですか。ありがとうございます」
「行こうか」
あ、はい。分かりました。大丈夫かな、怒らせてないかな、失礼がないようにしなきゃ。だって、凄い人たちなんでしょ?怒らせたらなにされるか分からないから。
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