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凪
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♡ や 💬 あ り が と う ご ざ い ま す ♪
投 稿 が 遅 い ? そ れ は す み ま せ ん 💦
s t a r t
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月島はクローゼットの暗がりに座り込み、膝の上でノートを開いた。
かっては美しかった筆跡は、今や震え、乱れている。それでも彼は、消えゆく自分を必死に書き留めていた。
【10月18日】
職場の同僚に「今日で退職ですね、お疲れ様」と言われた。
…..自分が仕事を辞める手続きをしたことさえ、僕は忘れていたらしい。
自分の人生が、自分の知らないところで勝手に畳まれていく。
夜、帰宅した鉄郎さんが
「蛍、お疲れ様」
と花東をくれた。
僕はそれを受け取りながら、彼が誰なのかを思い出すのに、五秒かかった。
五秒。それは、永遠のような絶望だった。
【10月25日】
今日、鉄郎さんが仕事に行っている間、一人でリビングにいた。
ふと、壁に飾ってある写真を見た。僕と、隣で
笑う黒髪の男。
「…..この人、誰だっけ」
口から出た言葉に、自分自身が凍りついた。
ノートを必死にめくる。
最初のページ。
『黒尾鉄朗。一番大切な人』
文字をなぞって、ようやく記憶の糸が繋がる。
でも、糸はもう、今にもちぎれそうなほど細い。
貴方を忘れる。
それは、僕が僕でなくなることだ。
そんな空っぽな器を、彼に押し付けることはできない。
【11月7日】
限界だ。
今日、鉄郎さんが後ろから抱きしめてきたとき、僕は恐怖で貴方を突き飛ばしてしまった。
「誰ですか、触らないで!」
と叫んでいた。
鉄郎さんの、あの、ひどく傷ついた、泣き出しそうな顔。
思い出すだけで胸が張り裂けそうだ。
彼は悪くない。
悪いのは、僕の壊れた脳だ。
貴方には、未来がある。
バレーに関わり、多くの人に慕われ、笑っているべき人だ。
僕の介護で、彼の若さと笑顔を奪う権利は、僕にはない。
【11月16日】
(※筆圧が強く、紙が少し破れている)
決めた。
明日、鉄郎さんに別れを告げる。
貴方が僕を嫌いになるように。
僕が貴方を忘れて、ただの「動く塊」になる前に。
僕の中にある「月島蛍」という意志が、一滴でも残っているうちに、僕の手で終わらせる。
「他に好きな人ができた」なんて、ありきたりな嘘でいい。
貴方を、僕という地獄から解放してあげるんだ。
月島はノートを閉じた。
これが、彼が「月島蛍」として下した、最後で最大の決断だった。
【11月17日】
翌朝。
カーテンから差し込む光が、皮肉なほどに穏やかだった。
キッチンからは、鉄郎さんが朝食を作る小気味いい音が聞こえてくる。
月島は鏡の前で、何度も表情を作った。冷徹な、他人を寄せ付けない、かっての自分。
「あ、蛍。おはよ。今日はフレンチトースト…」
「…鉄郎さん。」
月島は、鉄郎さんの言葉を遮った。
振り返った鉄郎さんの笑顔が、月島の心に鋭く刺さる。その温かさに甘えてしまいたい衝動を、奥歯を噛み締めて抑え込んだ。
「….なんだよ、改まって笑」
鉄郎さんが少し首を傾げる。
その仕草も、瞳の光も、本来なら一生忘れたくない宝物だ。
「…..別れましょう」
「…..え?」
「聞こえませんでしたか。別れたいんです、あ
なたと」
月島の声は、驚くほど平坦だった。
鉄郎さんの手から、フライ返しがカランと音を立てて落ちる。
「冗談だろ?なんで、急に…..」
「急じゃありません。ずっと、重かったんです。あなたの過保護なところも、馴れなれしいところも。…..他に、一緒にいて楽しい人ができました」
嘘だ。他に好きな人なんていない。
僕が愛しているのは、今、目の前で絶望に目を見開いている、あなただけだ。
月島は、鉄郎さんの目を見据えた。
視界が歪みそうになるのを、必死に堪える。
今ここで泣けば、全てが台無しになる。
「…..蛍、お前、本気で言ってんのか」
鉄郎さんが一歩、詰め寄ってくる。
その体温を感じた瞬間、月島の理性が悲鳴を上げた。
(逃げなきゃ。これ以上、貴方に触れられたら、嘘が溶けてしまう)
「本気です。もう、あなたの顔を見るのも嫌なんです。…..出ていってください。この部屋、僕名義ですし」
心にもない刃を、これでもかと投げつける。
鉄郎さんは、絞り出すような声で
「……わかった」
と言った。
貴方はそれ以上、何も聞かなかった。
月島の「嘘」に気づいているのか、それとも、月島の決意の固さに圧倒されたのか。
鉄郎さんが最低限の荷物をまとめて玄関に 向かう間、月島は寝室に閉じこもった。
バタン、というドアの閉まる音が、二人の世界の終わりを告げる。
月島は床に崩れ落ち、声を上げずに泣いた。
数分後。
月島はふと、自分がなぜ泣いているのかを思い出せなくなった。
「…..あれ。僕、なんで床に座ってるんだっけ」
視界の端に、クローゼットから少しはみ出したノートが見えた。
ノートが見えた。
彼はそれを手に取り、最後のページを開く。
『明日、鉄郎さんに別れを告げる。彼を解放する。大好きだから。』
「…..てつろう、さん?」
月島はその名前を口にしてみる。
けれど、その名前が誰を指し、自分にとってどんな意味を持っていたのか。
その感覚は、春の雪が溶けるように、静かに、確実に消え去っていった。
手元に残ったのは、涙でふやけた一冊のノートと、理由のわからない胸の痛みだけだった___
記 憶 が 無 く な る ま で × × 日 _ _ _ 。
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n e x t ▷ ▶︎ 気 分
ほ ん と に 💬 と か ♡ し て く れ る と 嬉 し す ぎ ま す ︎🫶🏻
コメント
4件
わぁァァァァ!?!? ツッキー記憶無くさないでぇ!! 続き楽しみにしてま"ず(´°̥̥̥ω°̥̥̥`)
ゔぅ゙ぅぅぅ…!!(´;ω;`)もう感動しすぎて涙止まらんのだが!?もう大好き!💘💖もうたまらん。続き待ってまーす!!
めっちゃ感動します🥹続きが待ちきめません😭楽しみにしてます❤️🔥