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34 - 第34話 アイドル

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2024年11月27日

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タクトとマデスの奮闘により、アポカリプスがついに膝をつく。闇をまとったその巨大な体から黒い煙が立ち上る。

「これで終わりか?」タクトが息を切らしながら剣を構えたまま呟いた。

リリスは冷ややかな視線を向け、微笑を浮かべる。

「まさか、これで満足すると思ったの? アポカリプスが最強だなんて誰が言ったのかしら。」

その言葉と同時に、リリスが両手を広げると空気が震え、地面が砕け散った。その裂け目から現れたのは、アポカリプスを凌駕するほどの巨大な影――その体は蛇のように長く、いくつもの顔が浮かび上がっていた。それらの顔がそれぞれ異なる表情を浮かべ、低く不気味な声を発する。

「こいつは…なんだ…?」タクトは後ずさりながらも剣を握る手に力を込める。

「紹介するわ。これが”カーネイジ・ハイドラ”――さらなる悪魔の存在よ。」リリスの声には狂気が宿っていた。

カーネイジ・ハイドラの一つの顔が口を開き、黒い霧を吐き出す。その霧に触れた大地は瞬く間に腐敗し、植物は枯れ果てた。タクトは剣を振り、霧を払いのけるが、その威圧感に冷や汗を流す。

「これ、マジでヤバいんじゃねぇのか…?」

マデスが苦々しい表情で応じる。「あいつは悪魔の中でも極めて特異な存在だ。力の格が違う。」

「そんなの聞いてねぇよ!」

リリスは楽しそうに笑う。「どうしたの、タクト? もうギブアップする? それとも…まだ戦うつもり?」

タクトは剣を構え直し、リリスを睨む。「ふざけんなよ! 最強のアイドルが逃げるわけねぇだろ!」

「その言葉、後悔しないといいわね。」リリスは指を鳴らし、カーネイジ・ハイドラに命じる。「行きなさい、全力で叩き潰して。」

ハイドラの体がしなるように動き、タクトに襲いかかる。

その瞬間、遠くから閃光が走り、ハイドラの一つの顔が爆発するように吹き飛んだ。

「誰だ!」タクトが振り返ると、そこには傷だらけのミカエルが立っていた。

「どうやらお前一人じゃ無理みたいだな、タクト。」ナルシスト特有の余裕の笑みを浮かべながらも、ミカエルは剣を構える。「この俺が手を貸してやる。感謝しろよ。」

「お前、タイミング良すぎだろ!」

「英雄ってのは、最後の瞬間に登場するもんだ。」


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