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重い愛 ーブルーロックー
ー潔ー
『最近…誰かにつけられてる気がするんだよね…』気づいたのはついこの前。夕日が照らす道を歩いていると後ろからフードを被った男性がずっと着いてきていた。私は怖くなって、なんとかしようと今幼馴染の世一に事情を話している。「いつから?」と世一は優しく聞いてくれた。『えっと…ついこの前、4日前くらい…かな』あの時の恐怖が蘇ってくる。「…じゃあ、俺が一緒に帰ってあげようか?」と世一は私に向かって微笑んだ。その微笑み方は少し不気味で背筋が凍った。下校時刻になった頃、私は世一と一緒に校門を出た。少し歩いてる時後ろから背筋が凍るような視線を感じた。『っ、?!』勢いよく後ろに振り向いたけど、そこには誰も居なくて…「🌸、どうした?」私の目線の先には微笑む世一がいて少し恐くなった。『えっと…世一、私もうここで平気だから!送ってくれてありがとう』私は世一にお礼を言い、その場を去った。「…」
翌日の朝、私はいつも通り学校に行き『…おほよう!世一』いつも通り、世一と話した。「今日も一緒に帰る?」昨日の世一は恐かった、だけど今日の世一はいつも通りだ。『…じゃあお願いしようかな』私は世一に微笑んでその場をしのいだ。「わかった…♡」放課後になり私は世一と一緒に校門を出た。「…なぁ、今日俺ん家こない?」『え?』世一から急な誘いが入った。「嫌だったら別にいいけどさ」なぜか、世一のお願いには弱いんだよね。『行く!』「まじ?ありがとう」優しく微笑む世一に、少しだけ見惚れてしまう。「…じゃあ行こっか」「うん!」久しぶりに来た世一の家は昔と変わってなくて…『あれ?』玄関の棚に私と世一の昔の写真が飾ってあった。『懐かし〜!この時の世一、よく泣いてたよね』昔の思い出が蘇って自然と頬が緩んでしまう。「それは🌸もだろ?」『えぇ?』リビングに上がり、世一がお茶を出してくれた。数時間たった頃、トイレに行こうと立ち上がり廊下に出た。トイレから出た時、世一の部屋が少し明るかった。好奇心で私は世一の部屋に入った。『…え?』世一の部屋の壁には私の写真がびっしりと貼られていた。『なに、これ。』なんでこんな…。「あー、バレちゃった?」『世一…』ドアの向こうには不吉に笑っている世一がいて「ずーっと好きだったよ、🌸」急な告白と共に、世一はどんどん近づいてきて私は恐くなった。まるで、世一が世一じゃないみたいで。「俺が怖い?」『怖いよ!なんでこんな事したの?』いつもの世一じゃない。「なんでって…🌸が好きだからだよ」『何言って、』「バレたらしょうがねぇよな…これからはずっと一緒だ🌸♡」 「次のニュースです。〇〇学園の白崎🌸さんが一昨日から行方不明となっています。警察は調査を進めて___」
ー乙夜ー
『じゃじゃーん!彼氏できた!』幼馴染の瑛太に報告している。「…は?」報告した時の瑛太の声は凄く低くて少し怖かった。「マジ?いつもの冗談だよね」私を疑うように笑った瑛太に少しだけ腹が立った。『本当だし!』ムキになって言ってみた。瑛太の顔はみるみる青ざめていって数秒、黙っていた。「…ふーん、おめでと」数秒黙った後、瑛太は顔を暗くしたまま私に言った。その日の瑛太は様子がおかしくて私が報告した後は一言も喋らなかった。そんなに驚くこと…?って思ったけど小さい頃から一緒にいた瑛太にとってはびっくりすることだもんね、って自分に言い聞かせた。次の日の朝の瑛太はビックリするほど元通りで少し安心した。「🌸ちゃん、今日一緒に帰らない?」と突然言われた。今日は🩶くんと帰る約束してるんだけど、たまにはいいかな?でも約束してるから破っちゃダメだよね。『ごめん!今日は🩶くんと帰る約束してるから…』「ん、わかった」瑛太は微笑んだ後、何事もなかったかのように席を立った。放課後になり🩶くんを探しに行こうとした時1人の女の子に声をかけられた。「🌸ちゃん、乙夜くんのことで聞きたいことあるんだけど」ビックリするほど可愛い女の子。瑛太の彼女かな?『どうしたの?』フワフワしてる髪が風によって靡く。まるでモデルさんみたいだ。「最近ー、乙夜が構ってくれないんだけどー…何か知らない?」この話は今日で2件目だった。『わからないけど…どうして?』「人が変わったみたいに遊んでくれないんだよねー」確かに瑛太は昔から女の子にモテていた。高校でもそうだ、だけどそれが急に…?『わからない。私は何も聞いてないよ』「フーン、わかった」女の子は私の一言を聞いて教室を去っていった。「🌸ちゃーん」声がした方を振り向くとそこには瑛太がいた。『瑛太?!なんで?』「🩶くんから伝言ー、今日は一緒に帰れないって」帰れないって、急に?!ドタキャンじゃん、一気に気分が暗くなった。「アイツと帰れないだけでそんな落ち込むの」瑛太が何か言った気がしたけど風の音で上手く聞こえなかった。「今日は俺と帰ろ?」と笑ってくれた瑛太に今日は一緒に帰ることにした。私に彼氏ができてから一緒に帰れてなかったしね…。『うん!』久しぶりに瑛太と帰った。楽しくて笑顔が溢れた時間だった。「🌸ちゃん」『え?』瑛太の顔を咄嗟に見た、その時の瑛太の顔は何かに溺れているような「おやすみ」『えい、』そこからの記憶はない。目覚めたのは瑛太の部屋だった。足には足枷があって部屋には私の写真が貼られていた。『え…なにこれ、瑛太?』瑛太の顔は完全に狂っていて、怖かった。「🌸ちゃんが全部悪いんだよ?」『え?』私に彼氏ができたこと?少しの間一緒に帰れなかったこと?色んなことがこんがらがって上手く喋れない。「彼氏とかなんで作るの?俺が1番🌸のことみてきたのになんで俺の気持ちには気づいてくれないの?俺の気持ちには気づかないで彼氏とか作るしさ、俺🌸のために女の子と関わるのやめたんだよ?鈍感なとこも可愛いけど、流石に酷くね?」瑛太に首を軽く絞められる。どんどん力が強くなっていって苦しい。『ごめッなさ』「いいね、その顔。かわい♡」完全に狂ってる。『やだッ…こわい、よ、』こんなの瑛太じゃない。いつもの、優しい瑛太は?「…は、なんでそんなこと言うの?俺🌸のためにたくさん我慢したのに…」『そんなの瑛太じゃないッ!嫌い!私から離れてよッ』この選択が間違っていたんだ。「…そっかぁ。」瑛太は笑いながら近くにあったカッターを手に取った。『は、…やめて、瑛太』カッターの刃が私のお腹に近づいてくる。「🌸の彼氏、殺してまでしたのに、ずっと🌸だけ見て尽くしてきたのに…」『殺し、は?』🩶くんが来なかったのっ、て。「そんなに俺を拒むなら、一緒に死の?」『いや…やめてえいた…』「これからもずっと一緒だよ、🌸♡」次の瞬間、瑛太の手にあったカッターは私のお腹めがけて勢いよく刺さった。「かわいい…🌸、これで…誰にも邪魔されない、俺だけの🌸…♡」