丑三つ時
意識が朦朧としている中
自分はザーザーと振る雨の中
ひとり立ち尽くしていた
その先に見える形のない
“ナニカ”を魅て
きっかけはおそらくあの原稿用紙に書き殴られた、中途半端な
“物語”
先日無くなった父が趣味で書いていたもの
題名は…読めない
上からマーカーか何かで黒く塗りつぶされてしまっている
その物語の内容を要約すると
父を亡くしてしまった主人公が、とある物語をきっかけに向こう側のナニカに魅入られ、そして連れていかれる。そこは主人公のいた世界とは違いとても異質で異様なもので溢れている所だった。その中に自分の父を見つける。声をかけようとしたら父がこちらを見て一言
『ミツケタ』と、つぶやき
ここで物語は終わっている。
この物語を読んだ時の自分の感想は
少し怖いようなそれでいて自分と
“似ている”話
似ているとはおかしな表現かもしれないが
これが何故か一番しっくりきた
冒頭に戻る
そのナニカを魅ていると
不意に後ろから
「君、面白いね」
と、声をかけられた。
声の主を見ようと後ろを振り向くとそこには自分と歳がそう変わりないくらいの人がたっていた。その人を見て自分は
(この人は”いない”はず)
と考えた。
そんなことを考えたのを知ってか知らずか、その人は目を少しを細めてクスクスと笑ってからもう一度
「君、面白いね」
と言った。そして
「ねぇ?君は”この物語の何”?」
と、聞いてきた。続けて
「これは君の物語《テリトリー》?それとも…」
「君はこの物語の登場人物で他の誰かの物語?」
と聞いた。
(どちらか?そんなの…)
私が書くのはここまであなたならこの物語の続きどう紡ぎますか?”Happy End” ?または “Bad End”?結末はあなた次第
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