その日は、何事もないいつものヘイボーンな一日だった。
パ「兄弟!ソファーで怠けてないで、早く支度して!今日はみんなでピクニックに行くんでしょ!」
この声の正体はパピルス、オイラの弟だ。
サ「まあまあ、焦るな兄弟、まだ時間まで15分も残ってるんだぜ?」
パ「15分しかないんだよ!!」
そんなこんなで渋々支度を始める。
遅れたが、オイラはサンズ。
ただのスケルトンだ。今は外の世界でピクニック中だ。オイラ達モンスターは元々地下にいたんだが、色んなやつの手助けあって今は、外での生活が確立してるって感じだ。
やっぱり何事も平和が一番だな。
ト「あら、サンズも来たわね。いつも通りボーやりしてるわね?」
サ「いやいや、こう見えて毎日コツコツ頑張ってるぜ?」
今話してるのはトリエル、ダジャレ仲間のモンスターだ。
今日ここに集まったのは、オイラ、パピルス、トリエル、アンダイン、アルフィー、アズゴア、フリスク。
まぁ、ざっと説明すりゃ、天才、兄弟、おばさん、乱暴な友達、天才陰キャ、元王様、モンスターとの仲介役兼人間だな。
みんな良いやつだぜ。
そうしてピクニックは、薄着のアンダインにアルフィーが倒れたり、 アンダインが肉を焦がしたり 、 パピルスがスパゲティー(食べれるもんではある)を作ったり、 色々あった。
そして、そろそろお開きだって時、トラブルが起こった。
サ「ちょいトイレに行ってくるぜ、すぐ戻る。」
ト「それじゃあ、最後にバタースコッチパイを焼いておくから、戻ってきたら食べてね。」
パ「早く戻らないと人間が食べてしまうからな!」
フ「👍🏻」
サ「あぁ、分かったぜ。」
そうして、移動してる時、なんと目の前の何も無い空間が黒く染った。
サ「これは…インク?」
その中から、黒い液体が飛び出し、地面に着地し、なんとオイラと同じく形に変化していく。
なんとそこから、カラフルな見た目をしたオイラになったんだ。
イ「やぁ、久しぶりだねサンズ。元気かな?」
こいつはインクサンズ。別世界のオイラみたいな存在だ。
実はこいつとは以前1回だけあったことがある。オイラの世界は人間が干渉出来ないようになってるんだが、それは珍しいらしくてな。1度だけ様子見に来たんだ。
まぁ、こいつは世界の守護神的存在らしく、オイラ達の存在も認められたから実害は無しだ。
サ「元気だが、お前さんは相当な事がないと出てこないんじゃないのか?」
イ「実はその相当なことが起きちゃってね、少し助けて欲しいんだ。」
サ「助け?そりゃ構わないが、なんでオイラに?あんたならもっと強い味方とかいないのか?」
イ「居なくは無いんだけど、実は問題が起こった世界が少し面倒でね、なんとUndertaleの世界じゃないんだ。」
サ「Undertaleの世界じゃない?」
Undertaleはオイラ達が住む世界の元となった世界だ。分かりやすく言えば『元ネタ』なんて言い方になるのかもな。
イ「あぁ、今回は悪いサンズが別世界を乗っ取ろうとしててね。プレイヤーの存在が許される世界線のサンズじゃ、世界そのものを変えてしまう可能性があるんだ。」
サ「だからこそのオイラか…」
イ「そういう事さ、もちろん無理にとは言わないけど、君が居ないと厳しそうなんだよね。」
サ「なるほど、だがオイラも今の生活がある。数時間もするのであれば、みんなに迷惑をかけちまうんだが…」
イ「そこら辺はご安心を、もちろん別世界にいる間は、この世界の時は止まってるよ。」
サ「なら行くとするか。」
イ「ありがとう!」
生き地獄なんて苦しさはオイラも知ってるしな。いっちょ世界を救ってくるとするか。
サ「さぁ、また始めるか。」
サ「そんで、一体何の世界に行くって言うんだ?まさか本物の地獄に放り出されるわけじゃないよな?」
オイラは冗談気味にニヤけて言った。
イ「ハハハ、さすがにそんなことはしないよ。今から行く世界は存在を忘れられた物が行き着く先、幻想の楽園。」
イ「幻想郷さ。」
そうして、オイラの異世界救出が始まった。
コメント
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なるほど神ですか?