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真珠
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ちぐさ視点
まさか、今日来るとは…、いや、もうそろかな、とは思ってはいたけど、こんなときに来てほしくなかった…
「大丈夫?ちぐ」
「大丈夫だよ」
そうして、今あっとくんが俺の家に来て、看病してくれています。
「そっか、なら俺はまだいるから」
「えっ?何で?」
「ちぐが心配だから」
あっとくんは俺のこと、どう思っているのかは分からない。
でも、こんなに普通アプローチするかなぁ?
何だか、心臓が持たないよ…
「あ、ありがと…、でも、いつでも帰っていいからね?」
「分かってるよ」
これ、もしや帰らないパターンなのでは?
だって、俺が体調悪くてもあっとくんは他の誰とも遊んだりしないで俺のこと、見ててくれたし。
何だか、そう思うと心が温まる。
「あ、お姉様が帰ってくるのは9時とか言ってたから、その辺までだったら、居ても大丈夫だと思う…」
まあ、お姉様は別にあっとくんが来ても、泊まっていけば〜? とか言いそうだけど。
「じゃあ、ちぐは何したい? 暇でしょ?」
「俺? あっとくんがやりたいことでいいよ?」
「んートランプでもするか?」
「分かった。じゃあ、取って…」
あっとくんが俺の手をとった。
「駄目だよ、俺が取りに行くから。何処にあるの?」
「…、一番上の棚」
「了解」
そういうと、トランプを取ってきてくれた。
「何やる? ババ抜き? ジジ抜き? 大富豪とか?」
「折角二人でやるんだから、スピードでいいでしょ」
「あ、そっか。じゃあ、色分けするね」
そう言って、あっとくんは黒と赤に二つの山を作っていた。
「あの、さ」
「何? ちぐ」
今、言うべきであるのか、否だ今ではない。あっとくんが心配するし。
「い、一戦やったら、俺寝ていい? ちょっと体調悪くなりそうなんだよね」
「そう? なら、そうしよう」
そして、俺達はスピードを始めた。
先に結果を言っておくが、あっとくんの勝利だ。俺が体調不良だった、というのもあるけど。
「じゃあ、俺片付けておくから、寝てていいよ」
「あ…、うん。分かった、じゃあ、ありがたく寝るね」
「うん。おやすみ」
あっとくんが部屋の外へ行ったのを確認しそのまま眠りについた。
なんか、声が聞こえるな。こっそり見てみよう。
「あれぇ〜? あっとくんじゃん。久しぶり〜」
「けちゃさん。お久しぶりです」
ど、どういう状況? あっとくんは帰ったんじゃないの? あ、そういえば荷物持ってなかったな。というか、お姉様帰ってきてるの!?
…まあ、とりあえず、様子を見てみよう。
「というか〜どうしたの? 急に来て」
「ちぐの体調が悪そうだったので、看病しに」
「じゃあ、もう夜遅いし帰ったら? タクシー代ぐらい出すよ」
「いえ…、そんないいです。歩いて帰ります」
「まあ、ぷりちゃん来てるんだけどね。今外にいるから一緒に帰ったら?」
そうか、人魚の一族と八百比丘尼の一族は出会ったら寿命が長くなるって聞いたな。
お姉様は、ぷりちゃん…? って人と会ったのか。
「じゃあ、ぷり待たせるのも悪いですし、今日は帰りますね」
「はーい、気を付けてね〜」
あっとくんが外へ出たのを確認したら、お姉様がこちらを向いた。
「ちぐ〜? 体調不良なんじゃないの〜?」
「い、いや! あれの日だしっ!」
「あっ、そう。なら、いいけど。ちゃんとあっとくんにお礼言ってね」
「分かってるよ…」
聞いていたことには怒られはしなかったが、何となくお姉様が怖く感じた。
コメント
1件
あっとくんの優しさが胸に沁みる〜😭💕 体調悪い時に「ちぐが心配だから」って自然に残るの、エモすぎるでしょ! トランプするときも手を取ってくれるし、もう心臓もたんよ…! お姉様帰宅からのバレそうになるハラハラ感も良き。あっとくんとちぐの距離感がじわじわ縮まってて、続きが気になりすぎる〜!