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「うちら、今から結婚するでしょう? 実篤さねあつさんもうちも自営業じゃけぇ調子のええ時は沢山よぉけもうかって気が大きゅうなりがちです。けど……落差が激しいんも雇われの身とは違うところじゃって思うんです。じゃけぇね、もしもに備えて無駄遣いはなるべくせんようにしちょった方がええかなって思うんですけど……どうですか?」


年下なのに堅実。

きっとそれはある日突然事故で両親を失うと言う経験をして、生活を一変することを余儀なくされたくるみならではの発想なんだろう。


実篤は年齢こそ自分の方が上だけれど、くるみのそういう考え方を心の底から尊重したいと思った。



「それにね――」


そこでゴニョリと恥ずかしそうに言葉を揺らしたくるみにキョトンとしたら、「それに……もし。もし赤ちゃんが来てくれたりしたら……うち、しばらくの間お仕事お休みせんといけんなる思いますよ?」


仮につわりが酷くなかったとしても……女性であるくるみが産前産後、働くのが無理になるのは当然のことだ。


照れながら〝実篤との子供を望んでいる〟と匂わせてきたくるみに、実篤は心臓を鷲掴わしづかみにされて、 雄としての本能が、好きな女性をはらませてもいいと許可してもらえたことに、狂喜乱舞する。


っ」


思わず自分の手を握るくるみの手首を引いて彼女を腕の中に抱き締めると、実篤はくるみの柔らかな髪の毛に口付けを落とした。


「うちね、実篤さんとの子供、最低二人は欲しいって思うちょります」


最低二人。

うまくいけば栗野家くりのけみたいに三人兄弟姉妹きょうだいや、もっと多くても構わないとさえ思っている、と自分を見上げてきたくるみに、実篤は我知らず息を呑んだ。


「そっか。……そのためには俺、くるみちゃんが無事身籠みごもれるよう、毎日滅茶苦茶ぶちくそ頑張らんといけんね。――やばい。今から凄いぶっ楽しみじゃわ」


次いでククッと笑いながらそう言ったら、くるみが「実篤さんのエッチ……」と耳まで赤らめる。


「エッチな俺は嫌い?」


かがみこむようにしてくるみの真っ赤な耳に唇を寄せて低く甘くささやけば、くるみがフルフルと首を振った。


「それはかった。――ねぇ、何じゃったら今から予行練習せん? 俺、今すっげぇん中に挿入はいたくとぉてたまらんなっちょるんよ。……お願い、くるみ。良いええってうて、俺を受け入れて?」


不意に誘いかけるように艶を滲ませた実篤の言葉に、くるみはうなずく代わりだろうか。ギュウッと実篤にしがみ付いてきた。



***



「あ、っ……ん、実篤さねあつさっ。……うち、もう……っ」


ベッドの上。


くるみの膣内なかをほぐすために実篤が挿し込んでいる指は今現在人差し指、中指、薬指の三本。


長いことくるみの中を刺激し続けていた指たちは、くるみの愛液にまみれて少しふやけてしまっていた。


だけどそんなことはお構いなし。


実篤は蜜口の上で固く勃ち上がった小さな肉芽を暴くみたいに、そこを押し包んだ皮膚をそっと上にこすり上げると、蜜をまとわせた親指の腹でくるみの反応を見ながらやんわりと押しつぶす。


「あっ、やぁ……っ! それ、……ダメぇっ」


赤く充血した敏感なそこへの直接的な刺激は、くるみには少し強すぎたのだろうか。


悲鳴を上げるようにあえぐなり、くるみが慌てたように足をギュッと閉じようとした。


けれど、その動きは織り込み済みの実篤だ。


身体をくるみの両足の間に割り込ませるみたいに彼女の上へ覆い被さっているので、どんなにくるみが頑張っても足を閉じることは叶わない。


そのうえで、実篤はふわふわのおっぱいの中心で愛らしく自分を誘うみたいにツンと天を突き上げている胸の突起にも刺激を加え続けるのだ。

硬くしこったそこを、実篤が口に含んで舌先で転がしたりんだり吸い上げたりするたび、くるみの蜜壺に入れたままの指がキュゥッと締め付けられる。


温かな肉ひだが、もっともっとと誘い込むみたいにグニグニとうごめく感触がたまらなく淫猥いんわいだ。



「くるみちゃん、もうはぁ挿入いれてもええ?」


乳首をくわえたまま問い掛ければ、その振動さえたまらないみたいにくるみがびくびくと身体を震わせて瞳を潤ませるから…… 実篤の下腹部で息子が痛いくらいに張りつめて存在を主張する。


はくはくと空気を求めるみたいに喘ぐくるみの唇は、「いいです」の四文字ですらつむげないみたいに声にならない音を漏らした。


くるみは、それがもどかしくてたまらないみたいにコクコクとうなずく。


くるみの意思表示を見るなり、実篤はわざと内壁をこすりあげるようにして指を一気に引き抜いた。


「あんっ」


途端くるみの蜜口から温かな飛沫が吹きだしてシーツを濡らして、 そのままそこで行為を続けたらくるみが冷たいかも知れない、と思った実篤だ。


実篤はくるみの両ひざを抱え上げるようにしてそっと彼女の身体の位置をずらすと、そのついでみたいに熱くそそり立った欲望でったばかりのくるみの隘路あいろを一気に割り開いた。



***



「ひゃあぁ、……っ」


実篤の執拗な愛撫に、うっ血してふくらんで……いつになく敏感になっていた内壁に、その刺激は強すぎる。


くるみは目の前にチカチカと星が飛び散る感覚を覚えながら、悲鳴を上げて身体をのけ反らせた。


それと同時、限界まで潤んだ瞳からポロリと生理的な涙がこぼれ落ちる。


「くるみっ」


半ば無意識。

強すぎる刺激から逃れるみたいに上へ上へとずり上がろうとしていたくるみの身体をギュッと抱き締めて、実篤がまるで逃がさないと言うようにくるみの名を呼び捨てるから。


「あ、ぁんっ」


ギュッ、と抱きしめられたことで繋がりが一層深くなって、くるみは今、自分は実篤に抱かれているのだ、と強く実感させられた。

そのことが切ないくらいに嬉しくて、受け入れたままの実篤の形を記憶に刻みつけたいみたいにウネウネと膣内なか蠕動ぜんどうする。


「くっ」


途端実篤がくるみの耳のすぐそばで吐息を漏らすから、 くるみは色っぽい彼の声をもっともっと聞いてみたいとこいねがわずにはいられない。


行為の最中になると、感極まるのだろうか。

実篤はくるみのことを「くるみ」と敬称抜きで呼びかける率が高くなる。


日頃は大きなクマのぬいぐるみみたいに、ふんわりとした優しい包容力で「くるみちゃん」と甘く口の端に乗せてくるみを包み込んでくれる実篤が、セックスの合間にだけ垣間見せる〝男〟の顔が、くるみはたまらなく好きだ。


実篤から「くるみ」と呼ばれるだけで自分の中の〝女〟の部分が焚き付けられるみたいにブワリと燃え上がって、感情がどうしようもなくたかぶる。


社長さんの溺愛は、可愛いパン屋さんのチョココロネのお味!?

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